初回の作業の時の写真。4団体で畝づくりから始めました。来年は今年の反省を活かして土づくりと畝の作り方にもこだわりたいと思っています。
KaNoHa Projectは地域の農業について学び、大学生だからこそできる、農業・食分野での地域貢献を実現するために設立しました。現在21人の香川大学生と一人のインドネシアのボゴール農業大学生で活動しています。私たちの活動は大きく分けて「①学生向けの農業体験の場づくり」と「②地域の方に向けた情報提供」の2つに分けることができます。
①学生向けの農業体験の場づくり
私たちは農学部の3プロジェクト ASUS、Lieto Ottimo、棚田の会と協力しながら100坪の学生ベンチャーファームで実際に野菜を育てています。農作業を行うだけでなく、作物の加工や収穫体験を通じて小さな規模ですが6次産業化(収穫物を用いた商品開発・子ども食堂への野菜提供等)も考えています。最初の試みとして、7月には収穫した「100円プチトマト」の販売を行いました。生協のお弁当にプラスワンで野菜を食べていただけるよう、少量でリーズナブルな価格を設定。今後も秋野菜、冬野菜とさまざまな野菜に挑戦し、イベントも行う予定です。
②地域の方に向けた情報提供
大学外で農家の方へのインタビュー・イベント企画などを行っています。今年の5月に行った「アスパラ大騒がない」というイベントでは「アスパラもしも」というブースを出展しました。一ヶ月間でのブース制作は非常に忙しかったのですが、メンバー全員が協力し、放課後の時間を用いてインタビューや美術の制作を行いました。なかでも巨大アスパラ像はフォトスポットとして多くの来場者の皆さまから好評をいただきました。段ボールを用いて1~2メートルある大きなアスパラ像を5本制作。段ボールの像は軽く子どもでも持ち上げることができ、100名以上の方がさまざまなポーズで写真撮影を楽しんでいらっしゃいました。
また、アスパラの妖精「アスパラーズ」という仮想キャラクターを5つの農家さんと一人の農業試験場の方に実際に会ってお話を伺い制作しました。農場ごとの“さぬきのめざめ”の味や工夫の違いを、キャラクターを通じて来場者の方々に知っていただくことができました。 私たちの活動を通じて香川の農業を地域の方に知って好きになっていただくことで、いつかは香川の農産物が「さぬきうどん」のように全国に知られるようになってほしいと考えています。また、今までは農家の方から学ぶことが多かったのですが、今後は大学の先生方からも話を伺い研究と仕事の両面から農業について学んでいく予定です。プロジェクトには、さまざまな学部の学生が在籍しています。今後も文理の隔てなく、多方面に興味関心を持つ学生が集い、座学では得られない実践的な学びを、プロジェクト活動を通じて実現していきたいと思います。今後も私たちの活動に注目していただけますと幸いです。
農学部応用生物科学科 応用生命科学コース 3年 堀内日向歩
さぬきのめざめ農家さんと、そのアスパラの味や工夫の違いをキャラクター化した「アスパラーズ」。それぞれのキャラクターの性格やアスパラーズ同士の交流も描かれています。
イベント「アスパラ大騒がない」本番。アスパラ像と写真を撮影したり、ブースを楽しんでいただきました。
アスパラ大騒ぎの準備。アスパラ像は段ボールを一つひとつ切り取って部品を作り、組み合わせることで立体感を出しました。子どもたちが持ち上げたり遊んだりしても壊れず、かつ危なくないように軽くて頑丈なものを制作しました。