医学系研究科臨床心理学専攻(博士後期課程)の3つのポリシー
ディプロマ・ポリシー(修了の認定に関する方針)
香川大学大学院医学系研究科臨床心理学専攻(博士後期課程)では、その教育理念に基づき、国際的な視野と学際的関心をもって現代社会における人間の心に関する諸事象及び課題に科学的にアプローチする高度な研究力と実践力を身につけ、臨床心理学的援助に関する諸課題を主体的に解決し、先端的研究を国内外で推進するとともに、保健医療、福祉、教育、司法・犯罪、産業・労働などの各領域において指導的役割を担いながら実践と研究を統合的に展開できる研究者及び高度専門職業人を育成します。
本研究科を修了し、本学が送り出す博士(臨床心理学)の身につけるべき能力・態度の到達基準は、次のとおりです。
① 専門知識・理解
臨床心理学の視点から現代社会の人間の心に関する事象及び課題に科学的にアプローチし、それを解決できる高度で幅広い専門知識と技能を有している。
② 研究能力・応用力
未体験の課題に対応して臨床心理学の発展や共生社会の実現をけん引できる、高度な論理力と先端的、独創的な専門研究能力を有している。
③ 倫理観・社会的責任
博士学位取得者としての社会的責任を自覚し、極めて高い倫理観をもった指導者・チームリーダーとして、現代社会のさまざまな課題解決に取り組む優れた行動力を有している。
④ グローバルマインド
国際的な広い視野と高度かつ柔軟な思考力に裏打ちされた、多角的な課題発見能力を有している。
カリキュラム・ポリシー(教育課程の編成及び実施に関する方針)
香川大学大学院医学系研究科臨床心理学専攻(博士後期課程)では、修了の認定に関する方針(ディプロマ・ポリシー)に示した人材を育成するために、7科目17単位から構成される教育課程を編成・実施します。
修了要件は、博士論文作成関連以外に15単位以上を修得し、必要な研究指導を受けた上、博士論文の審査及び最終試験に合格することです。
本専攻の教育課程は, ディプロマ・ポリシーに掲げる能力を体系的に修得できるよう編成します。
① 臨床心理学及びそれに関連する学際分野で必要な専門知識と能力の獲得を促し、チームの一員として課題解決に取り組む資質を涵養するため、それらの分野の先端的取り組みや最新の話題、共同研究について講義・演習を行う臨床研究科目「臨床心理学講究」、「臨床心理学プロジェクト研究」「臨床心理学における倫理」を開設します。
② 臨床心理学的援助の現場で求められる臨床実践と実践研究の能力獲得を促し、臨床心理士及び公認心理師の養成・指導にあたることのできる指導者・チームリーダーとしての資質を涵養するため、フィールドでの臨床実習、実践の振り返り及び再検討、実践研究の指導を行う臨床実践科目「臨床心理学高度実践Ⅰ~Ⅲ」を開設します。
③ 博士前期課程の教育研究成果を深化させ、多角的な課題発見能力や優れた課題解決能力を涵養するため、教員複数名で博士論文執筆やその後の研究活動に必要な能力について演習を行う「特別研究」を開設します。
以上の学修成果は、シラバスに記載している方法によって、各授業科目の到達目標の達成度で評価します。
<研究計画の遂行に対する指導及び学位論文の評価>
研究指導は、本研究科が作成する「研究指導計画」に基づいて実施します。学生の研究テーマに応じて主指導教員および副指導教員を決定し、両指導教員が博士論文を執筆するための指導を行います。博士論文は、本研究科の定める学位論文審査基準に基づき、本研究科で選出された審査委員による厳格な審査および公開での博士論文発表会を経て、学位論文としての合否判定を行います。また、指導教員は、学生の研究成果の学会発表および論文投稿のための指導も行います。一連の研究指導を経て、臨床心理学分野の科学的研究を遂行する技能と、科学的研究の知見を使ったコミュニケーション能力を身につけます。
アドミッション・ポリシー(入学者の受入れに関する方針)
◇求める学生像(入学者に求める学力・能力・資質等)
大学院入学までに,以下のような学力・能力・資質等を備えている学生を求めています。
① 知識・技能・理解力
臨床心理士及び公認心理師に求められる基礎的知識・技能・理解力を有する人
② 思考力・判断力・表現力
自らの論理的思考・判断に基づき,臨床心理学に関する諸事象について思考し,判断する能力,説明・討論できる表現力を有する人
③ 研究能力・応用力
博士前期課程までに一定水準の臨床心理学に関する研究成果を修めており,博士後期課程に展開できる明確な研究計画を持ち,着実に研究に取り組む能力を有する人
④ 探求心・意欲・態度
臨床心理学の発展及びその高度専門職業人育成に資する教育研究に,探求心をもって取り組む高い志を有する人
⑤ 倫理観・社会的責任
臨床心理学の実践及び研究に携わる者として高い倫理観と社会的責任感を有する人
⑥グローバルマインド
臨床心理学に関する国内外の情報を理解するための英語運用能力を有する人
◇入学者選抜の基本方針
上記アドミッション・ポリシーに基づき,入学試験は,英語の学力試験,口頭試問,出願書類により総合的に判断します。このため,受験希望者は,事前に面談のうえ研究指導教員候補を決定し,研究課題や履修方法等についての事前指導を受け,出願時に「研究業績調書」,「学位授与証明書又は修了証明書」,「修士課程の成績証明書」,有資格者は「臨床心理士資格登録証明書」(IDカード形式)の写し,「公認心理師登録証」の写しを提出します。「研究業績調書」には,本人の著書,学術論文,学会発表,報告書等の研究業績を記載することとし,研究業績として,修士論文及び査読付原著論文のいずれもない場合には,修士相当の研究能力を有することの根拠となり,かつ博士後期課程での研究計画につながる具体的な研究活動の経緯を記載します。
英語の学力試験では,英文文献の読解,研究成果の国際的な公表に必要な基礎学力を判断します。口頭試問では,本課程入学後の研究計画についてプレゼンテーションを行い,事前に提出された研究業績調書等と総合して,自律的に研究を行う意欲,臨床心理学領域に関する専門的知識の有無,研究者,教育者,現場のリーダー・指導者として共生社会の実現をけん引する意志の有無等を確認し,適格者かどうか判断します。