全学共通教育の方針(共通教育スタンダード)

 全学共通教育では、21世紀社会の課題に立ち向かう豊かな学問的知識と地域理解を合わせもち、汎用的なスキルとともに主体的な市民としての態度を形成した人材の育成を目指しています。そのため、共通教育スタンダードは、①問題解決のための汎用的スキル(幅広いコミュニケーション能力)、②広範な人文・社会・自然に関する知識、③21世紀社会の諸課題に対する探求能力、④市民としての責任感と倫理観、⑤地域に関する関心と理解力、をその構成要素としています。共通教育スタンダードの構成要素は文言こそ違いますが、卒業の認定に関する方針の構成要素と対応しています。その到達基準は次のとおりです。

①問題解決のための汎用的スキル(幅広いコミュニケーション能力)
(卒業の認定に関する方針の「①言語運用能力」に対応)
*日本語の言語表現を適切に理解し、自らの見解を文章や口頭で分かりやすく伝えることができる。
*情報伝達に関わる問題を理解するとともに、情報の適正な選択、利用のための基礎的な技能を習得する。
*異文化について開かれた態度をとれるようになるとともに、一つ以上の外国語において、読み、書き、聞き、話すための基礎的な能力を身につける。
*健康で文化的な生活習慣を営むとともに、集団の一員として行動することができる。

②広範な人文・社会・自然に関する知識
(卒業の認定に関する方針の「②知識・理解(21世紀型市民及び学士として)」に対応)
*人類の文化、社会および自然についての幅広い知識とともに、学部専門課程を進んでいく上で必要な学問的基礎を身につける。

③21世紀社会の諸課題に対する探求能力
(卒業の認定に関する方針の「③問題解決・課題探求能力」に対応)
*21世紀社会の現状を理解し、その課題と解決策を自己と関連づけて探求することができる。

④市民としての責任感と倫理観
(卒業の認定に関する方針の「④倫理観・社会的責任」に対応)
*社会において自己が果たすべき役割や、市民としての責任ある行動について理解を深め、そこから自己や社会の未来について考えることができる。

⑤地域に関する関心と理解力
(卒業の認定に関する方針の「⑤地域理解」に対応)
*地域社会の現状と課題に関心を持ち、自己と関連づけて理解することができる。

全学共通教育における教育課程の編成及び実施に関する方針(カリキュラム・ポリシー)

 全学共通教育では、共通教育スタンダードに示した人材を育成するために、全学共通教育の教育課程を編成・実施します。全学共通教育の卒業要件単位数は学部、学科・課程ごとに定められていますが、最低でも 28 単位以上の単位を修得することが必要です。 全学共通教育は、「学びと生き方科目」(「学問への扉」、「大学入門ゼミ」、「情報リテラシー」、「ライフデザイン」、「健康・スポーツ」から構成)、「主題科目」(「特別主題」を含む)、「学問基礎科目」(文系科目、理系科目)、「外国語科目」、「広範教養教育科目」、「高度教養教育科目」といった科目群から構成されています。なお、留学生向け科目には「日本語」「日本事情」があります。これらの科目群の卒業要件単位数は学部によって異なりますが、学部を問わず共通しているのが「学びと生き方科目」の「ライフデザイン」1 単位、「大学入門ゼミ」2 単位、「情報リテラシー」2 単位です。 本学の全学共通教育の主な特徴は、各科目群の教育効果に鑑み、15 週で完結するセメスター制(前期、後期)とともに、8 週で完結するクォーター制(前期前半:第1 クォーター、前期後半:第2 クォーター、後期前半:第3 クォーター、後期後半:第4 クォーター)を併用している点です。また、四国内の他の国立大学で提供されている魅力ある科目(知プラe 科目)をe ラーニングによって受講できることも特徴として挙げられます。
 前期(特に第1 クォーター)には、入門科目に位置づけられる「学びと生き方科目」が多く配置されており、1 年次の早期に学びの動機付け・方向付けを促す仕組みとなっています。第2 クォーター以降は、基礎科目に位置づけられる「主題科目」や「学問基礎科目」等が多く配置されており、多様なメニューの中から各人の学びの動機付け・方向付けに従って選択することができます。加えて、学習意欲の高い学生には、応用科目に位置づけられる「高度教養教育科目」も用意されており、学習意欲を十分に満たすことができます。なお、学習意欲の高い学生には、学部の枠を超えた全学的な教育プログラムとして、「ネクストプログラム」も用意されています。
 学修成果の評価については、全学の方針に基づき、シラバスに多元的な成績評価基準を明示した上で厳格な成績評価(5段階評価、GPA 制度の導入)を行っています。ただし,「情報リテラシー」の「情報リテラシー B」については,全学生が同一科目(e ラーニング科目)を受講し,必ず身につけておくべき基礎知識を学ぶという科目特性から,認定科目(合または否のみの評価)としています。

1. 科目の水準
 全学共通教育は、入門(1 年次1Q.2Q 中心)、基礎(1・2 年次)、応用(4(6)年一貫)の三つの水準に科目群が区別されています。「入門」は全体として「学びと生き方科目」に対応しており、これはさらに「学び科目」、「生き方科目」に区分されます。「入門」の段階で学生は、興味の幅を広げるとともに、大学の学びに必要なスキルや大学生活を進める見通しを身につけて、学びに関する自己選択力を養います。これを踏まえて、学生は本格的に「基礎」(「学問基礎科目」、「外国語科目」、「主題科目」、「広範教養教育科目」)及び「応用」(「高度教養教育科目」)の段階に進みますが、「入門」において自己選択力を身につけていますので、自分の専門に閉じこもらずに、多様なメニューの中から幅広い学びを行うべく選択を行うことができます。それぞれの科目群と共通教育スタンダードとの対応関係は次に述べる通りですが、「広範教養教育科目」と「高度教養教育科目」は、学習意欲の高い学生の期待に応えるために、教養教育のコアとなる科目群(「主題科目」、「学問基礎科目」等)では担保することのできない内容を取り扱う科目群であるため、授業科目が扱うテーマに応じて、共通教育スタンダードとの関係が定まります。

2.各科目群と共通教育スタンダードとの関係
 共通教育スタンダードの各項目の達成は、以下に示す体系的教育をもって実現します。

①課題解決のための汎用的スキル
(卒業の認定に関する方針の「①言語運用能力」に対応)
 共通教育スタンダードの①課題解決のための汎用的スキルに対応するのが、「外国語科目」、「学びと生き方科目」の中の「大学入門ゼミ」及び「情報リテラシー」です。「外国語科目」は、異文化について開かれた態度をとれるようになるとともに、一つ以上の外国語において、読み、書き、聞き、話すための基礎的な能力を身につけるための科目群です。「学びと生き方科目」の中の「大学入門ゼミ」及び「情報リテラシー」は、前者が日本語の言語表現を適切に理解し、自らの見解を文章や口頭で分かりやすく伝えるための科目群、後者が情報伝達に関わる問題を理解するとともに、情報の適正な選択、利用のための基礎的な技能を習得するための科目群です。このうち、「大学入門ゼミ」は、単にスキルの習得ではなく、大学における課題探求型授業への能動的参加をサポートする役割を担っており、共通教育スタンダードの③ 21 世紀社会の諸課題に対する探求能力にも対応しています。水準としては、「大学入門ゼミ」、「情報リテラシー」は入門科目、「外国語科目」は基礎科目に位置づけられます。これらの科目では基本的に少人数教育を行っています。

②広範な人文・社会・自然に関する知識
(卒業の認定に関する方針の「②知識・理解( 21 世紀型市民及び学士として)」に対応)
 共通教育スタンダードの②広範な人文・社会・自然に関する知識に対応するのが、「学びと生き方科目」の中の「学問への扉」、「学問基礎科目」です。「学びと生き方科目」の中の「学問への扉」は、学問することの驚嘆や喜びを具体的に経験することを目的とした科目群です。「学問基礎科目」は、人類の文化、社会および自然についての幅広い知識とともに、学部専門課程を進んでいく上で必要な学問的基礎を身につけるための科目群であり、文系学生には理系科目を、理系学生には文系科目を、それぞれ一定単位取得させる、学生の学びを方向づける仕組みとなっています。水準としては、「学びと生き方科目」の中の「学問への扉」は入門科目に、「学問基礎科目」は基礎科目に位置づけられます。

③21 世紀社会の諸課題に対する探求能力
(卒業の認定に関する方針の「③問題解決・課題探求能力」に対応)
 共通教育スタンダードの③ 21 世紀社会の諸課題に対する探求能力に対応するのが、 21世紀社会の現状を理解し、その課題と解決策を自己と関連づけて探求するための「大学入門ゼミ」及び「主題科目」です。両者の違いは、「大学入門ゼミ」では、課題そのものよりも、その解決のための汎用的スキルにかかる重みづけが大きいのに対して、「主題科目」では、課題そのものにかかる重みづけが大きいという点にあります。水準としては、「大学入門ゼミ」は入門科目に、「主題科目」は基礎科目に位置づけられます。

④市民としての責任感と倫理観
(卒業の認定に関する方針の「④倫理観・社会的責任」に対応)
 共通教育スタンダードの④市民としての責任感と倫理観に対応するのが、「学びと生き方科目」の中の「ライフデザイン」(特に「人生とキャリア」)と「健康・スポーツ」です。「ライフデザイン」(特に「人生とキャリア」)は、社会において自己が果たすべき役割や、市民としての責任ある行動について理解を深め、そこから自己や社会の未来について考えるための科目群です。学生の学びのタイプを考慮し、受講者数 200 名が上限の講義中心の科目と、 100 名が上限のグループワーク中心の科目を設けています。「健康・スポーツ」は、健康で文化的な生活習慣を営むことを通して、集団の一員として行動するための科目群です。水準としては、いずれも入門科目に位置づけられます。

⑤地域に関する関心と理解力
(卒業の認定に関する方針の「⑤地域理解」に対応)
 共通教育スタンダードの⑤地域に関する関心と理解力に対応するのが、「学びと生き方科目」の中の「ライフデザイン」(特に「地域と生きる」)と、「主題科目」の中の「特別主題」(地域)です。「学びと生き方科目」の中の「ライフデザイン」(特に「地域と生きる」)は、地域社会に関する基礎的な内容について学ぶための科目群です。「主題科目」の中の「特別主題」(地域)は、地域社会の現状と課題に関心を持ち、自己と関連づけて理解するための科目群であり、地域社会に関する内容について深く学ぶ「講義型科目群」、フィールドワーク等を課す「実践型科目群」を設け、学生の学習意欲に応じた段階的な学びの仕組みとなっています。水準としては、「学びと生き方科目」の中の「ライフデザイン」(特に「地域と生きる」)は入門科目に、「主題科目」の中の「特別主題」(地域)は基礎科目に位置づけられます。

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