産学連携・知的財産センター長 永冨 太一からのご挨拶

産学連携・知的財産センター長 永冨 太一

 香川大学「産学連携・知的財産センター」は、平成30年4月1日より、「社会連携・知的財産センター」から名称を変更し、新たなスタートを切りました。
 これは、地域連携及び産学官連携体制の一層の強化を図るとともに、全学を挙げて組織的に対応するため、平成30年4月1日に「産学官連携統括本部」を学内に新設し、二つのセンター(産学連携・知的財産センターおよび地域連携・生涯学習センター)を統括するための組織改革の一環によるものです。
 産学官連携統括本部を設置した目的は、企業や自治体等からの技術的な相談や研究依頼だけでなく、地域に係る様々な相談やニーズ情報を集約する窓口を全学的に一本化することにより、教育、研究、社会貢献等全てについて、【組織】対【組織】として対応するためです。そのため、集約された相談内容やニーズ情報を元に、産学官連携統括本部にて迅速かつ的確に関係機関への橋渡しや研究プロジェクトチームの編成を行い、産官の関係機関とのマッチングを実施します。
 これにより、本学が中心となっての産学官による大型プロジェクトの獲得等を目指し、香川県域での産業創成・発展と本学の教育・研究の更なる進展に全学の知を結集させて寄与することを最大の目標とします。
 当センターもまた、これまで通りの産学連携の推進と知的財産の管理、活用に向けた取り組みも継続して行うことと並行し、「産学官連携統括本部」や学内関係組織との協働の下でこれまで以上に地域との連携を積極的に推し進めることを目標とします。
 本学では、地域に根ざした産学官連携活動を含む社会貢献活動を、教育および研究と並ぶ重要な使命と位置づけています。この社会貢献活動は大きく二つに分かれており、一つは、地域に根ざした共同研究を推進し、その成果を知的財産として結実させるとともに、それらの知的財産を基にした、新たな展開、新たなイノベーションの創出を目指す、どちらかというと、産学連携の色が濃い活動です。もう一つは、知的財産など産業に関することにはすぐには結びつかないですが、地域の行政機関などと連携して地域の問題を解決することに役立つ、どちらかというと社会貢献の色が濃い活動です。
 最近は、これら研究シーズと地域ニーズを繋ぐ産学連携活動や複数の分野の専門家の力を結集させたプロジェクト創出も当初は小さく始めたものですが、年を経て大きな成果として実を結びつつあります。
 例えば、工学部と医学部との連携による医療機器開発を加速させるプロジェクトにおいては、地元企業へのライセンスと製品化にまで至ったことや、平成29年度全国発明表彰21世紀発明奨励賞・21世紀発明貢献賞を受賞したりするなど、事業化へと繋がった成果が出始めており、今後はベンチャーの設立等へと発展していく計画が進んでいます。
 一方で社会貢献の色が濃い活動も全学体制で取り組めるようになったことでこれまで以上に自治体との連携や地域での複数の学部を交えた取り組みができるようになることを期待しています。
 このように当センターは大学の知を活かした地域貢献を推進することをメインに日々活動していますが、今後も学内の組織との連携も強化しながら、学内シーズ・リソースを最大限に活用し、産学官連携による価値創出に力を入れていくことに常に努力してまいります。
 当センターでは、以上のことを着実に進めるため、担当理事、担当副学長の指揮の下に全学的な活動を展開しています。私どもの活動に対して、産業界をはじめ地域社会の皆様、学内の教職員の皆様のご協力・ご支援を賜りますようお願い申し上げます。

産学連携・知的財産センター長   
永冨 太一  

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