経済学研究科の教育理念

 香川大学大学院経済学研究科は、経済や経営に関する世界水準の研究教育活動により、創造的で人間性豊かな高度専門職業人を養成し、地域社会をリードするとともに共生社会の実現に貢献することを理念とします。修士課程では、豊かな人間性と高い倫理性の上に、幅広い基礎力と経済や経営に関する高度な専門知識や多様な価値や文化に対する深い理解に支えられた研究能力・応用力を備え、国際的な視野で地域社会においてリーダーシップを発揮できる進取の気象と共生の精神に富んだ教養豊かな経済人を育成することを目指します。

経済学研究科の3つのポリシー

ディプロマ・ポリシー(修了の認定に関する方針)

 香川大学大学院経済学研究科では、その教育理念に基づき、経済や経営に関する高度な専門知識と研究能力を身につけた上で、望ましい社会の実現をめざす高い倫理性を備え、その社会的責任を自覚して国内外の広範な分野で活躍できる高度専門職業人を育成します。
 本研究科を修了し、本学が送り出す修士(経済学)の身につけるべき能力・態度の到達基準は、次のとおりです。

①専門知識・理解
*市場の機能及び経済主体の行動、経済制度及び経済政策の意義、企業等の組織の運営及び管理に関する高度な専門知識を理解・修得するとともに、人類の文化及び社会についての幅広い知識を身につけ、高度専門職業人として自らの専門性に立脚した見識を備えている。

②研究能力・応用力
*専門分野において、研究を計画及び遂行する能力とともに、その成果を発信し議論できる能力を備えている。 *論理的思考力を駆使して、社会に生起する諸課題を発見・分析し、その解決策を提案できる能力を備えている。

③倫理観・社会的責任
*望ましい社会の実現をめざす高い倫理性を備え、その社会的責任を自覚した高度専門職業人として自律的に行動することができる。

④グローバルマインド
*国際的な視野を持ち、経済や経営に関する国内外の情報を適切な方法で収集し、理解することができる。

カリキュラム・ポリシー(教育課程の編成及び実施に関する方針)

 香川大学大学院経済学研究科は、修了の認定に関する方針(ディプロマ・ポリシー)に示した人材を育成するために、大学院教養教育科目に相当する授業科目として、国際コミュニケーション論特殊講義(2単位)が開設され、さらに分野別コースとして基幹科目(4単位)、専門科目(18単位以上)、個別演習(8単位)、フレックス・コースとして基幹科目(4単位)、専門科目(22単位以上)、個別演習(4単位)から構成される教育課程を編成・実施します。なお、フレックス・コースでは、夜間等の授業のみの履修も可能です。修了要件は、上記30単位以上の修得及び修士論文の審査及び最終試験に合格することです。授業科目はシラバスに明示された形式により行われます。
 ディプロマ・ポリシーの各項目の達成は、以下に示した大学院教養教育科目を含む体系的教育をもって実現します。

①専門知識・理解
 1年次第1学期から第2学期に配置された基幹科目及び専門科目により、経済や経営に関する専門知識を理解・修得します。

②研究能力・応用力
 1年次第1学期から2年次第2学期に配置された個別演習により、発表能力、議論構築能力を身につけます。また、個別演習では、各自の専門分野に関する課題を設定し、仮説を立て、検証を行い、結論を導き、これらを修士論文にまとめることを通じて、研究能力・応用力を培います。

③倫理観・社会的責任
 1年次第1学期に配置される大学院教養科目「研究倫理」及び1年次第1学期から2年次第2学期に配置された個別演習により、高い倫理性と高度専門職業人としての自律性を身につけます。

④グローバルマインド
 1年次第1学期から2年次第2学期に配置された個別演習により、国際的な視野を身につけ、経済や経営に関する国内外の情報を収集できる能力を培います。

 以上の学修成果の評価は、基本的に講義科目では修得した知識の理解度及び説明能力により、演習科目では研究を計画・実施できる能力の総合評価により、厳格な成績評価(5段階評価、GPAの活用)で行います。また、修士論文は、本研究科の定める学位審査基準に基づき、本研究科で選出された審査委員(主査1名、副査2名)により厳格な審査及び最終試験を実施し、学位論文としての合否判定を行います。

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アドミッション・ポリシー(入学者の受入れに関する方針)

◇入学者に求める学力・能力・資質等
 大学院入学までに、以下のような学力・能力・資質等を備えている学生を求めています。

①知識・技能・理解力
*経済や経営に関する大学卒業程度の専門知識・理解力

②思考力・判断力・表現力
*自らの論理的思考・判断に基づき経済や経営に関する諸課題を説明できる表現力

③研究能力・応用力
*経済や経営に関する研究を遂行するための基礎的・応用的能力

④探求心・意欲・態度
*経済や経営に関する諸分野について学び、研究することに対する高い意欲・態度と創造的な探求心

⑤倫理観・社会的責任
*望ましい社会の実現を目指す倫理観とその社会的責任を理解できる能力

⑥グローバルマインド
*経済や経営に関する国内外の情報を理解するための基礎的語学能力とそれをグローバルな課題として捉えることのできる国際感覚

◇ 選抜方法の趣旨
○推薦
 口述試験では提出書類(志望理由・研究計画書等)を参考にしながら、研究に対する意欲・態度・探求心、自分の考えを論理的に構築し伝達する思考力・判断力・表現力、研究を遂行するために必要な能力、社会的責任を理解できる能力を評価します。

○一般選抜(第Ⅰ期及び第Ⅱ期)
 筆記試験の「専門科目」は経済や経営に関する出題科目から2科目を選択させ、修学に必要な知識・理解力、思考力・判断力・表現力を評価します。「外国語科目」は英語、フランス語、中国語から1科目を選択させ、修学に必要な言語運用能力を評価します。なお、事前申請書類の審査により、筆記試験を免除する場合があります。
 口述試験では提出書類(志望理由・研究計画書等)を参考にしながら、研究に対する意欲・態度・探求心、自分の考えを論理的に構築し伝達する思考力・判断力・表現力、研究を遂行するために必要な能力、社会的責任を理解できる能力を評価します。

○社会人特別選抜(第Ⅰ期及び第Ⅱ期)
 筆記試験の「小論文」は、経済や経営に関する課題への見解を記述させ、修学に必要な思考力・判断力・表現力を評価します。なお、志望理由・研究計画書の審査により、筆記試験を免除する場合があります。
 口述試験では提出書類(志望理由・研究計画書等)を参考にしながら、研究に対する意欲・態度・探求心、自分の考えを論理的に構築し伝達する思考力・判断力・表現力、研究を遂行するために必要な能力、社会的責任を理解できる能力を評価します。