経済学部の教育理念

 香川大学経済学部は、経済や経営に関する世界水準の研究教育活動により、創造的で人間性豊かな専門職業人を養成し、地域社会をリードするとともに共生社会の実現に貢献することを理念とします。学士課程では、豊かな人間性と高い倫理性の上に、幅広い基礎力と経済や経営に関する専門知識や多様な価値や文化に対する深い理解に支えられた課題探求能力を備え、国際的な視野で地域社会において活躍できる進取の気象と共生の精神に富んだ教養豊かな経済人を育成することを目指します。

経済学部の3つのポリシー

ディプロマ・ポリシー(卒業の認定に関する方針)

 香川大学経済学部では、その教育理念に基づき、経済や経営に関する専門知識を基に、望ましい社会の実現に向けて、諸課題の探求・解決にあたれる能力・技能を身につけ、崇高な倫理観と人間性に富み、地域に根ざしながら世界と連携し共生する進取の気象に富んだ教養豊かな経済人を育成します。本学部を修了し、本学が送り出す学士(経済学)・21世紀型市民として身につけるべき能力・態度の到達基準は、次のとおりです。

①言語運用能力
*日本語の言語表現を適切に理解し、自らの見解を文章や口頭でわかりやすく発信することができる。
*国際的な視野を持ち、一つ以上の外国語について、読み、書き、聞き、話すための基礎的な能力を身につけている。
*他者と協調・協働し、時としてリーダーシップを発揮し、目的の実現に向けて行動できる。
*経済・経営に関わる情報を適切な方法で収集できる。
                           
②知識・理解(21世紀型市民及び学士(経済学)として)
*市場の機能及び経済主体の行動を経済学の観点から理解している。
*経済制度・経済政策の意義をその歴史的背景を含めて理解している。
*企業等の組織の活動の企画・運営に必要となる経営、会計、商学の知識を有している。
*企業等の組織の管理を実践できる能力を身につけている。
*定量・定性データの分析について理解し、実践できる能力を身につけている。
*国際社会についての幅広い知識と国際的な視野を身につけている。

③問題解決・課題探求能力
*経済・経営に関わる定量・定性データを適切な手法を用いて分析し、課題を探求することができる。
*経済・経営に関わる諸問題には複数のアプローチがあり得ることを認識し課題に取り組むことができる。
*自ら問題点を見出し、解決に向けた取り組みを行うことができる。
*積極性・向上心を持ち、自己主導型学習を実践できる。

④倫理観・社会的責任
*専門職業人としての倫理観・使命感・責任感を持ち、省察的態度をもって行動ができる。
*専門職業人として生涯にわたり研鑽に努める姿勢を持っている。
*法令・社会的規範を遵守し、社会の一員として行動ができる。

⑤地域理解
*地域社会の現状と課題に関心を持ち、自己と関連づけて問題を発見し、探求することができる。
*国際社会についての理解のもと、国際的な視野にたって課題を探求することができる。

カリキュラム・ポリシー(教育課程の編成及び実施に関する方針)(昼間コース)

 香川大学経済学部は、卒業の認定に関する方針(ディプロマ・ポリシー)に示した人材を育成するために、全学共通科目(32単位以上)と学部開設科目(92単位以上、内訳は、学部基礎科目(22単位以上)、学部専門科目(20単位以上)、コース専門科目(20単位以上)、自由科目(20単位以上)、プロゼミナール(2単位)、演習(4単位)、卒業論文(4単位))から構成される教育課程を編成・実施します。3年次に演習を履修するためには、所定の科目を30単位以上修得していることが条件となります。卒業要件単位数は124単位以上とします。
 本学部の教育体制の主な特徴は、1)社会や学生のニーズに応えるべく「経済・政策」「会計・ファイナンス」「経営・イノベーション」「観光・地域振興」「グローバル社会経済」の5コースを設定し、学生が希望する進路に合わせて、2年次後期にコースを選択すること、2)理論と実践の融合を図るためにフィールドワークやプロジェクト活動を重視していること、3)1年次から4年次まで各年次でゼミを設置してきめ細かな指導を行うことにあります。
 経済学部では、学部の教育目標に沿った4年間一貫教育を行っています。1年次ならびに2年次は、全学共通科目と学部共通科目を中心に学び、自分の興味や関心を探求し視野を広げるとともに、経済学や経営学の基本をしっかり学びます。特に2年次後期からは、自分の将来の進路に合わせて、5コースから所属するコースをひとつ選択し、より専門的で実践的なコース科目を履修することで、専門性に磨きをかけていきます。3年次からはゼミに所属して、さらに専門的な学修を深めながら、課題探求能力や問題解決能力を育みます。4年次の卒業研究では、学生自らが新たな課題を見出し、これまでに学修した知識や養成してきた問題解決能力を駆使して、それぞれのテーマで卒業論文を執筆して、専門分野の能力や技能を身につけます。なお、カリキュラム・ポリシーに関係する教育課程については、カリキュラムマップを用いて詳細に明示しています。
 学修成果の評価は、シラバスに記載している方法によって、各授業科目の到達目標の達成度で評価します。

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カリキュラム・ポリシー(教育課程の編成及び実施に関する方針)(夜間主コース)

 香川大学経済学部は、卒業の認定に関する方針(ディプロマ・ポリシー)に示した人材を育成するために、全学共通科目(28 単位以上)と学部開設科目(96 単位以上、内訳は、学部基礎科目(6 単位以上)、コース専門科目(40 単位以上)、自由科目(46 単位以上)、演習Ⅰ(4 単位))から構成される教育課程を編成・実施します。3年次に演習Ⅰを履修するためには、所定の科目を30 単位以上修得していることが条件となります。卒業要件単位数は124 単位以上とします。
 本学部の教育体制の主な特徴は、1)広く社会人及び勤労青年を対象とする生涯学習並びにリカレント教育を重視すること、2)新しい時代や社会の要請に対応するため、関心のある専門知識を深めること、3)個々の学生のニーズに応じて関連分野の科目を広く選択・受講できるように配慮していること、4)昼間コース開講科目の履修を可能とするとともに、放送大学との単位互換制度を導入し、社会人学生の勤務時間を踏まえた修学に利便性を提供することにあります。
 経済学部では1年次から4年次の間に各自の履修計画や目的に応じていつでも履修できるよう科目配当がなされています。
 1 年次ならびに2 年次は、全学共通科目と学部基礎科目を中心に学び、自分の興味や関心を探求し視野を広げるとともに、経済学・経営学・会計学全般に関する基礎知識をしっかり学修します。また、より専門的で実践的なコース専門科目を選択して履修することで 専門知識を広げていきます。3 年次は「演習Ⅰ」、4 年次は「演習Ⅱ」・「卒業研究」を履修し、専門的な学修を深めながら、課題探求・問題解決能力を高めていきます。なお、カリキュラム・ポリシーに関係する教育課程については、カリキュラムマップを用いて詳細に明示しています。
 学修成果の評価は、シラバスに記載している方法によって、各授業科目の到達目標の達成度で評価します。

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アドミッション・ポリシー(入学者の受入れに関する方針)

◇求める学生像(入学者に求める学力・能力・資質等)
 大学入学までに,以下のような学力・能力・資質等を備えている学生を求めています。

①知識・技能
 *経済の仕組み,企業の活動,世界の社会・歴史などに関する専門性の高い学問を学び,研究活動を実践するための,高等学校等における幅広い学習に基づいた知識・技能・理解能力

②思考力・判断力・表現力
 *経済・社会におけるさまざまな現象において,解決を必要としている問題を発見・探求し,自分の考えを論理的にまとめて,他者にわかりやすく伝える思考力・判断力・表現力
 *情報伝達の高度化・迅速化が進む社会において,必要な情報を収集・分析し,自ら情報を発信することができる能力

③主体性・多様性・協働性
 *柔軟な視野にたって社会と積極的にかかわり,コミュニケーション能力を備え,多様な価値観を理解できる主体性・多様性・協働性

④関心・意欲・態度
 *経済・社会に関するさまざまな現象に興味を持ち,従来の考え方にとらわれず積極的に新しい物事に取り組んでいこうとする関心・意欲・態度

⑤倫理観・社会的責任
 *グローバル化する社会において,地域に根ざしながら世界と連携し共生するために,自己が果たすべき社会的責任や備えるべき倫理観を理解し体現する能力


◇大学入学までに修得が期待される内容
  高等学校等において学ぶ,英語,数学,国語を中心とした基礎学力を身につけていることが必要です。英語の基礎学力は,大学において,国際的なコミュニケーション能力を本格的に養うために必要です。数学の基礎学力は,数学的な推理能力や論理的な能力を必要とする専門科目の講義を受けるために必要です。国語の基礎学力は,講義やゼミナールで文献を読んだり,レポートを書いたり,自分の意見を発表するために必要です。また経済・社会に対する関心を高め,論理的思考力を養うために普段から新聞を読んだり,読書習慣を身につけたりすることも重要です。さらに主体性・多様性・協働性を養うために,文化活動,スポーツ活動,生徒会活動,クラブ活動,海外留学体験,ボランティア活動などに励むことも推奨します。加えて,国際的なコミュニケーション能力を養ったり,数学的な能力を培ったり,実務的な処理能力や教養を高めたりするために,英語検定,数学検定,簿記検定,漢字検定などの検定や資格の取得に励むことも推奨します。


◇入学者選抜の基本方針
○一般選抜
*前期日程
 知識・技能・理解能力を重視することから,大学入学共通テスト5教科(あるいは6教科)の得点を評価します。特に入学後の学習・研究に必要な基礎的学力を評価するため,国語・数学・外国語のうち最も高い点数の教科を傾斜配点します。さらに記述式の英語の試験を行い,思考力・判断力・表現力や国際的なコミュニケーション能力を評価します。

*後期日程
 知識・技能・理解能力を重視することから,大学入学共通テスト5教科(あるいは6教科)の得点を評価します。さらに小論文試験を行い,思考力・判断力・表現力や経済・社会に対する関心・意欲・態度を評価します。特に資料を的確に理解し分析できているかという点と,自分の考えを他者に伝えるために,文章を論理的に構成し,かつ分かり易く表現しているかという点を評価します。

○特別選抜
*学校推薦型選抜Ⅰ(大学入学共通テストを免除する学校推薦型選抜)
 高等学校で一定水準以上の知識・技能・理解能力を身につけ,明確な経済学部への志向と勉学意欲を持っている人を対象に,小論文試験及び面接を行い,調査書の特記事項を評価します。小論文では,思考力・判断力・表現力や経済・社会に対する関心・意欲・態度を評価します。特に資料を的確に理解し分析できているかという点と,自分の考えを他者に伝えるために,文章を論理的に構成し,かつ分かり易く表現しているかという点を評価します。面接では,思考力・判断力・表現力や主体性・多様性・協働性,経済・社会に対する関心・意欲・態度,自己が果たすべき社会的責任や備えるべき倫理観への理解を評価します。特に志望理由書・推薦書に基づいて質問し,的確な応答をしているか,発言に説得力があり分かり易いか,社会問題について関心があるかなどの観点から評価します。さらに調査書の特記事項で,主体性・多様性・協働性や国際的なコミュニケーション能力・数学的な能力・実務的な処理能力・教養などを評価します。具体的には,文化活動,スポーツ活動,生徒会活動,クラブ活動,海外留学体験,ボランティア活動,英語検定,数学検定,簿記検定,漢字検定などにおいて特に顕著な実績を挙げているものを評価します。

*学校推薦型選抜ⅡA(大学入学共通テストを課する学校推薦型選抜)
 高等学校で一定水準以上の知識・技能・理解能力を身につけ,かつ人物的に優れた人を対象に,大学入学共通テストの国語,数学,外国語の3教科4科目と調査書の特記事項で評価します。大学入学共通テストでは,基礎的な知識・技能・理解能力を評価します。調査書の特記事項では,主体性・多様性・協働性や国際的なコミュニケーション能力・数学的な能力・実務的な処理能力・教養などを評価します。具体的には,文化活動,スポーツ活動,生徒会活動,クラブ活動,海外留学体験,ボランティア活動,英語検定,数学検定,簿記検定,漢字検定などにおいて特に顕著な実績を挙げているものを評価します。

*学校推薦型選抜ⅡB(大学入学共通テストを課する学校推薦型選抜)
 高等学校の専門教育を主とする学科で,一定水準以上の知識・技能・理解能力を身につけ,かつ人物的に優れた人を対象に,大学入学共通テストの国語,数学,外国語の3教科4科目と調査書の特記事項で評価します。大学入学共通テストでは,基礎的な知識・技能・理解能力を評価します。調査書の特記事項では,主体性・多様性・協働性や国際的なコミュニケーション能力・数学的な能力・実務的な処理能力・教養などを評価します。具体的には,文化活動,スポーツ活動,生徒会活動,クラブ活動,海外留学体験,ボランティア活動,英語検定,数学検定,簿記検定,漢字検定などにおいて特に顕著な実績を挙げているものを評価します。

*社会人選抜(夜間主コース)
 夜間主学生として,就業しながら勉学することに対する明確な動機や意欲を持つ人を対象に,小論文試験と面接で評価します。小論文では,思考力・判断力・表現力や経済・社会に対する関心・意欲・態度を評価します。特に資料を的確に理解し分析できているかという点と,自分の考えを他者に伝えるために,文章を論理的に構成し,かつ分かり易く表現しているかという点を評価します。面接では,思考力・判断力・表現力や主体性・多様性・協働性,経済・社会に対する関心・意欲・態度,自己が果たすべき社会的責任や備えるべき倫理観への理解を評価します。特に志望理由書・推薦書に基づいて質問し,的確な応答をしているか,発言に説得力があり分かり易いか,社会問題について関心があるかなどの観点から評価します。

*私費外国人留学生選抜
 定められた教育を外国で受けて,日本で勉強することに明確な動機や高い意欲を持つ外国人を対象に,面接及び提出された書類と日本留学試験の成績で評価します。面接及び提出された書類では,経済学部での勉学に対する動機の明確さや意欲の高さを評価するとともに,経済学,経営学などを勉強するために必要な日本語のコミュニケーション能力,思考力・判断力・表現力,主体性・多様性・協働性,経済・社会に対する関心・意欲・態度,自己が果たすべき社会的責任や備えるべき倫理観への理解を評価します。日本留学試験では,経済学部における勉学に対応できる日本語能力,経済学部の授業を理解するために必要とされる政治・経済・社会等の基本的な知識,数学の基礎的な学力を評価します。日本留学試験の「日本語」では250点以上の成績を必要とします。

*国際バカロレア選抜
 国際バカロレア認定校で学び,国際バカロレア資格(IB フルディプロマ)を取得した者を対象に,出願要件の履修科目と提出された書類で評価します。出願要件の履修科目として言語A又は言語B(日本語),及び個人と社会又は数学を指定します。言語A,言語B(日本語)では,経済学部での修学のために必要な日本語のコミュニケーション能力を評価します。個人と社会,数学では,経済学・経営学などを学習するために必要となる人文社会科学の基礎学力や,数学的・論理的な推論能力を評価します。提出された書類では,知識・技能,関心・意欲・態度,倫理観・社会的責任を総合的に評価します。

○編入学
*第3年次編入学試験
 編入学生は編入後すぐに演習や専門科目を履修する必要があることから,自分の意見を論理的かつ説得的に述べる能力に加えて,経済や経営,各国の社会等についての基礎的な知識を修得しているかどうか,さらに積極的かつ主体的に専門的知識を学ぶ意欲を持っているかどうかを英語,小論文と面接で評価します。英語では,大学2年生程度の語学力を想定した,経済学や経営学などの社会科学,又は人文科学に関連した英語文書を解釈する知識・技能を評価します。小論文では,思考力・判断力・表現力や経済・社会等に対する関心・意欲・態度を評価します。特に資料を的確に理解し分析できているかという点と,自分の考えを他者に伝えるために,文章を論理的に構成し,かつ分かり易く表現しているかという点を評価します。面接では,思考力・判断力・表現力や主体性・多様性・協働性,経済・社会に対する関心・意欲・態度,自己が果たすべき社会的責任や備えるべき倫理観への理解を評価します。特に出願書類に基づいて質問し,的確な応答をしているか,発言に説得力があり分かり易いか,社会問題について関心があるかなどの観点から評価します。なお,面接内容には,専門的素養を含みます。