■第192号もくじ
 ◇香川大学イベントカレンダー
 ◇学長閑話
 ◇あつあつ釜あげニュース
 ◇カダイ・ラボ・・・連合法務研究科 馬渕教授
 ◇学生VOICE
 「棚田発!日本のこころプロジェクト」学生レポート
 ◇大学フォト
 ◇広報室より
 ◇讃岐弁講座
 
□・・・・香川大学イベントカレンダー・・・・・・・・・・・・・・・・・・
▽学生サークルイベントカレンダー
 http://www.kagawa-u.ac.jp/2014/
▽香川大学イベントカレンダー(12月)
 http://www.kagawa-u.ac.jp/event_calendar/index201412.html
▽香川大学イベントカレンダー(1月)
 http://www.kagawa-u.ac.jp/event_calendar/index201501.html


◆◇◆◇◆◇⇒《学長閑話》

 以下の文はある新聞出版社からの依頼原稿を、一部改訂・抜粋したものです。特
に学生諸君に読んでほしいとの思いで再掲しました。


地方大学の学生は面白い(1) ・・・・・・・・・ 香川大学 学長 長尾省吾

 “地方大学の学生は面白い”これは香川大学構想会議での学外委員の発言である。
一般的に地方大学の学生は、おとなしい、真面目、素直という印象であるが、面接
試験でユニークな発言や予想外の返答をする学生も多い。また、入社後、ある時期
から見違えるように伸びる人材も地方大学出身者に多いという主旨であった。私の
専門領域である医学医療の現場でも、ある時期や出来事を境に急成長する、いわゆ
る“化ける”人達を多く見てきた。
 
 なぜ、地方大学に“化ける”人材が多くいるのか。それは、地域特有の気候、風
土、伝統、文化、人情等の影響を受けて、一味違った魅力的な人材が育つ土壌がそ
こにあるからだろう。そして、当然地域の方々との顔の見える関係が構築され、心
を通わせる経験(地域ぐるみの教育)が“化ける”素養として蓄積され、それが何
らかの刺激に触発されて開花する可能性を高めていると思うのだ。
 
 さて、社会が大学に求める役割の中でも、特に地方大学に求められるものとはど
のようなものか。以下に私が思うその役割を述べてみたい。

 まずは、国内外の舞台を問わず活躍できる多種多様な人材の養成である。グロー
バル人材の養成は、現代の社会的ニーズであり、地方大学でも種々工夫を凝らし、
世界を視野に入れた教育を行っている。本学でも外国の大学と単位互換や相互派遣、
滞在型の学生教育が行われているが、滞在期間が真のグローバル人材養成にとって
十分な期間とは言えない。このため、平成25年度からスタートした特別教育プロ
グラムの一つ、「グローバル人材育成プログラム」で、1年間の留学経験を積んで
もらうなど、内向き志向の強い若者の関心を海外に向けさせようとしている。今夏
から、英語コースで4名が留学しており、中国語コースでは1名がその予定である。
指導に携わっている教職員に感謝し、学生諸君の努力に拍手を送りたい。小さい一
歩ではあるが、若者の可能性と夢を継続して支援していきたい。 (次回に続く)


・・・・・あつあつ釜あげニュース・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 ▼平成26年秋の叙勲を名誉教授3名が受章
  http://www.kagawa-u.ac.jp/topics/education/263/
 ▼秋の夕べのコンサートを開催
  http://www.kagawa-u.ac.jp/articles/000/014/627/
 ▼平成26年秋の叙勲を本学教授が受章
  http://www.kagawa-u.ac.jp/topics/education/261/
 ▼第4回ホームカミングデーを開催
  http://www.kagawa-u.ac.jp/topics/event/4/
 ▼第66回香川大学祭を開催
  http://www.kagawa-u.ac.jp/topics/student/66/
 ▼日仏自治体首長と学生との交流会を開催
  http://www.kagawa-u.ac.jp/articles/000/014/596/
 ▼「鍛えあげインターンシップ」報告会を開催
  http://www.kagawa-u.ac.jp/articles/000/014/571/
 ▼自転車盗被害防止キャンペーンに協力
  http://www.kagawa-u.ac.jp/articles/000/014/517/
 ▼教育学部 附属高松中学校3年生が職場体験
  http://www.ed.kagawa-u.ac.jp/topics/1014syokubataiken.html
 ▼法学部 平成26年度法学部学生表彰式を実施
  http://www.kagawa-u.ac.jp/kagawa-u_jl/topics/263/
 ▼法学部 平成26年度司法試験合格者祝賀会を開催
  http://www.kagawa-u.ac.jp/kagawa-u_jl/topics/262/
 ▼経済学部 「地域体験プロジェクト」による料理教室を開催
  http://www.ec.kagawa-u.ac.jp/blog/2014/11/20141108cooking.html
 ▼経済学部 地元再発見の旅「荘内半島&粟島ツアー」を実施
  http://www.ec.kagawa-u.ac.jp/blog/2014/11/post-5.html
 ▼工学部 嘉義大学と香川大学との第3回ワークショップを開催
  http://www.kagawa-u.ac.jp/kagawa-u_eng/articles/000/014/605/
 ▼医学部 解剖体慰霊祭を挙行
  http://www.med.kagawa-u.ac.jp/articles/000/000/853/
 ▼医学部 防災訓練を実施
  http://www.med.kagawa-u.ac.jp/topics/event/2014-10-7/
 ▼工学部 スウェーデンの協定校訪問の報告会を開催
  http://www.kagawa-u.ac.jp/kagawa-u_eng/articles/000/014/584/
 ▼農学部 収穫祭2014を開催
  http://www.ag.kagawa-u.ac.jp/
 ▽今月の大学訪問
  http://www.kagawa-u.ac.jp/admission/briefing/visit/

 

◆◇◆◇◆◇⇒《カダイ・ラボ》

真実を知るために ~死刑か無罪か~ ・・・・・・・・・・・・・・ 馬渕 勉

 人は常に周囲の状況を見て真実の把握に努め、状況判断をするとともに自己の行
為を選択して毎日を過ごしています。豊かな人生経験、読書による想像的体験は、
真実の把握の糧になっています。この認識が正確なほど、他人との無用な摩擦を生
じない快適な生活ができているはずです。
 
 このような意見に対し、日常的な事柄については真実を把握できなくても、他人
との距離を置くことにより、快適な生活を送ることができるとの反論がありそうで
す。都会では隣人との付き合いを好まない人が多数います。
 
 しかし、仕事上あるいは日常生活上で、真相が把握できない状態で行動しなけれ
ばならないことがあります。相手の気持ちが分からないままにプロポーズをすると
失敗して後始末に苦労することになります。相手の表情や言動から真意を把握した
いものです。
 
 また、自分が他人に不利益なことを強制する例として、刑事裁判の裁判員に選任
された場合が挙げられます。個々の犯罪は、人の経験の違いによりその持つ意味合
いが異なって判断される面があり、多様な意見を刑事裁判に反映するため裁判員制
度が新設されました。
 
 被告人が本当の犯人であるかについて確信が持てないとき、刑事裁判では、「疑
わしきは被告人の利益に」との大原則があります。有罪にするにつき合理的な疑い
が残る場合は、無罪にすることになっています。それならば事は簡単だから、悩む
必要がないとも言う人がいるかもしれません。しかし、現実に裁判員の仕事をする
となるとそう簡単ではありません。
 
 ある人が逮捕され、裁判になれば、マスコミの犯人扱いの報道に晒されます。日
常生活を送る上では、マスコミ報道を信じていても支障がないのですが、裁判では
マスコミの報道を根拠にすることはできません。何故なら、マスコミ報道の多くは
捜査側からの情報を伝えているにすぎず、直接犯行を目撃した者から取材したもの
ではないからです。情報はその伝達の過程で、間に入った人の誤解や主観で曲げら
れるおそれがあるからです。
 
 したがって、裁判員はマスコミ報道のすべてを排除して、犯行を目撃した証人な
ど犯罪を直接見聞した(信用性が高い)証拠だけを根拠に、有罪無罪を判断しなけ
ればなりません。

 真相解明のプロと言われる法曹人が関与した裁判において、最新の知見に基づい
たDNA鑑定により、死刑を宣告され長年拘禁されていた受刑者に対し、裁判のや
り直しをすることになった事件が最近もありました。アメリカでは100名を超す死
刑囚が最新のDNA鑑定により無罪になったとも報道されています。
 
 本当の真実を知るためにどのようなことを学べばよいか、これまでの先人の知恵
は学問(刑事訴訟法等)として積み上げられていますので、これを学び取るととも
に、人が人を裁く限界を意識して、無実の人が死刑判決を受けないように最新の科
学の力をも借りながら、更なる真実探究の道が求められています。

馬渕先生のプロフィールを大学フォト内に掲載していますので、ご覧ください。


◆◇◆◇◆◇⇒《学生VOICE》

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 香川大学は、学生の自主性等を高め、学生生活の活性と充実に資することなどを
目的として、学生自らが提案・実施する魅力的で独創的なプロジェクトを「夢チャ
レンジプロジェクト」として毎年選定し、支援しています。
 今回は、平成26年度に採択された13のプロジェクトのうちの一つ、「棚田発!
日本のこころプロジェクト」をご紹介します。

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「棚田発!日本のこころプロジェクト」について
         代表:農学部2年 田中花奈、副代表:農学部3年 辻 則夫


【プロジェクト概要】
 近年、棚田はただ米を作るだけではなく、文化的景観としても注目を集めていま
す。小豆島の中山地区は全国棚田百選にも選ばれていますが、高齢化などにより耕
作放棄地が年々増加し、その景観は失われつつあります。
 このプロジェクトでは、今年から始まる中山地区の事業「オーナー制度」のボラ
ンティアに加わりつつ、自らも稲作を行い、棚田を中心とした持続可能な地域社会
の未来について地域住民と考えていく事を目的としています。

【活動報告】
■4月
湯船山の周りを囲うように張り巡らされた用水路の掃除の手伝いをさせていただき
ました。秋から冬に溜まった枯葉は想像以上に多く、これを毎年お年寄り達だけで
行っていた事に私たちはとても驚きました。中山地区の棚田は美しいと有名ですが、
美しさを保つためにこういった隠れた大変な苦労があるのだと知り、自分たちにで
きる事があったら手伝っていこう、と仲間らと話しました。
■5月
土を起こし、実際に田植えを行いました。棚田は面積が小さいので、手植えか小型
の機械を使って植えるのが基本ですが、私たちはほとんどの人が初めてだったので、
地域の方に一から全てを教えていただきました。嬉しそうに、そして熱心に教えて
くださるその姿が印象的でした。
■6月
オーナー制度のボランティアとして、お昼ご飯の支度を手伝い、6升のお米をおに
ぎりにしました。また、7月の虫送りの準備の為に、火手づくり(松明のようなも
の)を手伝い、300本以上の火手を作りました。今年はオーナーの方や私たちがい
たおかげでいつもより早く、そして多く作ることができたと地域の方は大変喜ばれ
ていました。
■7月
虫送りに参加しました。この棚田や炎は地域の方が毎年苦労して作り上げるものな
のだと、今までただ綺麗だと思って見ていた景色がより一層大切に思えました。
■9月
私たちの棚田の稲刈り、そしてオーナー制度の棚田の稲刈りのボランティアを行い
ました。稲刈りは今では基本的に機械で行いますが、今回は手で刈る体験もさせて
いただき、中山流の稲の縛り方などを教えてもらいました。中山の稲作は9月頃に
終わります。
■11月
農学部収穫祭で棚田米のお披露目をしました。
用意した無料配布のおにぎり300個は開始して30分で品切れとなりと大盛況でし
た。また今年はお餅やポップライスにも中山の棚田米や餅米を使っていただきまし
た。来年の収穫祭はさらに良い出し物にしたいと思います!!


◇Facebook「棚田発!日本のこころプロジェクト」を検索!
◇夢チャレンジプロジェクトの詳細については、こちら

 http://www.kagawa-u.ac.jp/information/approach/dream/


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◆◇◆◇◆◇⇒《大学フォト》
今月は香川大学祭の様子などをお届けします。
            
                               
 http://www.kagawa-u.ac.jp/faculty/centers/pro/20144/201411/


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◆◇◆◇◆◇⇒《広報室より》

 キャンパス内もきれいな紅葉に包まれています。秋ということで、みなさん勉強
に、スポーツに、文化芸術活動に、と充実した日々を送っていると思います。
 
 ところで、「菜根譚」という書をご存じですか。著者は、明の時代の洪自誠とい
う人です。日本では、江戸時代から昭和30~40年代にかけてよく読まれていた
そうです。たとえば、次のような文章があります。もう少しがんばろうという気持
ちになります。
 
 「鳥の中で、長く地上に伏して力を養ったものは、ひとたび飛び立つと、必ずほ
かの鳥よりも高く飛び上がることができ、花の中でも、早く開いてしまうものは、
必ずその花だけがほかの花よりも早く散ってしまう。この道理をわきまえていれば、
人生の途中で疲れて勢いを失ってしまう心配からまぬがれることもできるし、また
成功をあせる気持ちも消すことができる。」(広報室)


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【讃岐弁講座】
 「たいぎ」とは… 「面倒くさい・億劫だ」というような意味で使われています。
季節はそろそろ冬を迎えようとしています。寒い冬の朝にはどうしても布団から出
るのが「たいぎ~。」と思ってしまいますね。でも、「たいぎ」な気持ちを振り払
い外に出て朝のひんやりとした空気に触れれば、気持ちがしゃんとして今日も1日
がんばれそうな気持ちが沸いてきますよ。受験や就活のスタートが近づいています
が、ぜひ「たいぎ」な気持ちに負けずがんばってくださいね。

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   次回「香川大学メールマガジン」の発行は12月22日(月)です。

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『香川大学メールマガジン』(毎月1回 最終週月曜日発行)
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  に関するご意見、ご要望は、以下のホームページからお願いします。
  http://www.kagawa-u.ac.jp/faculty/centers/pro/mailmagazine/
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