2024年9月15日に高松市総合体育館で開催される「第70回記念全日本東西対抗剣道大会」の大会ポスターの表題において、平安時代の能書家で、「三筆」と称される弘法大師空海の筆遣いを、創造工学部・岡﨑慎一郎教授らが再び人工知能(AI)を使って再現しました。
 現存する史料をAIに学習させ、2つのAlを競わせる「GAN(敵対的生成ネットワーク)」という手法を採用。一方が空海の書跡に近い文字を生成し、もう一方がその精度の判定を繰り返すことで、次第に空海の筆致に近づけていきました。
 善通寺市生まれ、真言宗の開祖として広く愛される空海だけあって、昨年香川大学広報誌「かがアド」38号の表紙デザインで筆跡再現に成功した際には、多くの注目を浴びました。第2弾となる今回は、第32回大会から2回目38年振りの香川県高松市開催となる本大会に、空海の書で花を添えられればと考えています。

■表題
制作:創造工学部・イノベーションデザイン研究所 教授 岡﨑慎一郎
   大学院創発科学研究科 博士後期課程1年 我部山喜弘
監修:教育学部 書道研究室 教授 小西憲一

■表紙デザイン
源平合戦図屏風(所蔵:香川県立ミュージアム)
 屋島を舞台とする源平屋島合戦の様子を描いた屏風。左から①扇の的、②悪七兵衛の綴引、③義経の弓流し、という物語中の場面が、同じ画面上に時問を追って展開されている。
 左下から右上へと向かう線を軸として、金地の屋島と群青の海、陸の源氏と沖の平家という対比が鮮やかである。
 紅白戦や東西対抗戦の起源は源平合戦ともいわれており、本大会を象徴するのに相応しい絵となっている。

↓空海の筆跡を再現して制作した大会ポスター↓

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