2026年7月22日
香川大学が代表機関を務めるJST「共創の場形成支援プログラム(COI-NEXT)」地域共創分野・本格型「藻場から始まる資源あふれる豊かな瀬戸内海創生拠点」は、令和8年7月22日、高松市庵治町鎌野地先海域及び香川大学芸術未来研究場せとうちにおいて、「河森正治監督を迎えた藻場造成構造物沈設公開・説明会」を開催しました。

当日は、大阪・関西万博シグネチャーパビリオン「いのちめぐる冒険」を手掛けた河森正治監督を特別ゲストとして迎え、万博で使用された構造体「セル」を活用した新たな藻場造成構造物の沈設を公開しました。

主催者挨拶で国分伸二理事・副学長は、本プロジェクトが藻場造成による水産資源の回復・増大やブルーカーボンの活用を通じて、持続可能な瀬戸内海の創生を目指していることを紹介し、「海の力を再認識し、地域社会の変革につなげたい」と述べました。

河森監督は特別挨拶で、「魚や海藻だけでなく、生態系全体の再生につながる取り組みであり、人間中心ではない視点で自然との共生を考えることが重要」と語りました。また、万博で生まれた構造物が海へ還り、新たな生命を育む場となることへの期待を示されました。

続いて、プロジェクトリーダーの末永慶寛副学長・教授から事業概要について説明がありました。今回の構造物は、河森監督がデザインした「セル」と藻場造成機能を融合させたもので、今後はその効果を科学的に検証していきます。

さらに、髙橋悟創造工学部副学部長・教授からは、魚類の行動を追跡するバイオロギング研究について説明がありました。今年度は調査範囲を昨年度の約4倍に拡大し、発信機を装着したキジハタなどが構造物や藻場をどのように利用しているのかを詳細に解析することで、魚にとってより良い生息環境の解明を目指します。

質疑応答では、キジハタの行動追跡調査や藻場造成の効果、新たに導入した構造物の特徴などについて活発な意見交換が行われました。研究チームからは、これまでの調査において、稚魚の生残率向上や構造物周辺への定着傾向が確認されつつあることが紹介され、藻場造成構造物が魚類の成育場として重要な役割を果たしていることが示されました。

香川大学では、今後も産学官民の連携のもと、「藻場から始まる資源あふれる豊かな瀬戸内海の創生」の実現に向けた研究開発と社会実装を推進してまいります。

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