香川県内にある製菓会社ツジセイ製菓様の新商品開発にむけて、デザイン思考に基づく商品企画・開発手法を用いて、市場競争力のある商品開発とブランドの市場浸透に貢献することを目的に本活動を実施しました。

令和2年6月。
参加学生は、創造工学部造形メディアデザインコースの3年生6名。
当該コースの授業「PBL(プロジェクト・ベースド・ラーニング)」の一テーマとして設定、担当教員(石塚)の指導下、学生がツジセイ製菓様のプロジェクトメンバーと協働で新しい商品開発向けて共同研究をスタート。

 まず、ツジセイ製菓様と本学の関連メンバーの役割を明確にし、プロジェクトの効率的な運営と先駆的な商品開発アプローチの実践体制を構築し、活動をスタートしました。

最初に、ツジセイ製菓様の事業方針やビジネス環境などに加え、「お菓子」「お土産」というアイテムに関連した市場情報を収集・整理しました。
次に、それらの情報から、新商品についてビジネス的仮説を創出し、ツジセイ製菓様との意見交換を踏まえ、新商品の企画立案を行いました。
その後、商品企画案に基づいた具体的な商品アイデアのデザイン展開を行い、プロトタイプ制作に進める商品案の選出とデザインのブラッシュアップを行いました。

ここで、ツジセイ製菓様の事業方針変更により、新規直営店舗で販売する商品開発を優先することになったため、店舗売りに適した商品案を検討、試作品による検証を踏まえて、新商品のカタチ(クリームサンドパイ)を決定しました。

さらに、店舗販売の商品に変更されたことで、デザイン検討事項を再設定、梱包箱やPOPなどのデザイン開発も手掛けました。

本プロジェクトは、香川県を代表する「お土産用製菓」の新商品開発を目指してスタートしたのですが、直営店の新規オープンによる商品形態、開発条件の変更により、店舗販売用の新商品開発となりましたが、こうしたプロジェクトの方針変更も、学生にとっては有意義なビジネス経験であり、また当大学で習得したデザイン思考のアプローチを柔軟に応用することができた貴重な実践的経験となりました。

加えて、ツジセイ製菓様から提供いただいた実務的な知見やプロジェクトメンバーの心使いなど、プロジェクトのアウトプットとして見えない事物も、本プロジェクトが教育的意義の高い活動であったと思います。

お問い合わせ先

香川大学 産学連携・知的財産センター
コーディネータ 山下・梶谷
TEL:087-832-1672  E-mail:ccip-c@kagawa-u.ac.jp
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