12月14日(水)、JAXA(宇宙航空研究開発機構)から、2013年度打ち上げ予定であるGPM主衛星打ち上げH-ⅡAロケットの相乗り衛星の選定結果発表があり、工学部・能見公博准教授らが開発に取り組んでいる香川衛星STARS-Ⅱが相乗り衛星として選定されました。

これを受け、翌15日(木)、工学部キャンパスにて能見准教授による説明会を開催しました。説明会には、報道機関13社の参加があり、関心の高さが伺えました。

STARS-Ⅱは、2009年に打ち上げられたKUKAIの後継機で、宇宙ゴミを回収する人工衛星を目指して現在開発中です。KUKAIと同様に、親機と子機がテザー(ひも)で結ばれている構造ですが、STARS-Ⅱでは、テザーに電流を流す技術を取り入れ、磁場を利用して宇宙空間を移動させます。さらに、テザーに伸縮機能を持たせ、微調整をしながら確実に目標地点に到達させます。最終的には、アームを動かして宇宙ゴミをキャッチし大気圏へ落とす、宇宙のお掃除衛星を目指しています。

宇宙空間に散々する宇宙ゴミは、10㎝以上のもので2万個とも言われており、世界的に緊急課題となっています。国内外でも宇宙ゴミを除去する人工衛衛星の研究開発が始まっていますが、まだ実証はされていません。能見准教授は、「良いタイミングで打ち上げが決まり、宇宙ゴミ除去の実験へ向けて次のステージへ進むことができる。今後は、地域技術が宇宙産業へ参入できるよう整備し、四国の衛星開発を促進させたい。」と意欲を示しました。