〈 概略 〉
2023年7月12日、香川大学生で構成するサイバー防犯ボランティアSETOKUのメンバーが、オンライン会議システムを利用して熊本で活動するKC3と意見交換しました。活動内容をお互いに発表した後、自分たちが行っていない活動について質問し、参加メンバーを集める仕組みややりがいを高めるための工夫などの情報共有を行いました。

【参加団体】
・ SETOKU(SEcurity Of Kagawa Universityの頭文字)
・ KC3(くまもと・サイバー・産学官の略称)
・ 香川県警察本部サイバー犯罪対策課
・ 熊本県警察本部サイバー犯罪対策課

〈リポート〉
SETOKUは2021年に結成した香川大学生によるサイバー防犯ボランティア団体です。一方熊本県では2011年に熊本学園大学にiSPサークルが発足、翌年、「熊本県立大学ゲートキーパーズ」が活動を開始し、産学官の連携を高めようと4つの大学が参画して2015年にKC3が立ち上がりました。2020年に内閣大臣表彰、2021年にソロプチミスト日本財団学生ボランティア賞などを受賞しています。

今回の意見交換会は熊本県警察本部からの呼びかけで、オンラインで行われました。

はじめに各団体の活動報告を行いました。KC3は、サイバーパトロールや小中高校生への講話、シニア向けスマホ講座などを行っています。2016年4月に発生した熊本地震の際にはSNSに流れた悪質なデマを食い止めるために警察に協力をしたり、災害時に役立つスマホの講座を開設して、高齢者が犯罪被害にあわないための注意点や便利なアプリを紹介したりしました。 

一方、SETOKUはサイバー空間の浄化活動、小学校などへの出前授業を行う教育活動、動画制作などによる広報啓発活動を発表しました。特にフィッシングサイトの閉鎖活動はKC3では取り組んでおらず、活動方法や結果のまとめ方に注目が集まりました。

どちらの団体も参加者のやりがいを高めることを重視していて、KC3では活動が評価され受賞できたこと、また悪質者の検挙につながったときにマスコミに取り上げられたことや、教育活動で使う教材を自分たちで制作することでやりがいを見出していると報告しました。

また香川県警察本部は、個人名を記載したCTFコンテストの修了証を発行するなど、個人のモチベーションの向上となるような工夫をしていると述べました。

今後も、SETOKUは他大学の学生サイバー防犯ボランティア団体と積極的に意見交換を行い、本活動へのモチベーションを高め、他大学とも協力しサイバー防犯活動に取り組んでまいります。