上田学長が長年精力的に取り組んできた一連の研究成果が、英文総説としてまとめられ、脂質研究分野の最高峰とされる総説誌『Progress in Lipid Research』※に掲載されました。
<掲載情報>
Progress in Lipid Research
Volume 98, April 2025, 101331
The PLAAT family as phospholipid-related enzymes
Toru Uyama, Sumire Sasaki, Mohammad Mamun Sikder, Miki Okada-Iwabu, Natsuo Ueda
https://doi.org/10.1016/j.plipres.2025.101331
※本総説は、PLAAT(Phospholipase A and Acyltransferase)ファミリーの構造と機能に関してこれまで明らかにされてきた知見を、上田学長が所属していた香川大学医学部生体分子医学講座生化学(岩部美紀教授、宇山徹准教授、佐々木すみれ助教ら)の研究成果を中心に体系的にまとめたものです。PLAATファミリーは、リン脂質に結合している脂肪酸を切り離したり、付け替えたりする酵素として働くタンパク質群であり、細胞膜の構造維持、脂質シグナルの調節、さらには細胞小器官(オルガネラ)の恒常性制御など、細胞の機能維持に重要な役割を果たしています。最近の遺伝子欠損マウスの解析等から、PLAATファミリーが肥満や脂肪肝などの生活習慣に関連する病気や炎症に関与することが明らかになりつつあり、医学・生命科学分野で注目を集めています。同ファミリーについてのさらなる研究の進展が期待されます。 |
その他、上田学長は、2021年6月に開催された国際カンナビノイド学会において、日本人研究者として初めてMechoulam賞(学会賞)を受賞。エンドカンナビノイド(ヒト体内に存在するマリファナ様物質)研究の第一人者として国際的に知られています。
また、医学博士である上田学長は、「大麻とエンドカンナビノイド・システム──大麻成分と人体のメカニズムを正しく理解するために──」と題した記事を執筆し、カンナビノイド検査機関連絡協議会の公式サイト〈基礎情報〉ページにて公開されています。
https://ctllc.or.jp/basicinformation
この寄稿記事は、健康産業新聞社(Web版)でも紹介されました。
https://www.kenko-media.com/food_devlp/8961/