2024年8月2日(金)に、「KadaiDXシンポジウム2024 『DXの社会実装?』」を幸町キャンパスオリーブスクエアにて開催しました。基調講演「社会実装を目指した一次産業における地域共創(DX)の取組」、香川大学のDX推進事例発表、さらにパネルディスカッション「DXの社会実装?」の3部構成で実施しました。 現地での対面参加の他、オンラインでも北海道から沖縄まで全国から合わせて400人を超える方に参加いただきました。
第1部の基調講演は「社会実装を目指した一次産業における地域共創(DX)の取組」と題して、KDDI株式会社 ビジネス事業本部 ビジネスデザイン本部 地域共創室長の齋藤匠 氏にご講演いただきました。
齋藤氏は、スマート農業については、データに基づく栽培方法の伝承と収穫量向上の取り組み、スマート漁業については、海洋環境センシングの導入と勘と経験に頼らない養殖の取り組みをおこなっており、すべての取り組みにおいて「地元企業と地元経済の両方にとってプラスとなること」を意識されているとのことでした。
続いて第2部の香川大学のDX推進事例では冒頭、香川大学DX推進研究センター米谷副センター長から、これまでの香川大学のDX推進の取り組みについての紹介がありました。その後に、DX推進研究センターDXラボの学生スタッフ4名、デジタルONEアンバサダーの大学事務職員4名の事例発表がおこなわれました。「兼業申請・届出システム」や「落とし物管理システム」など、大学業務の具体的な事例に対して、オンラインからも多くの質問が寄せられました。
最後に第3部では、香川大学DX推進研究センター八重樫センター長をファシリテーターに、齋藤氏と3名のパネリストをお招きして「DXの社会実装?」をテーマにパネルディスカッションをおこないました。「DXの社会実装に向けた課題はなんですか?」「どうやってその課題を乗り越えますか?」といった質問に対して活発な意見交換がなされ、「本当の課題をステークホルダーと一緒に定義すること」、「経営層のプランやビジョンを明確にすること」、「ユーザーの満足度を高める活動をおこなうこと」、そして「リスキリングも含めたDX人材の育成」など多くの意見が出されました。シンポジウム当日の午前中には、香川大学のDX推進について、学生・教職員による20件のポスター発表がおこなわれました。ポスター発表にも多くの方にご参加いただき、発表者と活発な意見交換がなされました。
シンポジウム前日には業務システムの内製開発を体験するハンズオンも開催され、現地参加とオンライン合わせて111名が参加しました。
※登壇者紹介(発表順)
・KDDI株式会社 ビジネス事業本部 ビジネスデザイン本部 地域共創室長
齋藤 匠 氏
・Microsoft Corporation Industry Advisor Global / DX/AX 戦略室長
香川大学 客員教授、立命館大学 社会共創アドバイザー
阪口 福太郎 氏
・株式会社 リコー デジタル戦略部デジタル戦略・人材統括センター エキスパート
山田 哲 氏
・株式会社 STNet 常務取締役、伊方町町政アドバイザー
田口 泰士氏
<ファシリテーター>
・香川大学情報化推進統合拠点 副拠点長/DX推進研究センター長
八重樫 理人