令和7年3月17日(月)、JST「共創の場形成支援プログラム(COI-NEXT)」【地域共創分野・本格型】採択に関する記者会見を香川大学イノベーションデザイン研究所にて開催しました。

 本学からは、上田夏生学長はじめ、国分理事・副学長(財務・施設・産官学連携担当)、末永慶寛教授(創造工学部長)、参画機関・幹事機関から香川県漁業協同組合連合会 寒川 昌様(常務理事)、参画機関・幹事自治体から、香川県 柏山 浩史様(農政水産部水産課長)様、ファシリテーターの株式会社ONDO 谷益美様(代表取締役)が登壇しました。

 はじめに、上田学長より挨拶があり、このプロジェクトでは、10年間にわたり、参画機関等との産学官連携を強化し、ともに地域課題解決に取り組むこと、本学の強みや特色を最大限活かしながら、地方自治体や民間企業等とのパートナーシップによる産学官共創拠点の形成を推進し、地域の社会課題解決や経済発展に貢献する旨が述べられました。

 続いて、拠点運営機構長を務める国分理事・副学長(財務・施設・産官学連携担当)から共創の場形成支援プログラムの概要について説明がありました。このプロジェクトは、単なる研究プログラムではなく、未来の社会像を地域拠点ビジョンとして掲げ、その実現のための研究開発と拠点形成を大学が主導して推進するものです。育成型の採択を受けた後、育成型期間中に構想・計画を具体的に練り、本格型への昇格を目指すシステムであり、香川大学の研究がここで高く評価され、次の段階(本格型)へ進むことを報告しました。

 次に、プロジェクトリーダーを務める末永教授から、本拠点の基盤的技術である環境調和型構造物による人工藻場・漁場の形成、そこらから波及する新産業について説明がありました。ブルーカーボンが注目され、藻場の新たな価値が見直されているこの時期に、香川大学がこれまで積み重ねてきた、「地の利」と「人の和」と「天の時」が合致した取り組みを展開できることに感謝し、“海のゆりかご “藻場を拡大するために、喫緊の課題である深水域での藻場造成に直ちに取りかかり、その影響を社会へ波及させるべく取り組むことを表明しました。また魚を増やすだけではなく、魚類残渣全てを利用する仕組みを構築し、新産業及び循環型社会形成の推進を目指します。

 最後に、ファシリテーターの谷様から、合同ワークショップ等において、ステークホルダーを巻き込んで瀬戸内海の未来像や、その実現に向けた課題の抽出が進み、地域拠点ビジョンのブラッシュアップが進展した過程について説明がありました。

 会場に集まった報道関係者からは、事業の今後の展望等について活発に質問が投げかけられ、盛会のうちに閉会いたしました。

 産官学が緊密に連携する「資源あふれる豊かで持続可能な瀬戸内海創生拠点」において、令和7年度から10年間にわたり「藻場から始まる資源あふれる豊かな瀬戸内海の創生」を目指して取り組んで参ります。今後とも、ご支援、ご協力を賜りますよう、よろしくお願いいたします。