臨床遺伝ゲノム診療科の十川麗美特命助教が日本貿易振興機構(JETRO)「J-StarX Local to Global Success Program 2024」シリコンバレー派遣に採択され、2025年1月12日から1週間にわたるプログラムに参加することが決定しました。
JETROと経済産業省は昨年度、世界を舞台に活躍する国内スタートアップおよび起業家の輩出に向け、起業家等の世界各地のスタートアップエコシステムへ派遣する複数のプログラムで構成される「J-StarX」を開始いたしました。
「J-Star X Local to Global Success」コースは、日本各地のスタートアップが国際市場での成長を目指してグローバルなスキルと人脈を構築する機会を提供することを目的としています。主に、アジアや北米、欧州のトップエコシステムへのアクセスを通じて、現地ビジネスへの適応性や市場理解を深めることを支援するもので、実践的なセミナー、メンタリング、海外派遣といった多段階のプログラムで構成されています。
十川助教は、2019年から研究活動として取り組んできた遺伝啓発プロジェクト「Genetic Cafe」(https://genetic.cafe/)の継続的活動の実現化に向けて事業案を着想し、2023年に経済産業省/JETROの「始動Next innovator 2023」に採択され、さらにブラッシュアップしてきました。そして「企業、行政、地域などステークホルダーが一体となり市民に対する遺伝啓発から遺伝性疾患診断後の全てを包括するがん予防プログラムの社会実装化」を提案し、本事業に採択されました。
十川助教は採択にあたり、「世界最先端のビジネスに触れる機会をいただき、大変光栄です。今回のJETROによるシリコンバレー派遣は、社会に広く「ゲノム診療」や「認定遺伝カウンセラー」の存在、お仕事を知っていただく絶好のチャンスであると思っています。遺伝情報の活用がさらに進めば、今よりももっとがんの早期発見や早期治療を行うことができ、世界の多くの人の命を救える、と私は考えています。このプログラムを通じて知見やネットワークを存分に広げ、革新的なゲノム診療ソリューションの社会実装に取り組んでまいります。」とコメントしています。