附属坂出小学校 第92回 教育研究発表会を開催

1月29日(木),30日(金)の2日間,附属坂出小学校第92回教育研究発表会が開催されました。初の冬期開催ということもあり,様々な不安がありましたが,県内外から例年を大きく上回る1100名を超える参会者を迎え,盛会裏に終えることができました。
今年度は,研究テーマを『「思考力」をはぐくむ学びの創造 -脳神経科学研究との連携から新しい時代の学びにせまる-』とし,1.思考様式(思考に関する 手続き的な知識)を習得・活用する授業づくり,2.脳の活性化を図る附坂小型時程の確立とドリル教材の開発,という2つの内容を提案しました。
「思考様式を習得・活用する授業づくり」では,思考活動の中で,ともすれば暗黙知的に用いられてきた思考様式を,子どもが明確に自覚し,それを活用しなが ら課題を解決する授業を提案しました。また,昨年3月に告示された新学習指導要領に沿った内容を取り上げることとし,開発した教材を用いて授業を展開しました。その結果,「思考力と思考様式の関係が授業で具現化されていた」「思考とメタ認知との関係がよく分かった」「新しい学習指導要領に基づいて行われる 授業が見えてきた」等,参会された多くの先生から高い評価をいただきました。
「脳の活性化を図る附坂小型時程の確立とドリル教材の開発」では, これまでの研究で明らかになった「1校時前に10分間の計算ドリル,4校時前に2分間の音読ドリルを行うことで,脳の活性に効果がある」という仮説に関して,その検証に取り組んだ経緯と結果を発表しました。また,計算や音読以外に,各教科ごとの特性を生かした活性化ドリルを開発し,実践を通して提案しました。「ドリルの位置付けの概念が変わった」「ぜひドリルを販売して欲しい」等,こちらに関する反響も大きく,今後の継続研究を望む声も大きいようです。
また,2日目午後には,今回の学習指導要領の改訂に関わりの深い梶田叡一先生(兵庫教育大学長)から「新学習指導要領と思考力の育成」という演題でご講演があり,新しい時代の学びに必要な教師の資質や能力,さらには本校の研究への価値,思考力育成へのご示唆等,様々な視点からお話しを頂くことができ,500名近くの参会者は熱心に耳を傾けていました。               
 
体育館での全体授業(4年生国語科の様子)
 
体育館での全体授業(4年生国語科の様子) 
             
講演される梶田叡一先生
 
講演される梶田叡一先生(附属坂出小学校)