令和5年1月17日(火)に、香川大学イノベーションデザイン研究所1F多目的スペースにおいて、「香川と都市圏の大学連携推進事業~かがわBridgeプロジェクト(KBP)~」シンポジウムを開催しました。
香川大学では、都市圏の大学と大学間協定を結び、お互いの大学で学べる国内留学(短期及び長期)制度を活発に行っています。双方の学生が地方の特色や魅力等を経験できる学びを共有することで、地方への新しい人の流れや地方創生を担う人材育成を目指し、地域に根ざした教育研究の拠点として、地域の課題解決や活性化に向けた様々な事業を展開してきたところです。
本シンポジウムは、「明日の日本をデザインする人財の育成」をテーマに、先の見通せない次世代社会を未来透視し、バックキャスティングする視座から、これまでの多様なバックグランドのある“学生の学び合い”からみる教育イノベーション、さらに共同研究や大学院教育へと繋がる教育の高度化・多様化への発展を目指し、これからの日本を担うべく人財の育成について考えることを目的に実施しました。当日は、協定大学(芝浦工業大学・津田塾大学・東京農業大学)の各学長をはじめ、池田香川県知事、工代香川県教育委員会教育長をお招きし、自治体、県内企業の方々、協定大学の教職員や学生など会場に50名、また、オンラインでは150名が参加されました。
第1部の基調講演では、池田香川県知事から「明日の香川の地域づくり」と題して、“香川も日本経済の一翼を担えるような生産拠点を目指したい”との強いメッセージを込めたご講演をいただきました。続いて、高橋津田塾大学学長から「ダイバーシティ社会の実現に向けた高等教育機関のミッション」と題して、“社会の意志決定は女性も男性も含む多様な人が行うようになって欲しい”との熱い思いのこもったご講演をいただきました。
第2部では、今年度の短期プログラムに参加した学生による活動報告及び学長によるクロストークを行いました。学生からは、“地域の地場産業の生産者の思いや背景を知る重要さを学んだ”、“それぞれの大学での学びを融合して新たな視点につながった“など、本プログラムに参加しないと得ることの出来ない有意義な学びであった旨の報告がありました。その後、学生の発表を受けて、4大学学長による本事業の今後の発展について対談を行いました。
香川大学と都市圏の学生がグループを組んで学びを共有し、分野や学習環境の異なる学生同士が常に積極的な議論を行いながら新たな発見や提案を行うことができたことは、学生にとって刺激となり、大きな学習効果があったものと感じられました。本シンポジウムを通じて、今後、さらなる本事業の発展に向けて、大学間の連携はもとより、地域の方々とも連携・協力を深めていく必要性を再確認することができました。