香川大学の出身県別入学者数をみると、香川県出身者と岡山県出身者がそれぞれ約1/4ずつを占め、残りを他県出身者が占める構成となっています。

香川大学では、県内出身者はもちろん県外出身者にも香川に対する理解を深めてもらい、愛着を深めてもらいたいとの趣旨から、平成21年度より全学共通科目の中に「讃岐学入門」が開講されています。現在の担当教員は、丹羽佑一先生と杉本洋一先生の2名体制で、毎年、香川にゆかりのテーマから、その分野の専門家や第一人者の方々をゲスト講師としてお招きし、香川の魅力を解説していただいています。

今回は、4月20日(金)に、長尾省吾学長が講師として講義された第2回授業「讃岐で学ぶ」について取材しましたので、その概要をご紹介します。

  • 「『讃岐三白』といえば、『砂糖(和三盆)』、『塩』、『綿』。これに香川大学の『希少糖』を加えて『讃岐四白』にしましょう。」
  • 「東かがわ市、坂出市、三豊市にそれぞれサテライト・オフィスを開設することにしました。学生の皆さんの出番も作りますので、どんどん地域に出て行きましょう。」

など、今後の香川大学の展望が語られました。更に、学長の教育ポリシーとして、

  • ” Love your students. ” - 学生を愛し、
  • ” Know your subject.” - 常に専門の知識や技能をアップデートし、
  • ” Lead by example. ” - 自ら実践し、後進に「背中で伝える」

が挙げられました。講義の締めくくりには、「学生にどのような人材として社会に巣立ってほしいか」ということについて、

  • 「一芸に秀で、自信を持つこと!」
  • 「人生に失敗・挫折はつきもの。負けず折れず、再挑戦のできる人材になってほしい!」
  • 「人の心の痛みが分かり、それに共感できる大人になってほしい!」

と熱いメッセージを送られました。

この講義を受講した受講者の一人、高平 知佳さん(教1年)に感想を聞くと、「学長のお話しの中にあった医師として米国の病院で勤務した際、心を揺さぶられる体験・感動を味わったというエピソードが印象に残りました。私も、学生生活では、自分で課題を設定して、その答えを見つけられるように頑張りたいです。学長がおっしゃった『人の心の痛みがわかり、共感できる大人』になりたいと思います。」とのことでした。

讃岐学入門は、次回以降も、「ため池」、「盆栽」、「栗林公園」、「うどん」など、各ジャンルの専門家の方々をお迎えし、多彩なテーマで魅力ある授業が続いていきます。