第2回 KadaiDXナイトサロン開催
~ 早稲田大学職員を招き「DX推進で職員に求められる役割」を議論 ~
2023年4月21日午後5時から、香川大学幸町キャンパスの情報化推進統合拠点で 第2回KadaiDXナイトサロンを開催しました。
「本格的にDXに取り組みたい」、「同じ志を持つ仲間と活発な議論がしたい」などの声に応えて昨年12月に開催された第1回に引き続き、教職員や県内の民間企業からオンラインも含めて34名が参加しました。
KadaiDXナイトサロンは情報メディアセンターが実施していましたが、2023年4月より林敏浩教授を拠点長とする情報化推進統合拠点が設置されたため、拠点内のDX推進研究センターに実施主体が変わることを、八重樫理人 DX推進研究センター長が紹介しました。
今回は、大学のDX推進に取り組んでいる早稲田大学人事部業務構造改革担当副部長の神馬豊彦氏を迎え、「職員業務トランスフォーメーションの取り組み」をテーマに基調講演をしていただきました。
早稲田大学では2021年から2023年の3ヵ年を「DX拡大期」と位置づけ、ポストコロナを見据えて、教育・研究・大学運営の各分野でDXの創出・加速化することを柱にしています。
神馬氏は、早稲田大学では2018年に経理処理業務にRPAを導入したことがDXのきっかけになったと振り返り、要員数や処理件数の実際の数値を用いて、導入前と比較して5年間で処理件数は1.6倍に、従事時間は35%削減できた実績を示しました。
また新たに、証憑電子保管システムの導入により年間4000件を超える問い合わせがゼロに、電子契約システムの導入で不要となった印刷代や郵送代が年間140万円削減できたと述べました。
神馬氏は講演の中で、ITを活用することは「業務を効率化する」とか「生産性を上げる」ということではなくて、「みんながよい状態であり続けるためにはどうすればいいかを考えることなのです」と熱く語りました。
また香川大学の職員3人が、落とし物管理システムや電子決裁システムの開発など、業務で取り組んだDX事例を発表しました。
最後に、神馬氏を交えて香川大学職員と「DX推進をするうえで大学職員に求められる役割」について行われたパネルディスカッションでは、DXのトランスフォーメーションの部分に注目して「もっと業務を効率的に行って、新しい業務に取り組む時間を確保しよう」という意識が共有されました。
香川大学DX推進研究センターの米谷雄介 副センター長は「業務を行う現場の人に寄り添った、オーダーメイドな対応をしていくことは、やるべきことをやるためにやらないことを手放していくことだと感じた」と所感を述べました。
開催時期は未定ですが、第3回KadaiDXナイトサロンも開催予定です。