令和3年2月3日(水)、JRホテルクレメント高松において、ポストコロナ社会に向け、様々な社会課題に対応できる「人財」の育成を目指す「四国人財育成塾」立ち上げのためのシンポジウムを開催し、会場参加109名、Zoom参加6名、Youtube視聴329名の参加がありました。(主催:香川大学四国危機管理教育・研究・地域連携推進機構、共催:香川県、大学コンソーシアム香川)
第1部では、前京都大学総長の山極壽一氏から「人類の進化とコロナ後の社会」というテーマで特別講演が行われました。山極氏は、コロナ禍において対面でのコミュニケーションが制約される中、自己肯定感や自己実現感、社会とのつながりが失われやすいことを指摘し、コロナ後の社会では、情報通信機器の賢い利用と五感を通じた交流の両立が必要になると訴えました。
その後、山極氏に加え、香川県の浜田恵造知事、香川大学の筧善行学長の3者による特別対談が行われ、2030年代の社会を見据えて、今後の日本や四国のあり方について意見交換がなされました。コロナ禍において浸透しつつあるワーケーションを引き合いに出し、これからは都市部と地方の行き来がより活発になる可能性が示唆されるとともに、社会人が仕事を続けながら大学で学ぶリカレント教育が広がるような、新しい働き方改革の必要性について意見が交わされました。
第2部では、これからの時代を担う世代である学生による話題提供があった後、「哲学思考に基づく、災害を乗り越えるための人財育成」と題して、防災・減災分野や産業分野、災害心理学分野などで活躍する5名によるパネル討論が行われた他、当機構の金田義行特任教授による進行で総合討論が行われ、来年度中に発足を目指している「四国人財育成塾」のスキームや今後の展開について議論がなされました。