8月2日(金)、瀬戸内圏研究センターは、庵治マリンステーションにおいて高校生を対象に「海の中を覗いてみよう!海と日本PROJECT」を開催しました。我が国は海洋大国でありながら学校で海について学習する機会が非常に少ないのが現状です。本プロジェクトには高校生に身近な海について学んでもらい、海の面白さを体感してもらいたいという思いが込められています。

高校生と引率教員を併せた計29名の参加者の中には、昨年も参加していた高校生や、県外から足を運んでくれた高校生もおり、活気に満ちあふれた一日でした。

参加者は調査船カラヌスⅢに乗船し、志度湾へ海洋観測に出かけました。センター関連教員の山口先生(農学部)、岸本船長、香川大学農学部学生のサポートのもと、プランクトン採集や海底の生物観察をはじめとした海洋観測を体験しました。高校生の熱中ぶりは、灼熱の太陽にも勝るものがありました。

施設内では瀬戸内圏研究センターの多田センター長と一見副センター長の講義により、海の食物連鎖や海洋環境、陸上生態系との違いについて学んだのち、プランクトンの顕微鏡観察が実施されました。時折感嘆の声も上がり、レンズ越しの微細な生物をカメラに納めようとピントを合わせているその瞳は、真剣そのものでした。

最後に多田センター長から、「海の宝アカデミックコンテスト2019」と「マリンチャレンジプログラム」のお知らせがありました。今回の参加者が、これらのイベントにも参加し、海への関心がいっそう深まることを期待しています。

高校生たちは、講義により海への理解を深めるとともに、普段目にすることはない海の中に生息する生物、またこれらを取り巻く環境を目の当たりにすることにより、海という未知の世界に一歩踏み込んだようです。今回の体験を通じて、海に対する不思議と感動が彼らの胸の奥で大きくふくらみ続けることを願っています。