1月25日(月)、屋島の夜景を活用する社会実験プログラムとして「一夜かぎりのちょうちんカフェ」と題する実験イベントを開催しました。文部科学省・地(知)の拠点整備事業(COC事業)の一環として展開している高松市と香川大学の連携プロジェクトである高松観光振興プロジェクト(担当教員:経済学部 西成准教授)の学生が中心となって企画したものです。高松観光振興プロジェクトでは、屋島の活性化をテーマとして、学生の教育活動と連携した取り組みをしています。

今年度は、これまで必ずしも積極的な活用がされてこなかった屋島の「夜景」に着目し、「夜景」をより引き立たせるツールとして「讃岐提灯」を活用したプロジェクトを進めてきました。「讃岐提灯」は高松市の伝統工芸の1つであり、香川に伝承されるお遍路さんともゆかりの深い提灯です。こうした高松にしかない「伝統工芸」と屋島の素晴らしい「夜景」を活かして、高松の観光振興に貢献するプロジェクトを進めています。

当日は、屋島山上観光関係者や、自治体関係者、マスメディアの方等、約30名が参加しました。

19時に屋島山上のバス停に集合し、参加者へ道中の灯りとなる学生手作りの提灯が手渡され、今回の会場であるれいがん茶屋さんを目指しました。学生らのガイドにより屋島山上の歴史や、屋島寺の説明を受けながら、お土産物屋さんの通りを抜け、れいがん茶屋さんに到着すると、約200個の手作りの提灯によって装飾が施され、眼下に広がる冬の澄み切った高松市街地の夜景と提灯のやさしい灯りが相まって幻想的な空間が演出されていました。

カフェでは、この日のために学生らが考案した、ガーリックライスにホワイトシチューを組み合わせたオリジナルメニューを参加者へ提供しました。ごはんを屋島の特徴である台形状に見立てて仕上げた冬らしいメニューです。

学生代表から今年度のプロジェクトの活動報告を行い、次年度の活動に向けて参加者間で意見交換をし、実証実験イベントを終えました。3月20日に開幕する瀬戸内国際芸術祭の会期中のカフェ企画の開催を目指して、更に活動を展開していく予定です。