• vol6line_7472389600742.jpg
  • vol6line_26566243174343.jpg

 取材日 2025年12月22日
 Kadai SALON(会報第6号)
 創発科学研究科創発科学専攻2年
 子ども学ユニット
 勝間 緑さん

 

 

勝間緑(会報vol6)★記事.jpg

『Kadai SALON(会報第6号)』の誌面に掲載しきれなかったインタビュー記事をご紹介します!

陸上競技を始めたきっかけと、香川大学を選んだ理由を教えてください。
小学5年生の時に陸上クラブに入ったのがきっかけで、今日までずっと続けてきました。小・中学校までは短距離と長距離の両方をやっていましたが、高校で100mなどの短距離に絞りました。
香川大学を選んだのは、現役で陸上を続けたかったからです。高校3年生の時は別の大学の教育学部を目指していましたが、センター試験の結果を見て、浪人して陸上ができない期間ができるのは自分にとって辛いと考えました。「現役で行ける香川大学に進学して競技を続けよう」と決めたのが進学の理由です。

徳島から香川に来て、高松の印象はいかがでしたか?
地元がすごく田舎だったので、高松は周りにお店もいっぱいありますし、商店街も賑わっているので、生活していてすごく便利だなと感じています。

大学に入ってから「競歩」を始められたそうですが、きっかけは何だったのでしょうか。
高校まで短距離をやっていましたが、記録が思うように伸びず、陸上が楽しくなくなってしまった時期がありました。そんな時、大会で競歩を見て「面白そうだな」と思ったんです。客観的に見るとゆっくり歩いているようでも、実際にはとても速い。自分にもまだ「伸び代」がありそうだなと感じたのが転向のきっかけです。

大学生活を通じて、ご自身の中で変化した部分はありますか?
入学当初の自分は、今よりも人間的に未熟だったと感じます。意見が食い違うと引くことができず、周囲との人間関係がうまくいかないこともありました。そんな私を変えてくれたのは、陸上部の後輩です。親しくしていた後輩から「そういうところが良くない」とまっすぐに指摘され、自分の過去の言動を深く反省しました。
それからは人の気持ちを考えられるようになり、一人で取り組む競技であってもチームとしての部活を意識したり、他者の意見を聞き入れたりできるようになりました。心が広くなったというか、協調性が生まれたと感じています。

教育学部を志望された理由を教えてください。
もともと本が大好きで、高校生の時に読んだ『吉野北高校図書委員会』という本に強い影響を受けました。学校図書館司書の免許を取るためには教育学部を卒業する必要があったことが一番の理由です。また、子供と関わることが好きなのも理由の一つでした。

現在は大学院でどのような研究をされていますか?
スポーツ心理学のゼミに所属し、競歩の「心理面」について研究しています。競歩には「膝を伸ばす」「両足を浮かせない」という厳しいルールがあり、審判に失格と判断されるケースがあります。私も指摘を受けた経験がありますが、そこで気持ちを切り替えられる人と、練習に身が入らなくなる人がいます。その違いがどこから来るのか、「失敗感尺度」という指標を用いて、個人の価値観や考え方が行動にどう影響するかを研究しています。

大学院に進むと決めた決定打は何でしたか?
大学4年生の10月ごろに、全日本インカレと学生個人選手権という大きな全国大会の標準記録を切ることができたのですが、その時点ですでに大会の申し込み期間は終わっていました。4年間でこの2つの大きな大会に出られなかったことが心残りで、「大学院に進めば後悔なく挑戦できる」と思い、進学を決めました。

競歩を実際にやってみて、どのようなところに魅力を感じますか。
練習すれば記録という目に見える形で成長を実感できる達成感です。単に体力があって速ければいいわけではなく、審判に歩形をチェックされるという、他の種目にはない難しさも魅力です。
走るのとの違いは、脚が地面と垂直になるまで膝を伸ばし続けること、そして両足が同時に浮いてはいけないこと。トラックレースでは6人もの審判が常に厳しくチェックしています。

一人で練習されていると伺いましたが、指導者はいないのでしょうか?
基本的には一人でメニューを組み、模索しながら進めています。最初は「これでいいのかな」と不安でしたが、県外の大会や合宿で他県の競技者と交流し、指導をいただく中で成長できました。また、香川県に一人、オリンピック等で審判をされている方がいらっしゃるので、競技場でお会いした時にアドバイスをいただくこともあります。

香川大学記録を塗り替え、昨年は日本学生個人選手権で準優勝されましたね。
競歩を始めた当初は、当時の大学記録を抜いたといっても今より10分も遅い記録でした。でも、香川大学のランキングで1位になれたことが嬉しくて「もっと上を目指せる」と確信しました。
個人選手権で記録を2分以上更新できたのは、冬場にウエイトトレーニングに重点を置き、走る練習も取り入れて体力を底上げした成果だと思います。競歩は他の種目より記録が伸びやすいという実感もありますね。

キャンパス内での思い出の場所や、お気に入りの学食はありますか?
幸町南キャンパスの部室棟にある「倉庫」です。陸上部が筋トレで使っている場所で、部員と話したりパソコン作業をしたり、一番長い時間を過ごした場所ですね。
学食では「揚げ餅」と「チーズもち」が好きです。練習後にお腹いっぱい食べたい時は、定食屋の「おっさんの台所」に行きます。お皿に乗った大きな卵焼きの定食がお気に入りです。

2026年4月からの進路と、今後の目標を教えてください。
今もアルバイトをさせていただいている附属高松小学校で、引き続き講師として働きながら競技を続けます。大学院生としての今でも、疲れや眠気に負けそうになることがあり不安もありますが、まずは「仕事と競技の両立」を第一に頑張りたいです。
競技者としては、5000mウォークで四国記録を塗り替え、ゆくゆくは日本記録を目指せる選手になりたいです。9月の日本実業団でも優勝を狙いたいです。また、香川県で競歩をやりたい子を増やし、いつかは指導者としても貢献したいと考えています。

最後に、香川大学の後輩たちへメッセージをお願いします。
大学生は、高校時代にはできなかった様々な経験ができる貴重な時間です。自分の興味があることを一つでも見つけ、それに熱中できれば、自ずと充実した意味のある時間になります。皆さんも、何か一つ「これだ」と思えるものを見つけてみてください。