海外サプライヤーとの信頼関係を築き、食の安全を支える

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    取材日 2024年12月9日
    Kadai SALON(会報第5号)
    松谷化学工業株式会社
    サプライヤー管理課
    藤田修太朗さん
    (農学部 2020年卒)

 

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『Kadai SALON(会報第5号)』の誌面に掲載しきれなかったインタビュー記事をご紹介します!

現在のお仕事内容についてお聞かせください
現在は、国内外のサプライヤー管理業務を担当しています。最近新設された部署で、以前は品質保証部が担当していた業務が独立しました。具体的には、サプライヤーに対してアンケート形式の調査票を実施し監査を行い、サプライヤーの評価を行っています。例えば、C評価のサプライヤーに対して、B評価に上げるための改善策を提案し、改善活動を行っていまきす。

仕事のやりがいを教えてください
新しい部署なので、まだ試行錯誤の段階ですが、以前の購買部での経験とは全く異なる知識を得られることにやりがいを感じています。製造工程や機械の構造など、専門的な知識を習得することで、海外サプライヤーとの信頼関係を築き、リスクのある部分について提案を受け入れてもらえた時に達成感があります。この仕事は奥が深く、極めるには長い年月が必要だと感じています。

御社の製品は、一般消費者にはあまり知られていませんが、どのようなことを大切にしていますか?
でん粉は、実は私たちの身の回りの多くの食品に使われています。例えば、弊社が輸入しているでん粉は、年間で一人当たり約5キロも消費されている計算になります。私たちが普段意識していなくても、食品に様々な機能を与え、消費者の皆様に届けていることに、やりがいとモチベーションを感じています。

製品を見て自社のものが入っていると分かりますか?
新製品に採用された場合は、社内で情報共有されます。例えば、マクドナルドのバンズやスターバックスの飲み物など、身近な製品に採用されていることを知ると、嬉しくなります。

競合他社は多いのでしょうか?
競合他社はいくつか存在しますが、食品用でん粉においては、弊社は日本でトップシェアを誇っていると自負しています。

御社と香川大学は産学官連携で研究されていますが、就職のきっかけは研究室が関係していたのですか?
私の研究室と弊社は直接的な関係はありませんでしたが、トビタテ!留学JAPANという留学制度を利用した際に、インターンシップをさせていただいたことがきっかけです。インターンシップを通して、会社の雰囲気が非常にアットホームで、社員の方々が親切だと感じました。
今もその印象は変わらず、すごく距離の近い会社です。

農学部ご出身とのことですが、大学時代はどのような研究をされていたのですか?
大学3年生の時に休学してインドネシアに留学し、その後はタイの植物「プロンファ」に含まれる希少糖の研究をしていました。

留学しようと思ったきっかけは何ですか?
大学のSUIJIというプログラムに参加したことがきっかけです。インドネシアの農村部で現地学生とホームステイする経験を通して、様々な困難を乗り越える中で、充実感と達成感を得られました。香川大学の後輩たちにも、ぜひSUIJIに参加してほしいです。

留学経験で得たものはありますか?
インドネシアの農村部でホームステイした経験から、異なる環境への適応能力が高まりました。また、異文化コミュニケーション能力も向上し、様々な角度から物事を伝えるスキルが身につきました。

大学時代の留学経験が活かされていることはありますか
研究内容が活かせているというのはあまりないですが、留学の奨学金を取るにあたって、留学計画を立て、アポをとって、プレゼンするっていう、ステップがあるのですが、その過程の伝え方や、直接会ってお願いするなどアクションを起こすというところは、今でも役に立っているのかなと思います。

香川大学時代の思い出はありますか?
琴電が2両編成で、切符が手渡しだったことに驚きました。大学の友人とは、あづまや味泉などのうどん店によく行きました。
学内に留学生のコミュニティーがあったので、仲間とレンタカーを借りて近場の旅行や、香川県内のうどん屋めぐりをしたのは楽しかったです。
妻も、やっぱり香川のうどんが美味しいって言っているので、また遊びに行きたいねと話しています。
SUIJIで知り合ったインドネシアの友人とは、今でも交流があります。

今後の目標は何ですか?
留学経験から海外で働くことに魅力を感じています。将来的には、サプライヤー管理の知識を深め、海外支店で活躍したいと考えています。また、家族との時間を大切にし、娘に様々な経験をさせてあげたいと思っています。

香川大学で良かったことは何ですか?
SUIJIの授業に参加できたことです。費用も抑えられ、貴重な経験を積むことができました。
他にもいろんなプログラムがあると思います。知っていて、やるか・やらないかを決めるのはいいと思いますが、知らないことはもったいないので、調べて判断して欲しいと思います。
学内だけじゃなく、大学生を対象にしたプログラムは結構あると思うので。一度調べてみて欲しいなと思います。

留学を考えている後輩へのアドバイスはありますか?
チャレンジするタイミングを逃さず、様々な制度を調べて活用することが大切です。成績だけでなく、個人の能力や意欲を評価する奨学金制度もあるので、積極的に情報を集めてください。

後輩たちに伝えたいことはありますか?
行動すること、相談すること、そして自己責任を持つことの大切さを伝えたいです。行動することで後悔を減らし、相談することで視野を広げ、自己責任を持つことで成長できると思います。