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香川県は、名実ともに「うどん県」ですが、廃棄されるうどんの量も多く、年間 推定数千tを超える廃棄うどんが生じています。食品ロス削減の意識が高まる中で、廃棄うどんを精製された糖質と捉え、酵素によりグルコースまで分解後、酢酸菌の仲間の培地(栄養源)として使用することで、様々な厚さのセルロース膜にリサイクルできます。この微生物の働きによって作られた膜は、非常に滑らかで強く、乾燥させると綺麗な紙「微生物紙」にもなります。水に濡れても破れませんが、土に戻すと、枯葉と同じで、他の微生物により分解されます。香川県丸亀市の伝統的工芸品である「丸亀うちわ」に利用する試みも進んでいます。廃棄うどんから微生物の力でリサイクルされたセルロースの認知度を高め、香川県の特性を活かしながら、予想外の利活用方法を見出すことにつながればと考えています。

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担当者

田中 直孝
区分:教員
職名:教授
所属:農学部