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マイクロシスチン(MC)は富栄養化した湖沼で発生するアオコが作る毒素の1つで、最も毒性の強いのが図1に示したMC-LRです。海外ではMC汚染水の摂取で家畜やヒトの健康被害が発生しています。香川県には1,400以上の溜池があり、夏季には多くの溜め池でアオコが発生しています(図2)。しかし、MCの汚染調査はほとんど行われていません。そこで、香川の溜池のMC汚染レベルを明らかにすることを目的に、MC-LRに対するモノクローナル抗体を作製し、WHOの飲料水の基準 1 µg/Lの1/10以下の80 ng/LまでのMC-LRを測定できるELISA法を確立しました(図3)。また、本法を用いて香川の溜め池の汚染調査を実施し、一部の溜池のMC高濃度汚染を明らかにしました。現在は、ブラジルとの共同研究も行っています。

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担当者

川村 理
区分:教員
職名:教授
所属:農学部