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グッドデザインニューホープ賞2023で 桑村風花さん・橘髙佐和子さんが入賞

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 グッドデザイン賞を主催する公益財団法人日本デザイン振興会は、グッドデザインニューホープ賞2023を発表しました。この賞は、日本国内の各種専修専門学校・大学・大学院に在籍しているか、2022年6月以降に卒業・修了した者など、若手デザイナーを対象としたデザイン賞です。応募カテゴリーは、「物のデザイン」・「場のデザイン」・「情報のデザイン」・「仕組みのデザイン」の4つの分野があり、今年は415点のエントリーがありました。最もエントリーが多い「物のデザイン」では39点が入賞し、大場研究室から、桑村風花さん(既卒)、橘髙佐和子さん(既卒)の2名が入賞となりました。

 11月18日に東京六本木のミッドタウンにて表彰式があり、昨年度に「日常に溶け込んだ1型糖尿病の治療を可能にする外出用インスリン注入器」で優秀賞を受賞した松岡芙実さんも駆けつけ、卒業生が久しぶりに顔を合わす楽しいゼミ同窓会となりました。

■ 消化器内視鏡手術のワークフローに対応したディスポ製品のマネジメントとパッケージのリ・デザイン (桑村風花) 

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作品の概要
 医療現場の廃棄物増加問題を解決すべく、ディスポ製品の輸送用段ボールと滅菌パックの間に存在する製品パッケージを無くし、医療廃棄物の分別や廃棄の際に製品パッケージを解体する手間といった医療従事者の負担を軽減することや滅菌された医療製品の使用期限が切れて未使用の状態で廃棄されることを防ぐよう工夫を施した新たなパッケージの提案。

審査委員による評価
 廃棄物が削減されるだけでなく、医療従事者の負担となっていた在庫管理や廃棄時の手間を軽減させた提案は、一貫して高い合理性がある。限られている時間の中で、認識しなければいけない情報もうまく整理されている。医療現場を実直に観察し、関係者の本音をデザインに生かすこと、小さな気づきを積み重ねていくことは、おのずと社会を大きく変化させていくだろう

桑村風花さんのコメント
 今回このような貴重な賞を頂きとても光栄です。大場先生をはじめ、卒業研究にご教授頂いた方々には大変感謝しています。造形メディアデザインコースではデザイン分野と工学分野の両輪を通し、多様なデザイン手法を用いプロダクトデザインを学びました。ここではアイデアをコンセプトとして伝えるプレゼン力や企画力や造形力も身につきます。現在、パッケージの印刷会社デザイン部でディレクターをしていますが、今後も香川大学や研究室で学んだ事をクリエイションに活かしていきたいです。

■ 環境エンリッチメントにおける新屋島水族館飼育イルカへの遊具(橘髙佐和子) 
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作品の概要
 来館者満足度と動物福祉の両立が求められる水族館において、動物を野生下に近づける環境エンリッチメントに着目し、イルカの遊具を考案。新屋島水族館のイルカを対象としてストレス改善と、来館者の満足度向上を目指した。試作による実験から遊具の評価方法を考察し、最終的にイルカの野生下での動きを誘発するような形状の遊具6種をデザイン。

審査委員による評価
 水族館は、来園者の環境保護に関する意識を高めることや種の保存という一定の社会的役割を持っているが、飼育環境が与えるストレスなどのアニマルウェルフェアの観点で改善の余地が残されてきた。本提案はイルカの遊具に焦点をあて、その両立の可能性について丁寧な現場調査と施策を繰り返し検討している。本件のような人間以外の他の種に思いを馳せてデザインに取り組むスタディは、これからの自然共生社会に向かう潮流につながるだろうという期待を込めて評価する。

橘髙佐和子さんのコメント
 大学集大成の卒業制作で、このような賞を頂けてとても嬉しく思います。この受賞作を通し、4年間の成長や怠けた点も全てが一作品に出力され、社会的な評価に曝されるという得難い体験ができました。大場研究室では、興味を後押しする環境、学外とのきっかけ、協働できる学友など多くに恵まれ、何にでも飛び込み挑戦できたと思います。このコースでは多様な分野、フィールドでの活動に参加できる機会が多いです。他学科では経験できないような学外との密な企画、それを通した実践的な技術習得ができ、就活でも話すことに困りませんでした。こんなに楽しく身になる大学生活が送れて本当によかったです。ありがとうございました。

GOOD DESIGN NEW HOPE AWARD 
2023 結果発表

指導教員:大場晴夫 


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