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グッドデザイン・ニューホープ賞で松岡芙実さんが優秀賞、川上吉平さんが入賞

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グッドデザイン賞を主催する公益財団法人日本デザイン振興会は、今年度からグッドデザイン・ニューホープ賞を新設し、造形・メディアデザインコース一期生の松岡芙実さんが優秀賞、川上吉平さんが入賞を受賞しました。

グッドデザイン・ニューホープ賞は、日本国内の各種専修専門学校・大学・大学院に在籍しているか、2021年6月以降に卒業・修了した者など、若手デザイナーを対象とした新しいデザイン賞です。応募カテゴリーは、「物のデザイン」・「場のデザイン」・「情報のデザイン」・「仕組みのデザイン」の4つの分野があり414点のエントリーがありました。最もエントリーが多い「物のデザイン」分野で松岡芙実さんはトップ2となる優秀賞、川上吉平さんはベスト41となる入賞を受賞しました。
<最優秀賞1点、優秀賞7点。入賞83点「物のデザイン 41点」「場のデザイン 14点」「情報のデザイン 12点」「仕組みのデザイン 16点」>



■ 優秀賞:日常に溶け込んだ1型糖尿病の治療を可能にする外出用インスリン注入器 松岡芙実

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作品の概要

1型糖尿病の患者のための、外出先でのインスリン自己注射の心理的抵抗を取り除く注入器のデザイン。従来のペン型注入器と異なり服と体の間に滑り込ませて注射でき、外出時や食事の席で不必要に注目を集めることなく治療を行える。
1型糖尿病の患者の多くはが、外出先でのインスリン自己注射をトイレ等に移動して隠れて行っている。このデザインでは、治療行為をオープンにすると同時に、使う人のプライバシー空間も確保できる。これにより、患者は自己注射を隠さずに堂々と行うことができる。周囲の人々も、自分たちと同じ空間を共有して注射が行われることで患者への理解が進んでいく。治療にとって妨げのない開けた空間を作ることは、心身ともに健康な生活風景の実現に繋がる。

審査委員による評価コメント
1型糖尿病罹患者の社会的増加と若年化の進む中で、インスリン接種のための自己注射は日常生活に密接に結びついており、その接種者のメンタル、フィジカル双方の改善を狙った価値ある提案となっている。これにより既存からの普遍的な注射器のアイコンが変化すると共に、注射を取り扱う既存のスタイルにも変革を与えるイノベーションの原点にもなるのではないかと思う。更にはその普及により、本来の目的である1型糖尿病以外の領域にも波及する可能性を含むなど社会的意義は大変大きいと感じる。

授賞式
12月3日に8件の優秀賞受賞者がファイナルプレゼンテーションを行い、最優秀賞が選考されました。
ファイナルプレゼンレーションと授賞式の動画
松岡芙実さんは現在、オリンパス株式会社デザインセンターで、プロダクトデザイナーとして活躍しています。
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■  入賞:cargo-F 川上吉平

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作品の概要
釣り道具を自転車でけん引して運ぶサイクルトレーラー。道具の形状を考慮し、釣りのためにデザインした。分解するとコンパクトに収納することができるだけでなく、ロッド飾ることもできる。また、使いやすさの観点から、本体の軽量化も行っている。ターゲットは自動車を持たない釣り人、及び近くの釣り場へ自動車に乗っていく釣り人である。

審査委員による評価コメント
荷物の多いフィッシングにおいて、釣り具一式を容易に運搬する事のできる自転車で牽引できるサイクルトレーラーという斬新な提案である。トレーラーの形状についても、竿等の大きな荷物の最適な積載を可能にしながらも、トレーラーには見えない独自性のある印象的なデザインに仕上げている。また移動性を高める軽量化に加え、分解可能な機構を備え移動時以外の用途に対しても配慮の見られる提案性の高いデザインとなっている。
 

Good Design New Hope Award 2022 ホームページ
https://newhope.g-mark.org/index.html#s01

指導教員:大場晴夫、荒川雅生、井藤隆志 

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