コース紹介

うるし体験会開催


 江戸時代、水戸徳川家から入り高松藩を治めた松平家の厚い保護により、香川には独特なうるし技法が生まれてきました。現在では、蒟醤(きんま)存清(ぞんせい)彫漆(ちょうしつ) 後藤塗(ごとうぬり)象谷塗(ぞうこくぬり)の5つの独自技法が国の伝統的工芸品に指定されており、 菓子器や盆、飾り棚など多様な商品が生み出されています。

 大学時代の造形デザインの恩師は音丸香先生。そのお父様は、あの音丸耕堂先生。高松で江戸時代末期に活躍した玉楮象谷(たまかじぞうこく)の作品に学び彫漆技術を身につけられ、のちに彫漆作品で新分野を開拓し人間国宝になられた方です。そのような御縁から、香川県漆器工業協同組合の方々とのコラボレーションとして、香川大学にて「うるし体験会」を開催しています。造形・メディアデザインの5名の学生が運営をマネジメントし、令和元年12月20日に2回目の開催を行いました。
 
当日は、香川県漆器工業協同組合の4名の伝統工芸士の方々から直接指導を受け、
蒟醤と彫漆の2つの技法体験を行いました。

■蒟醤(きんま)体験
 何回も黒漆を塗り重ねた葉書サイズのプレートに彫刻刀で自由な絵を描きます。体験会後に伝統工芸士の方が朱漆を充填させる作業を繰り返し、充填が終わると表面を平らに研ぎ出し、仕上げていただけます。
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■彫漆(ちょうしつ)体験
 数種類の色漆を塗り重ねたお箸を自由に彫り進めます。黒、または朱色の下から彫る深さにより、黄色や紫の違う色が出てくる驚きは、彫漆技法の醍醐味です。
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■会場風景
 造形・メディアデザインコースの学生や大学職員、外部の方々も多く参加し、伝統工芸士のご指導のもとに伝統技法の表現力の広さと深さを体験しました。
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香川大学創造工学部 造形・メディアデザインコースからの運営メンバー
学部2年生: 間瀬朱璃(リーダー)、松井知輝
学部1年生: 浮田ひなた、橘高佐和子、桑村風花
指導教員: 大場晴夫

学部紹介