香川大学における教養教育改革

現在の香川大学における全学共通教育体制ができあがるまでには、様々な改革の試みがなされてきました。それを年表風にまとめてみると、次のようになります。

1995年(平成7年)大学設置基準大綱化による一般教育部廃止

  • 平成22年度までの全学共通科目区分の設定(主題科目、共通科目、教養ゼミナール、外国語科目、健康・スポーツ科目)
  • 実施体制として教養教育委員会、教養教育実施委員会、各関係部会

2000年(平成12年)

    • 大学のすべての講義を「全学共通科目」と「学部開設科目」に分ける

 → 教養教育と専門教育の有機的連携をはかる

  • 全学協力体制──全教員が2年に一度「全学共通科目」を担当(平成11年度から)

2002年(平成14年)大学教育開発センターの設置(教養教育委員会等の廃止)

    • 共通教育部と調査研究部を設ける
    • 共通教育部は、全学共通教育に関するカリキュラム編成権と授業担当者の選任権をもち、全学共通教育の運営に関する全般的な事柄を扱う
    • 調査研究部は、大学教育に関する調査研究、FD企画・運営を担う

2003年(平成15年)10月 旧香川大学と旧香川医科大学の統合

  • あらたに、外国語教育の改善等の研究・調査を扱う外国語教育部を設け、センター長とセンター運営委員会が三つの部を束ねる

2004年(平成16年)国立大学法人香川大学

  • 中期目標「学生中心の大学に相応しいカリキュラムの実施」
  • 中期計画「4年(6年)一貫した学士課程教育を実現するため、専門教育と有機的に連携する教養教育カリキュラムを作成」

2005年(平成17年)9月 教育研究評議会で「全学共通教育の再編成」を決定

再編成の方針として次の点を確認する

  • 教養教育と専門教育との有機的連携の観点から、全学共通科目の各区分の性格を明確化
  • 高学年向け教養科目の設置の早急な検討

2007年(平成18年)大学教育開発センター組織の改編

  • 当該年度のカリキュラム運営と次年度カリキュラム編成、およびFDとの連携を強化
  • 全学共通科目の各区分により適応した組織に再編
  • 高学年向け教養科目の区分をもうける

2010年(平成22年)共通教育スタンダードと新カリキュラムの策定

  • 香川大学版の「21世紀型市民」育成のため共通教育スタンダードを設定
  • 共通教育スタンダードに沿った平成23年度以降の全学共通教育新カリキュラムの策定
  • 全学共通教育各科目群の到達基準を設定

2012年(平成24年)平成23年度以降の全学共通教育新カリキュラムの完全実施

  • 平成22年度教育研究評議会で承認された共通教育スタンダードに基づき、全学共通教育における21世紀型市民育成のためのカリキュラムを完全実施した。

2015年(平成27年)改組に伴い大学教育開発センターを大学教育基盤センターへ名称変更

  • 平成28年度新カリキュラム完全実施に向けて組織を再編

2017年(平成29年)全学共通科目においてクォーター制を適用

  • 高学年向け教養科目を廃止し、高度教養教育科目と広範教養教育科目の区分をもうける。

2021 年(令和3 年)新カリキュラムの策定と持続的運用のための制度導入

  • 現行カリキュラムの課題を踏まえた全学共通教育新カリキュラムの策定
  • 新カリキュラムを支える体制を整えるべく,科目領域コーディネート制度を新設

2022 年(令和4 年)全学共教育新カリキュラムの完全実施

  • 「学問への扉」,「ライフデザイン」を新設し,入門科目群を拡充
  • 主題科目を一本化するとともに,「特別主題」によって本学が重視する科目を可視化
  • 学際的な学びの場として,学問基礎科目に「特別・複合領域」を新設