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「受賞」高下朋子さんが第38回DV-Xα研究会で優秀発表賞を受賞しました!

2026年9月2日(水)・3日(木)に九州工業大学(福岡県飯塚市)で開催された「第38回DV-Xα研究会」において、材料物質科学コースの博士後期課程2年の高下朋子さんが口頭発表を行い、優秀発表賞を受賞しました。

発表題目は「BOP解析に基づく糖結晶における水素結合強度と物性の相関」です。

私たちの身近にある「糖」は、同じ化学式を持っていても、原子の立体的な配置がわずかに異なるだけで、溶ける温度(融点)や水への溶けやすさ(溶解度)が大きく変わることがあります。しかし、なぜそのような違いが生じるのかについては、まだ十分に解明されていません。

高下さんは、自然界にわずかしか存在しない「希少糖」を含むさまざまな糖に着目し、結晶の中で糖分子同士がどのように結びついているのかを、原子や電子のレベルから詳しく調べています。特に、DV-Xα法と呼ばれるコンピューターを用いた電子状態の計算手法を活用し、糖分子間に働く「水素結合」の強さや、その結びつき方を詳しく解析しています。

今回の発表では、11種類の糖について、分子間の水素結合を電子の重なりから評価し、融点や水への溶解度との関係を調べました。その結果、結晶中の水素結合による相互作用が大きい糖ほど、融点が高く、水に溶けにくい傾向があることを明らかにしました。これは、目に見えない電子の働きが、私たちの身近な物質の性質と深く関係していることを示す興味深い成果です。

さらに高下さんは、希少糖の性質をより総合的に理解するため、さまざまな希少糖について、融点や溶解度などの基礎的な物理化学データを幅広く測定・蓄積する研究にも取り組んでいます。また、糖分子が規則正しく並んだ単結晶の内部に存在する微小なすき間や空間を調べる「ボイド解析」や「キャビティー解析」を行い、こうした空間の大きさや分布が、結晶の密度とどのように関係しているのかについても研究を進めています。

このように、コンピューターによる電子状態の計算、実験による物性測定、結晶構造の詳細な解析を組み合わせることで、希少糖の性質を総合的に解き明かそうとしていることが、高下さんの研究の大きな特徴です。これらの研究成果は、希少糖の基礎科学的な理解を深めるだけでなく、将来的には糖を利用した新しい機能性材料の開発にもつながることが期待されます。

材料物質科学コースでは、このように身近な物質の中に隠された不思議を、実験とコンピューターの両方を活用して解き明かし、新しい材料の可能性を探る研究に取り組んでいます。

高下さん、優秀発表賞の受賞、誠におめでとうございます!

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香川大学大学院創発科学研究科博士後期課程2年生
高下 朋子(たかした ともこ)
 
指導教員:石井 知彦(いしい ともひこ)
<2026年9月、材料>

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