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機械システムコース

1.教育理念

機械システムの発展は世の中を豊かにすることに大きく貢献する。これまで機械システムへの社会的要請は生産技術が中心であったが、時代や環境と共に変化し、少子高齢化を迎えた現代社会においては我々の生活に密着した工学技術の追求も重要な課題となっている。例えば、宇宙から深海に至るまでの極限状態や危険な場所での作業を支援するロボット、運動機能や感覚機能に障害を持つ人の生活を支援する機器、医療やバイオ分野で小さな細胞を操り精密な作業を行うマイクロデバイスなどが必要となっている。このような社会動向や環境変化に対応し、持続可能な社会と安心・安全・快適な生活を実現する高度で多様な機械、マンマシンシステム、キーデバイスなどの開発・研究を本コースでは展開している。
本コースでは、従来の工学技術を様々な観点から振り返りながら機械システム工学の基礎を身に付けると共に、生物や自然の多様な現象や法則を科学的に理解することで、複雑な事象中に本質的な機能美を見極める審美眼を涵養する。また、電気・電子、制御技術等の幅広い学問領域を融合した学際的な知識を身に付ける。これら高い見識の基に、機能美を備えた機械システムを創造できる能力を養うと共に、人間中心の高度な機械システムを構想・開発できる人材育成を目指した教育研究を行う。

2.コースの説明

本コースでは、教育理念の実現に向け、以下のような教育方針を掲げる。

①基礎能力と応用能力の養成
数学、自然科学および情報技術に関する知識を身につけ、機械システムエ学分野の専門技術に関するより深い知識を修得し、応用できる能力を養成する。

②総合的な判断力と審美眼の涵養
専門的な知識のみならず、グローバルな視点から多面的に自然現象や技術に関連する物事を考える総合的な判断力と、機能美を備えたものづくりに応用できる審美眼を涵養する。

③機能美を備えたものづくり教育の充実
ものづくりに関する実務科目を履修しデザイン能力を身につけ、機械システム工学の主要分野における基礎と応用の実験科目の履修を通じて、様々な課題に機能美を備えた機械システムを以って自主的、継続的に取り組み、解決できる創造力を涵養する。

④職業観の涵養
工場見学、インターンシップ等の参加・活動を行いながら、技術が社会や自然に及ぼす影響や効果、および技術者が社会に対して負っている責任に関する技術者の基礎的な倫理を身につけ、職業観を涵養する。

⑤国際化への対応
日本語および英語による論理的な記述、口頭発表、討議等の国際的に通用する基礎的なコミュニケーション能力を涵養するとともに、外国語による研究交流が図れる機会を充実する。

3.学習到達目標(コースディプロマ・ポリシー)

機械システムコースでは、教育理念・教育方針に従って、以下の学習到達目標の下にカリキュラムを編成する。

言語運用能力 ①日本語、英語、数理法則等による論理的な思考と、それに基づく記述、口頭発表、討議等の国際的に通用する基礎的なコミュニケーションができる。
知識・理解 ②グローバルな視点から多面的に自然現象、技術、社会に関連する物事について考えることができる。
③数学、自然科学および情報技術に関する知識を身につけ応用することができる。
④機械システムエ学分野の専門技術に関する基礎知識と機能美に対する審美眼を身につけ、それらを工学的問題解決に応用できる。
問題解決能力・課題解決能力 ⑤ものづくりに関する実務科目を履修しデザイン能カを身につけ、幅広い視野が要求される実務上の問題に機能美を備えたシステムを以って対応することができる。
⑥機械システム工学の主要分野における基礎と応用の実験科目の履修を通じて、自主的、継続的に実践力を学習できる。
⑦卒業研究を通して自ら課題を発見し、研究を計画・遂行・解析・考察し、その成果をまとめて発表できる。
倫理観・社会的責任 ⑧技術が社会や自然に及ぼす影響や効果、および技術者が社会に対して負っている責任に関する技術者の基礎的な倫理を身につけている。
地域理解 ⑨地域の現状と課題を理解し、機械システム工学の観点から問題解決のための提案をすることができる。