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避難失敗を疑似体験する避難シミュレーションゲームを実施しました

2019年10月21日(月)
会場:香川大学工学部 林町キャンパス
主催:四国危機管理教育・研究・地域連携推進機構

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 令和元年10月21日(水)、四国危機管理教育・研究・地域連携推進機構は、NPO法人「災害危機対応支援センター」とともに、香川大学創造工学部で行われた防災・防火訓練の中で、防災・防火訓練の一環として、避難訓練に参加した学生・教職員全員を対象に避難シミュレーションゲームを実施しました。

避難シミュレーションゲームとは

 徳島県がNPO法人「ホワイトベースとくしま」と連携し「自分の命は自分で守る」をテーマとして作った実践型避難訓練です。

“災害を「イメージ」できるツールとして、防災意識の啓発を行っていく上で、自ら災害のことを考える「きっかけ」作りができる訓練として開発されたのが、この「避難シミュレーションゲーム」です。”

“「避難シミュレーションゲーム」では、液状化や建物の倒壊を想定し、避難経路上に障害物を設置します。身体も災害で被災したことを想定して、目隠しや片足立ちの参加者も混じります。”

“身体が被災し、普段なら問題なく通過できる所が困難になると言う点が参加者に分かり、「助かるのが当たり前」ではなく、「助かろうとしなければ助からない」ということが体験を通じて実感できれば、この訓練の意図となります。”

(引用:「自分の命は自分で守る」避難シミュレーションゲーム運営マニュアル)

 この訓練は5人1組の参加となり、うち3人は負傷者として目隠し・両腕不使用・片足不使用で参加します。これにより、家庭内の家具などが散乱した避難路を自分や仲間が怪我をすると避難しにくくなる事を体験してもらい、家の中の安全確保、自分や仲間が怪我をしないための備えについて考えてもらう機会としました。

訓練の様子

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 避難シミュレーションゲームのコースは、割れたガラスを模した人工芝や大量のクッション、ポールなどの障害物が配置されています。 片足しか使えない参加者がポールを乗り越えるのに難儀していたり、目が見えない参加者の誘導対応に他の参加者が苦慮していたりといった様子がみられます。また、ゲーム後は充実した振り返りのために各グループごとにテーブル・椅子とファシリテータが用意され、自助の重要性・共助の難しさなどの意見交換が行われました。

訓練後の振り返りとアンケート

 避難シミュレーションゲームを実施した後、参加者にゲーム後の振り返りと共にアンケート調査を実施しました。
 アンケートでは「目が見えないのが怖い、方向感覚がわからない」「時間がかかってしまって助からないと思った」といったハンディキャップを負った人と一緒に避難する難しさや、「連携、声掛けが重要」「けがをしない装備をあらかじめ準備する」といった避難の工夫や備えについて、「色々な人と信頼関係を築く」「バラバラで行動するのではなく、5人で助け合って行動すれば良いと思う」といった共助の必要性について等の回答が多くみられ、本ゲームを通じて参加者の災害に対するイメージや自助・共助の大切さを再確認するものとなりました。

 

本実施報告のpdf版はこちらからダウンロードできます。