設置構想の原点
なぜ創造工学部を設置するのか
現代社会の現状
日本は、少子高齢化、ポータブル化・グローバル化、情報化をはじめとした様々な社会変化のまっただ中にあります。このような現代社会の重要な課題に対応するためには、環境・社会・経済などが将来にわたって適切に維持・保全され、発展していくことが必要です。しかも、その社会に暮らす人々が、萎縮していくのではなく、「豊かさ」を実感できる社会でなければなりません。
その実現のために求められているのは・・・
+
新しいアイデア による コトづくり
コトづくりとは?
ユーザーに新しい体験をもたらすという視点で考えることで、これまで培ってきた工学的なモノづくりに、プラスαとなる価値を創り出すこと。(=付加価値)
工学の未来を見据えて・・・
これまでの工学では、技術力を高め、先進的な製品を生み出すことを目指してきました。
しかし、人々の暮らしが多様化するにつれ、どんなに先進的な製品であっても、個別のニーズを満たすものでなければ、人々が「豊かさ」を実感できない時代になっています。
「豊かさ」に繋がるモノづくりには、コトづくりを併せて行うことが必要であり、そのために欠かせないのが、『徹底的にユーザーの視点に立って考える』という姿勢です。
これを具現化するために、香川大学では創造工学部を設置し、
「デザイン思考能力」と「リスクマネジメント能力」の育成を
取り入れた、次世代の工学系人材教育を行います。
デザイン思考とは
製品に対する審美力を持ち、ユーザーが潜在的に求めている価値等を追求することで得られた抽象的なアイデアから、実現可能なプランに落とし込み、全く新しい価値を生み出す思考プロセス(手順)のことです。ビジネスや日常生活において、あらゆる分野の問題解決・イノベーション創出に活用できます。
基本的な考え方:
- ユーザー中心
- チームメンバーやユーザーとのコミュニケーションを重視
- 試作→テスト→改善を繰り返す
- 問題解決の方法は1つではなくてよい
リスクマネジメントとは
あらゆるリスクを想定して未然に防ぎ、緊急時に適切に対応する、一連の計画・統制の課程を指します。リスクの要因としては、人的、技術的なものに始まり、災害や情報セキュリティに関わる想定外の事態に対する脆弱性など、多岐にわたります。イノベーションによる新たな価値の創造には必ずリスクが伴うため、この能力が不可欠となります。