材料創造工学専攻1年 山下真一

インターンシップ期間: 4カ月
インターンシップ受け入れ協定校: ボン・ライン・ズィーク大学
インターンシップ先: 高分子研究室

私は協定大学であるボン・ライン・ズィーク大学の応用科学科、高分子研究室で4ヶ月間インターンシップを行いました。私がお世話になったMr. Moeginger Bernhard教授は高分子の光物性について研究されており、私は誘電解析(Dielectric Analysis)を使った光硬化性樹脂複合材料の硬化挙動の評価を担当しました。初めてのことばかりで、専門英語の知識不足から、教授の指示がよく理解できず、迷惑をかけてしまったこともありました。悩んだところで能力はすぐに上がるわけではありません。毎朝、教授より1時間早くオフィスに行き元気な挨拶をしたり、前日のデータについての考察を報告したり、楽しい小話を考えて積極的に話すなどして、円滑な人間関係を築くことができ、大きな失敗もなく仕事をすることができました。

研究室にて
研究室にて

私の寮は、ドイツ人よりも他国からの留学生が多かったです。シャワー、トイレ、台所は共用で、私のシェアメイトは、インド、バングラディッシュ、アフリカ、イランと、国籍はバラバラでした。はじめは少し怖かったのですが、あっという間に仲良くなり、その日の出来事や各国の現状、将来の話に仕事、勉強の話など一緒に晩御飯やビールを飲みながらの夜の団らんは家族のように温かく楽しかったです。

寮のシェアメイト達
寮のシェアメイト達

生活面では積極的に行動することを心がけました。ドイツ国内外のヨーロッパ旅行はもちろん、何か新しいことを始めたいと思っていた私は、キックボクシングにも挑戦しました。週に1回、大学帰りに近所にあるキックボクシングジムのビギナーコースに通いました。会員のメンバーは男女問わず、学生から年配の方まで様々でした。共に汗を流せば言葉の通じない練習生とも友達になれました。スポーツに国境はないと言われますが、私も身をもって実感することができました。

eng_yamashita03.png
キックボクシング

私は、国際インターンシップ派遣候補生募集の半年前まで、英語力が卒業要件を満たしていない学生でした。ですがこの国際インターンシップに憧れ大学院に進学し、選考、出発に向けできる限りの準備をしてきました。実際のドイツ生活は、以前から思い描いていた理想像とは良い意味でも悪い意味でも少し違っていましたが、一日では語りつくせないようなすばらしい経験ができ、自分の成長を実感できたことに大きな達成感を感じています。私は学生生活をより良いものにするには、一歩踏み出す勇気を持って、失敗を恐れず挑戦することが大事だと思います。自分から行動し獲た経験は後で振り返ってもいい思い出として残っていくからです。私は、このプログラムを念頭に置いて行動した2年間にとても満足しています。

来季は私の所属する材料創造工学科から3人の学生がこのプログラムに挑戦すると聞きました。今後は国際インターンシップ協定が多くの国で結ばれ、より多くの後輩がこの制度で海外に挑戦していくことを願っています。最後に、このような機会を提供していただいた香川大学、ボン・ライン・ズィーク大学、またドイツ生活でお世話になった独日協会ボン、香川日独協会に心より感謝申し上げます。ありがとうございました。

ページの先頭へ戻る