平成19年度

材料創造工学科 4年 松本 未央
  インターンシップ期間:6ヶ月
  インターンシップ受入れ協定校:サボア大学理工科学院(フランス)
  インターンシップ先:アルカテル・バキューム・テクノロジー社

 私は2007年9月から2008年3月の6ヶ月間,フランス南東部ローヌ・アルプ地方のアヌシーに本社があるアルカテル・バキューム・テクノロジー社(http://www.adixen.com/)でインターンシップを行ってきました。アルカテル社は,主に真空ポンプや半導体製造装置の研究開発および製造を行っており,半導体メーカーなどに提供している世界有数の真空装置メーカーです。私の実習内容は,これらの製造装置を開発するために,コンピューター上で流体のシミュレーションを行うことでした。まず,装置の形状を3次元CADで描いた後,シミュレーションソフトウェアを使って,装置内部のガスの流れのシミュレーションを行い,解析します。初めての作業ばかりでしたが,社員の方々の丁寧な指導のおかげで,なんとか与えられたプロジェクトを成功させることができました。
 初めは英語圏ではない国で生活することに大きな不安を感じていましたが,フランスで出会った人たちはとても親切で,そんな不安はあっという間に吹き飛びました。友人や知人ということではなく,ただ困っている人がいるから手を貸す,という彼らの行動は,人間らしい優しさを感じさせました。人間関係において,問題は言葉ではなく,相手のことを知ろうという気持ちや思いやる気持ちが何よりも大切だと感じました。国によって文化も習慣も違うので,もちろん人間の考え方も大きく違います。日本では起こり得ないことや嫌になるようなことも時々起こりましたが,それらを文化や考え方の違いだと受け入れて,楽しむことが大事だと思いました。一見,理解できない出来事も視点を変えてみてみると,ずいぶんと良い面をもっていることも多くあり,様々な角度から物事を見ることが大切だと実感しました。海外で暮らしてみると,今までには見えなかった日本の良いところや悪いところが見えてきました。外側から日本を見て新たに日本を知ることは,私の考え方を柔軟にしてくれました。他国の文化の違いを理解することにより偏見をなくし,お互いの国の良いところを取り入れることができれば,一層成長できると思いました。
 このインターンシップで出逢った人々や体験は生涯忘れられないものになると思います。特に研修先がフランスだったことは私にとって良かったことだったと思います。日本とはまったく違った文化や習慣を持つ国で自分を磨く機会を与えられたことに本当に感謝しています。今後も,国際インターンシップ制度が継続され,より多くの後輩たちがこのすばらしい制度にチャレンジできることを願っています。 
2007_07.jpg
▲インターンシップでお世話になったアルカテル社
2007_09.jpg
▲旧市街地
2007_06.jpg
▲旧市街地でのパレード
2007_08.jpg
▲マルシェ
ページの先頭へ戻る