平成20年度協定校訪問(石丸伊知郎/知能機械システム工学科教授)

フランス協定校訪問を終えて
石丸伊知郎/知能機械システム工学科教授

 

 2008年9月23日(火) 朝5:30、少し肌寒い高速志度のバス停留所に立った。これが、私の協定校訪問の第一歩であった。ここから、関西空港へとリムジンバスで向かい、意気揚々とフランスへ飛んで行く…、予定であった。しかし、国際線のボーディングゲート手前で、引率キーパーソンの西岡さんの姿が見えない。あれ?あれっ?と思っていると、先行してフランス入りしている学生から「手持ちの現金が無くなったので、お金を持ってきてーー」と、悲鳴にも近い国際電話があり、急遽お金を引き出しに行ったとのこと。波乱の幕開けであった。

 学生17名、うち13名が女性。大半が1,2年生で海外へ行くのも初めて。よくよく考えてみると、すごい企画の団長に任命されてしまったのではないかっ!!と、改めて気を引き締め直した次第であった。しかしフランスの訪問先では、分野の異なる研究機関であっても、きっと全然聞き取れていない英語の説明などものともせずに、学生諸君は興味津々と目を輝やせて説明に聞き入っているではないか!!また、授業で聞いた有名な建築家の家がバス経路の近くに有るので是非見に行きたいとリクエストがあれば、バスの運転手さんに少しコース変更して貰って見学をしたり、松島先生のガイド付きツアーがその場で編成されて、アヌシーの美しい中世の町並みの見学会が催されたりもした。また、サボア大学の学生達と、ボーリングをしながらの交流会では、英語で何を話しかければ良いのかわからないけど、スペアが出たらとりあえずハイタッチで積極的にコミュニケーションを取ろうと頑張る学生達。日頃、学生達と密に接する機会と言えば、どうしても研究室の学生との研究を主体とした専門的な話が中心となる。しかし、今回は、研究室配属前の学生諸君が主であり、純粋に好奇心に駆られて参加してきている。こういった、学問の入り口に立っている学生諸君に、知的な刺激と経験を授ける機会を大学として持つ必要があるのではないかと強く感じ、彼らから協定校訪問の意義の深さを再認識させられる良い旅となった。

 最後になったが、本協定校訪問にご尽力いただいたフロア学院長をはじめポリテク・サボア(サボア理工科学院)関係者の皆様、常に訪問先まで同行してくださり細かい所まで配慮していただいたガブリエルさんをはじめとするテザム公社の皆様に深く感謝を申し上げる。来年度以降も、協定校訪問が継続され、若きエンジニアの卵達が実り多き時間を過ごせることを祈念する。

 

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