台湾国立政治大学への留学体験記

留学先 台湾国立政治大学

 笹木 遼

 留学を考えたきっかけ

 私は、三年の後期から、四年の前期までの約一年間、台湾にある国立政治大学という大学に留学していました。私は、大学入学当初、留学については全く考えていませんでした。なぜなら、大学では、学部の勉強や部活動、その他の活動等、既にやりたいことがたくさんあり、それだけで手いっぱいになると考えていたからです。また、留学というと、なんとなく語学の勉強や金銭面等、かなりハードルの高いものであるという印象があったことも、理由の一つです。私が留学を考えるようになったのは、一年前期から始まる初修外国語で中国語を勉強し始めてからのことです。中国語を選択した理由としては、大学卒業後社会人として生きていくうえで、中国語が役に立つことがあるのではないかと考えたからです。もともと、中高と英語が得意科目であったことから、外国語には興味があった事に加え、大学での中国語の授業がとても面白く感じ、もっと中国語がうまくなりたいと思うようになりました。その後、その先生の紹介で、香川大学にはネクストプログラムという特別なプログラムがあり、その中国語コースに参加することで、中国語を集中的に勉強し、最終的には中国或いは台湾の大学に留学することが出来るということを知り、プログラムへの参加とともに、海外留学を決意しました。

 

留学先の大学の特徴

 私が留学先に選んだのは、台湾の国立政治大学という大学です。国立政治大学は、台湾における代表的な大学の一つで、文系学部のレベルがかなり高いことでも知られています。私は法学部生ですので、まさに留学先にうってつけの大学でした。実際に学生のレベルも高く、彼らからは留学中に多くの事を学べたと思います。また、様々な国の大学と協定を結んでいることもあり、留学生の数がとても多く、国際色豊かな大学です。中国語が出来なくとも、英語が出来れば留学が認められるため、英語圏の学生も多く見られました。そのため、中国語だけでなく、英語についてもある程度は実践の機会があると思います。

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留学先での授業

 ネクストプログラムに参加し、留学する場合、プログラムの規定により、留学先の大学では、純粋な語学の授業以外に自分の専門科目の授業を一定単位以上とらなければなりません。そのため、留学先では、留学生向けに開校されている中国語の授業のほかに、台湾刑法、犯罪被害者保護法、中国大陸法制導論等の法律科目を中心に履修していきました。また、法律科目以外であっても、台湾の歴史・文化に関するもの等、興味があったものについては履修するようにしました。

 

留学先での生活

 私は、そもそも海外に行った経験があまりなく、私が参加したネクストプログラムの中国語コースでは、その年は私以外に留学する学生がいなかったこともあり、最初は少し不安でした。留学が始まってすぐ、台湾の空港に到着し、実際に中国語を使ってみると、自分が思っていた以上に会話が通じず、その後しばらくはコミュニケーションがうまく取れないことにかなり悩みました。大学の学期が始まってからは、普段のコミュニケーションに加え、授業でも中国語の聞き取りがうまくできず、一気に自信がなくなりました。そうした状況の中、幸運にも、ある授業でとても親切な学生に出会うことができ、授業中に助けてもらっただけでなく、私生活においても色々と面倒を見てもらいました。そこから交流が広がっていったことで、中国語が次第に上達していっただけでなく、様々な経験をすることができました。また、授業では、困っている私を見かねてか、先生が色々と気にかけて下さって、私が授業の内容に関して質問した時には、わかるように易しい中国語でゆっくり説明して下さったりと、とても親切にしていただきました。そうした方々の助けのおかげで、なんとか留学生活が軌道に乗り、とても充実した日々を送ることが出来たように思います。

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終わりに

 私が留学に行っていた期間は一年間と、それほど長くはありませんでしたが、海外で生活することによって、語学力の向上は勿論の事、様々な国の、色々な人との交流の中で本当にたくさんの事を学び、成長することが出来たように思います。留学当初は語学の問題等不安でいっぱいでしたが、多くの人に助けていただき、何とか無事に留学を終えることが出来ました。そうした方々と共に一年間を過ごせたことは、今でも良い思い出として残っています。留学は、学業に限らず、たくさんの事を学べる良い機会だと思います。きっと良い経験になると思いますので、ぜひ検討してみてください。

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