2010年08月24日  研究

「地域イノベーション創出研究開発事業」に採択されました

平成22年度の国の「地域イノベーション創出研究開発事業」において、本学(工学部、微細構造デバイス統合研究センター)のマイクロマシン技術を活用し、本学と地域企業(㈱四国総合研究所、アオイ電子㈱、テクノ・サクセス㈱)が連携・協力した取組(マイクロマシン技術を用いた小型光学マルチガスセンサの開発)が採択されました。(全国で237件応募、うち45件が採択。四国では本件のみ)

1.地域イノベーション創出研究開発事業について
経済産業省の競争的研究資金制度で、地域において新産業・新事業を創出し地域経済の活性化を図るため、産学官の研究開発リソースの最適な組み合わせからなる研究体を組織し、新製品開発を目指す実用化技術の研究開発を通じて新たな需要を開拓し、地域の新産業・新事業の創出に貢献しうる製品等の開発につなげることを目的としています。

2.今般採択された「マイクロマシン技術」を活用した取組内容について
本事業の平成22年度公募では全国の大学等から237件の応募があり、45件が採択されました。そのうち、香川大学(工学部、微細構造デバイス統合研究センター)が研究の柱として培ってきたマイクロマシン技術を活用して、本学と地域企業((株)四国総合研究所、アオイ電子(株)、テクノ・サクセス(株))が連携・協力して取り組む以下の事業が採択されました。(四国では本件のみ採択)
○取組名 :マイクロマシン技術を用いた小型光学マルチガスセンサの開発
○取組概要:
・産業生産用設備のガス検知や環境監視用ガス検知等、安全・安心社会やエコ社会の実現に向けて各種ガスセンサの果たす役割は大きいものとなっています。本取組により開発予定の製品は、香川大学がこれまでに研究してきたマイクロマシン技術の活用によって、超小型で応答性がよく、従来にはない光学式センサです。
・本製品は、現在接触型のガスセンサを使用しているプラント、作業安全のためや設備の劣化診断のためにガス・液体の分析が必要な現場への適用が考えられ、それらの現場での可燃性ガスや有毒ガスの迅速な検知により、安全性確保を一層的確に実現でき、災害の防止につながることが期待されます。
・このため、本取組による開発の終了後は、電力設備系や石油化学プラントを中心に普及を進めるとともに、下水道内の作業・トンネル工事等の現場、さらに地下街の空気環境や浄水施設に至る水環境のネットワーク監視等、幅広い分野での用途の拡大が想定されます。また、本研究開発による成果を契機として、地域企業のマイクロマシン関連製品の企画・開発の進展につながることが期待されます。
○開発期間:2年(平成22年度~23年度)
○取組関係者:(株)四国総合研究所、香川大学、アオイ電子(株)、テクノ・サクセス(株)