修了生メッセージ

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【行政】行政職員の防災力・危機管理能力を高める活動をしています

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笠井 武志
坂出市総務部職員課危機監理室 危機監理専門官
平成26年度修了:行政・企業防災・危機管理マネージャー

受講のきっかけ

東日本大震災が発生した平成23年4月に坂出市に危機監理室が設置され,消防から危機監理室へ異動になりました。それまでは,消防士・救急救命士として各種災害対応・災害医療などに取り組んできました。また,(一財)消防防災科学センターの図上訓練指導員として全国の自治体などに図上訓練の指導に出かけていましたが,何か新しい話題はないかと考えていたこところ,このプログラムがあるのを知り受講しました。

受講してみての感想

今まで自分が取り組んできたことの正当性の再確認ができた。また,現場で活動している人と研究している人の乖離がかなりあることがわかったので,この乖離を縮めようと思いました。少しは縮められたのかな?

受講を考えている皆さんへ

防災や危機管理に興味がある人,自治体で初めて防災・危機管理の部署に配属になった人は,防災・危機管理の基本として受講をお勧めします。

修了後の活動状況

第Ⅰ期生としてプログラム終了後も坂出市役所総務部職員課危機監理室(現危機管理課)で勤務しておりましたが、2019年3月末で定年退職し、2019年4月から同じ部署で危機監理専門官として勤務していました。2024年3月末で2度目の退職をしました。そして、2024年4月からは、香川大学創造工学部研究員として週3日勤務、坂出市消防本部人材育成等専門官(委託契約)として週2日勤務しています。坂出市役所在籍中は、坂出市の防災・危機管理に関する業務に取り組むと共に2019年4月から市役所内に防災・危機管理スペシャリストを養成(1年間:40時間)し、そのスペシャリストが全職員に防災・危機管理専門研修(1.5日:10時間)の指導を行う研修プログラムを作成して実施しています(図参照)。2023年度で第2期スペシャリストの養成が終了しました。それから、(一財)消防防災科学センターの図上訓練指導員も継続しており、全国に図上訓練に講師として出向いています。2023年3月には、無事に香川大学大学院の博士課程を修了し、博士(工学)となることができました。防災・危機管理に興味を持ち、いろいろな人たちと出会うことでここまできました。今後も防災・危機管理に関する研究をしていく予定です。私の座右の銘は、「出会いは偶然でなく必然である」です。皆さんも何にでも興味を持ち、いろいろな人に出会って前に進んでください。未来は明るいです!

活動風景

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図上訓練風景1

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図上訓練風景2

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図上訓練風景3

【地域】防災活動は地域と住民を守ります そしてあなたの家族も!

森西 康裕

森西 康裕
高松市消防局OB
平成26年度修了:学校防災・危機管理マネージャー
平成28年度修了:行政・企業防災・危機管理マネージャー

受講のきっかけ

私は消防OBの65才です。消防は、発災直後の生命身体の保護が任務であります。命に係わる原則72時間の防災活動です。
退職3年前に東日本大震災を目の当たりにしたときに、発災前の「備える」から、被災者の「生活再建」までのシステムを勉強しようと思い受講しました。

受講してみての感想

様々な経験を持つ社会人と大学院生が一緒に学び、意見を交わし、共に訓練を実践出来たことは、知識として知っているだけの防災ではなく、実践できる防災を学ぶことが出来たと感じています。 プログラムで学んだ様々な訓練やコミュニケーションの手法、またアイスブレイクからワークショップ、振り返り発表へとつながる実践的な企画の立案・運営体験は、地域の方々との実践形式での防災講座の実施へとつながっています。

受講を考えている皆さんへ

退職後、2・3期生として「学校」と「行政・企業」の2つのコースを受講、NPO災害・危機対応支援センター所属の危機管理対応マネジャーとして、防災を目的に地域コミュニティを対象に防災講座などの活動をしています。
この防災講座の受講生が途中から手をあげてスタッフに参加しています。平成28年度は15人の知恵が集まり、コミュニティセンターの事務局がスタッフを笑顔でまとめてくれました。このような取り組みを通じて60才から新たな友達が100人出来ました。
ぜひ受講し、防災・危機管理を実践できる仲間になってください。防災活動は地域と住民を守ります。そしてあなたの家族も!

修了後の活動状況

地域コミュニティでの防災講座を、平成30年度は9回開催し継続中です。特色は「全世代に防災を目的に!」のもと様々な実践型の取り組みを行っていることで、今年度新たに子育て中のママに参加してもらえるよう「育児中に災害! どうしょう」を開催しました。
「避難の困難・共に助け合い命を守る」を目標に実践型避難シミュレーションゲーム、女性目線での避難所運営訓練、ローテク防災術としてさぐり棒や簡易雨量計、室内避難の体験など、実践形式のメニューで町内防災組織と顔の見える連携ができあがり、笑顔でつながることが出来ました。

笑顔が絶えない防災講座

避難所運営訓練
避難所運営訓練 受付に殺到

女性目線での避難所運営
女性目線での避難所運営を実践

車椅子で防災マップ調査
車椅子で防災マップの調査

【企業】女性目線で楽しみながら学べる防災講座を目指しています

大宮 佐知子
徳島市消防団東富田分団

大宮 佐知子
株式会社ファルコン・徳島市消防団東富田分団
平成28年度修了 行政・企業防災・危機管理マネージャー

受講のきっかけ

10年前に消防団に入団したのが始まりでした。男ばかりの消防団で女性ができる活動はないかと考えて防災士の資格を取りました。その防災士会から送られてきた書類に「四国防災・危機管理プログラム」のパンフレットが入っていました。防災士を持っていても直接消防団活動に活かすことがなく、模索していた私にはこのパンフレットは衝撃的でした。
出願期限がギリギリだったので1年後に向けて調整をしようとしていたのですが、社長より快諾をいただき、すぐに受講が決まりました。あの時はちょっとだけ運命を感じました(笑)

受講してみての感想

受講生の中で一番出来が悪かったのではないかと思うくらい1年目は専門用語がわからなく四苦八苦しました。一番印象に残っているのは2泊3日の防災・危機管理実習です。災害時本当に必要な事を凝縮して教えてもらえるこのプログラムを受講出来て本当に良かったです。
また、わからないことがあれば気さくに応じて下さり、熱心にご指導いただけた先生方のおかげで、消防防災科学技術賞を受賞することも出来ました。
そしてこのプログラムでの一番の宝物は色々な業種の方々と繋がりが持てたことです。先生や卒業生の方々と年数回同窓会と称した飲み会で語り合うのがとても楽しいです。

消防防災科学技術賞授賞式

平成28年11月消防防災科学技術賞授賞式
ニッショウホールにて

受講を考えている皆さんへ

社会人受講生には仕事と勉強の両立でとても忙しい2年間になりますが、進化し続けるこのプログラムを受講することは、自信にもつながりますし、このプログラムで得られた知識や技能は、活動や地域貢献に大変役立つものです。
そして何よりの財産である人との繋がりがとても強固です。皆さんと一緒に活動できる日を楽しみにしています。

修了後の活動状況

通年では、シビックセンターで年2~4回防災講座を行っています。
単発では、防災士会に依頼があった池田高校辻校の高校生への出前講座を行いました。今後はディケアやシビックセンターの雑学大学で防災講座を予定しています。

池田高校辻高出前講座

池田高校辻校出前講座にて

【学校】阿南防災士の会のメンバーとして、市内の小学校の防災訓練のお手伝いをしています

野村 誠也

野村 誠也
平成28年度修了 学校防災・危機管理マネージャー養成コース

受講のきっかけ

退職前年の3月に東日本大震災がありました。阿南市内の北の脇海岸を校区に含む中学校だったので「いつかここにも大津波が来る・・・」と、教職員だけでなく、生徒や保護者そして地域の住民が強く感じました。平成24年度の学校防災計画に関する職員会議では、実に様々なリアルな意見があり、正しい方向性はなかなか見えなかった事を思い出します。専門的な知識や体験談があれば方向性が見えやすいと感じていました。

受講してみての感想

退職してから、町内の会合で「四国防災・危機管理プログラム」の存在を知り、週2回の夕方から夜間の講義ならいけそうだ・・・と感じました。前年度から始めた教員OBや、現役教員や徳島大学生もいて、新鮮な気持ちで始めることができました。

修了後の活動状況

  • 自治体が主催する地域の防災訓練のサポートを行い、自主防災組織と協力しながら「災害に強い町づくり」に貢献しています。
  • 阿南市国際交流協会の日本語教室で「技能実習生等への防災指導」を少しずつ始めました。
  • 阿南市内小学校の避難訓練をサポートし、「津波が来るぞー!早く逃げろ-!」と、声だし訓練を行っています。防災士が交代で参加します。

受講を考えている皆さんへ

自分だけでは続かない。仲間がいれば続けられます。次世代に繋ぎましょう。

阿南市での避難所運営訓練
阿南市での避難所運営訓練

阿南市の小学校での避難訓練
阿南市の小学校での避難訓練

【医療】院内看護職員に対する災害教育に取り組んでいます

國方 美佐

國方 美佐
香川大学医学部附属病院 看護部
平成28年度修了 救命救急・災害医療・公衆衛生対応コーディネータ

受講のきっかけ

私の勤務する病院は災害拠点病院に指定されています。そのため大規模災害発生時には、重症患者さんの多数来院が予測されています。
私は救命救急センターの看護師長として、スタッフに災害教育を行う立場でもあり、自身の災害に関する知識をさらに深め、実際に災害対応にあたるスタッフへ学びを還元したいという思いから受講を決意しました。

受講してみての感想

講義は災害分野で著名な講師陣によって行われ、災害に関する最新の知識を得ることができました。また医療だけではなく、行政や企業、学校関係者による講義もあり、視野を広げることができました。
講義は遠隔講義システムを導入しており、他大学からの講義であっても講師に直接質問できたり、受講生とディスカッションしたりすることが可能となっています。

受講を考えている皆さんへ

四国防災・危機管理プログラムでは、地域や職場において、災害管理のエキスパートとして活躍できる人材の育成を目的としています。大災害はいつ起きても不思議ではありません。災害が起きた時のことを考えると不安ですが、しっかりと準備して備えることで被害を最小限にとどめることができます。備えの一つとして、災害について学ぶことは大変有意義なことと考えます。プログラムの開講時間は社会人に配慮されており、働きながら学ぶことのできる環境が整備されています。ぜひ受講してみて下さい。

修了後の活動状況

私は救命救急センターのスタッフに対し、より実践的な災害教育に取り組む必要があると考えました。救命救急センターに災害係として3名のスタッフを任命し、あくまで自身は影の支援者に徹して災害係が主体的に活動できるよう支援しました。プログラムで学んだリスクコミュニケーションや危機管理学の知識を活かしながら、重症患者の対応にとどまらず、普段からの災害準備やリスク管理の重要性も伝えました。これらの活動はマスコミにも取り上げて頂きました。災害教育を行うことで、スタッフの臨床実践における危機管理能力の向上や、災害係の管理的視点の拡大につながったと実感しています。また今年度からは、病院看護職員に対し、年間を通して災害教育を行っています。

 

災害係スタッフと救急外来
災害係スタッフと救急外来で

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多数傷病者の受け入れを想定した机上シミュレーション