○研究倫理教育の実施に関する要項

平成29年3月3日

(趣旨)

第1 この要項は、香川大学公正研究責任者及び公正研究委員会に関する規程第3条第1号を実施するため、本学の研究倫理教育の内容及び実施方法等について必要な事項を定めるものとする。

(研究倫理教育)

第2 本学における研究倫理教育は、次の各号に定めるところにより実施するものとする。

(1) 研究者を対象とした研究倫理教育

① 研究に従事する研究者等に対し、全学的に共通の教材による研究倫理教育(以下「研究者共通教育」という。)を実施する。

② 公正研究責任者等(研究担当理事、副学長又は財務部長等)は、各部局において研究倫理教育(公的研究費の不正防止を含む。)の徹底、啓発を図るための研修会(以下「研究倫理研修会」という。)を実施する。

③ 各部局において、研究分野等の特性に応じた研究倫理教育(以下「分野別教育」という。)を実施する。

(2) 学生を対象とした研究倫理教育

① 学部学生には、学年等に応じた必要な研究倫理教育を実施する。

② 大学院生には、学年等に応じた必要な研究倫理教育を実施するとともに、研究者共通教育を実施する。

(研究者共通教育)

第3 研究者共通教育に係る受講対象者、教育内容等、受講方法等、受講時期及び他機関からの採用等に係る研究倫理教育の取扱いについては、次の各号に掲げるとおりとする。

(1) 受講対象者

① 受講義務者 受講を必須とし、受講管理が必要な者

ア 教員(附属学校教員及び任期付職員を含む。)

イ 事務職員(任期付職員を含む。)

ウ 技術職員及び医療職員(任期付職員を含む。)

エ 教務職員

オ 非常勤教員、非常勤医師(医員研修医)、研究員及び博士研究員

カ 非常勤職員(事務補佐員、技術補佐員、技能補佐員及び再採用職員等)

キ 大学院生

ク 法人役員

ケ その他公正研究責任者が必要と認める者

② 受講奨励者 受講を奨励し、受講管理は必要に応じて行う者

ア 共同研究等により本学において一定期間研究活動を行う学外者

イ 学部学生

ウ その他公正研究責任者が必要と認める者

(2) 教育内容等

① 教育内容は、研究者等に求められる倫理規範を十分に修得させるものであり、かつ、研究分野により必要な内容とする。

② 教材は、一般財団法人公正研究推進協会(APRIN)が提供する「APRIN eラーニングプログラム(eAPRIN)教材」(以下「eAPRIN」という。)を使用する。

③ 受講対象者の職種区分ごとに必要な領域及び単元を設定する(別表1)。ただし、学生の領域及び単元については各部局において設定する。

なお、提供される教材の内容の追加及び変更等により、必要に応じて領域及び単元を見直すものとする。

(3) 受講方法等

① 受講対象者は、eAPRINにより受講する。

② 受講義務者は、設定された教材を受講後にテストを実施し、80点以上取得した者は受講を修了したものとする。

③ 所属部局の部局管理責任者(国立大学法人香川大学における公的研究費の運営及び管理に関する取扱規程第6条別表、以下「部局管理責任者」という。)は受講状況(受講修了証)を管理するものとする。ただし、法人本部及び監査室に係る部局管理責任者は学術部長と読み替える。

なお、大学院生については別に定める。

④ 部局管理責任者は、受講義務者から提出された受講修了証に基づき受講管理を行うものとする。

⑤ 公正研究責任者は、不正防止計画推進室と連携し、全学の受講状況を定期的に学長に報告するものとする。

(4) 受講時期

① 受講義務者は、原則5年ごとに受講する。なお、教材等の見直しを行った場合は、受講時期を変更する場合がある。

② 新たに採用された受講義務者は、着任後速やかに受講すること。

(5) 他機関からの採用者等に係る研究倫理教育の取扱いについて

① 本学採用前に在籍していた研究機関等において、eAPRINにより受講した者の場合で、本学で必要な領域及び単元を全て受講していた場合は、本学における研究者共通教育を受けたこととみなす。他機関での受講を証明するものを所属部局の部局管理責任者にて管理するものとする。

② 「eAPRIN」以外の教材により研究倫理教育を受講した者の場合は、本学が定める研究者共通教育を受講するものとする。

(研究倫理研修会)

第4 公正研究責任者等(研究担当理事、副学長又は財務部長等)は、部局管理責任者と連携し教授会等において、研究不正の具体的事例や公的研究費の不正防止、本学の研究不正の取組等についての徹底、啓発を図るための研修会を定期的に実施する。

(分野別教育)

第5 部局管理責任者は、研究者共通教育及び研究倫理研修会に加え、当該部局の研究分野の特性に応じた教育を実施する。受講対象者、教育内容及び実施方法等については、各部局で決定する。

(学生を対象とした研究倫理教育)

第6 学生を対象とした研究倫理教育の実施等については、この要項に定めるもののほか、教育担当理事が必要に応じて別途定める。

1 この要項は、平成29年3月3日から施行する。

2 この要項の施行の際、既に研究者共通教育を修了した者の、要項第3(4)受講時期の原則5年後とは、コース修了証に記載された修了年月日を起算日として5年後とする。

(令和3年5月1日)

この要項は、令和3年5月1日から施行する。

(令和4年5月17日)

この要項は、令和4年5月17日から施行し、令和4年4月1日から適用する。

(令和5年4月1日)

この要項は、令和5年4月1日から施行する。

(令和5年4月25日)

この要項は、令和5年4月25日から施行し、令和5年4月1日から適用する。

別表1

受講対象者に必要な領域及び単元

(受講義務者)

研究者基本コース(医学系) 10単元

研究者基本コース(人文社会科学系) 10単元

研究者基本コース(理工系) 10単元

事務職員等向けコース 1単元

受講区分に応じてコースを選択して受講すること。

領域

単元名

研究者基本コース(医学系)

研究者基本コース(人文社会科学系)

研究者基本コース(理工系)

事務職員

責任ある研究行為:RCR共通単元

公的研究費の取扱い

利益相反ダイジェスト




研究インテグリティとその対応


責任ある研究行為:生命医科学系(RCR生命医科学系)

責任ある研究者の行為について




研究における不正行為




データの扱い




共同研究のルール




利益相反




オーサーシップ




盗用と見なされる行為




責任ある研究行為:理工系(RCR理工系)

研究不正




工学研究におけるデータの管理上の倫理問題




理工学分野における利益相反




責任あるオーサーシップ




理工学研究領域の論文発表とピア・レビュー




理工学分野における共同研究




研究者・技術者の社会的責任と告発




責任ある研究行為:人文系(RCR人文系)

研究活動における不正行為




人文学・社会科学分野における盗用




共同研究とオーサーシップ




ピア・レビューと利益相反




責任ある研究行為:人文学・社会科学と研究の公正性(IHS)

人文学・社会科学分野における研究の質と研究公正性との関係




人文学・社会科学の学問特性と研究不正




安全保障貿易管理(輸出管理)教材(SEC)

大学等における安全保障輸出管理


研究倫理教育の実施に関する要項

平成29年3月3日 種別なし

(令和5年4月25日施行)

体系情報
第8編 国際・研究協力
沿革情報
平成29年3月3日 種別なし
令和3年5月1日 種別なし
令和4年5月17日 種別なし
令和5年4月1日 種別なし
令和5年4月25日 種別なし