香川大学女性研究者

市原 多香子

香川大学市原 多香子ICHIHARA Takako

  • 香川大学医学部看護学科 教授
  • 博士(保健学)

略歴/徳島県生まれ。徳島大学医学部附属看護学校卒業。京都大学医学部附属病院で看護師として勤務した後、徳島に戻り、徳島大学医療技術短期大学の助手、その後徳島大学医学部看護学科の講師・准教授として徳島大学で21 年勤務。その傍ら徳島大学総合科学部に進学し修士を、さらに広島大学医学系研究科にて博士を取得。2016 年4 月に香川大学教授に着任。

仕事と学業と研究を両立しながらの生活

看護学校を卒業後は、仕事をしながら学位を取得する生活が10 年以上続きました。学業との両立をしながらの生活であったことを振り返ると、純粋に学生生活を満喫することはなかったが、気持ちの切り替えや多重業務をこなす訓練になりました。私にとって学業の中に研究が位置付けられてきたので、研究することで新しい発見があり、さらにそのことが進学への意欲につながったと思います。20 代、30 代をどう人生設計するかが大切で、自分の能力に限界を決めないで慎重になりすぎず、チャレンジしてほしいです。最後に、徳島大学糖尿病対策センターとの共同研究を、香川大学に異動してからも継続することができたこのダイバーシティ研究環境調和推進プロジェクトの支援に感謝しています。

研究テーマ

日常生活における活動とサルコペニア予防に関する研究

本研究の目的は、筋肉量の低下の実態を把握し、身体活動・健康習慣との関連について明らかにすることです。 対象者は、Tokushima Cohort Study に協力している従業員。身体組成計を用いて、体重、BMI、体脂肪率、筋肉量 を測定し、さらに身体活動調査と食事・体重に関する健康習慣調査を実施しました。筋肉量の評価基準は、四肢骨格筋指標および下肢骨格筋指標を用いて評価。分析は、筋肉量低下と関連のあった要因を独立変数、筋肉量低下の有無を従属変数とし、多重ロジスティック回帰分析を実施しました。 四肢の筋肉量は、職場や家での座位時間、休日家での座位時間、 休日睡眠時間の長さが、筋肉量低下に関連していること、また下肢の筋肉量では、休日の車利用日数の増加、 運動・レジャーなど外での余暇の身体活動量の増加が、筋肉量の低下しにくさと関連していることが明らかとなりました。

写真:①研究結果の一部 ②身体組成計 ③身体活動質問票

研究領域

成人看護、リハビリテーション看護、
周術期看護、ケア

キーワード
  • 身体活動
  • 健康教育
  • 重症化予防
  • 回復支援
  • 筋肉評価