LSI作成で超微細パターンを形成するために必要な半導体フォトリソ技術や、原子数層レベルの精度で立体形状の形成が可能なナノ微細加工技術等を駆使することで、超微細なデバイスや機能部品を作成することが可能となる技術です。
2010年代に入った今日では、様々なナノテクノロジーが徐々に実用化されており、研究のターゲットも、微細加工技術を用いて「いかにデバイスを造るか」から「いかに役立つデバイスを創り出すか」ということにシフトしつつあります。
本センターが研究対象とする機能構造の寸法は,数μmから数nmのレンジであり、デバイスの用途に応じて自在に設計・開発・評価することが可能です。
高機能性のデバイス実現に加えて、従来に比べ大幅な低コスト化が可能な金型、成型技術の実現が期待できます。
我々は、幅と深さの比(アスペクト比)が20を超える微細加工が可能なシリコンDeep-RIE装置をはじめとして、電子線描画装置、フォトマスク描画装置、シリコン系無機材料の低圧CVD装置、シリコン熱酸化装置、不純物拡散炉、金属スパッタ蒸着装置、陽極接合装置、両面マスクアライメント装置、レジストスプレーコーティング装置など、微細構造デバイスの研究に必要なほぼ全てのプロセス設備を最高クラス1000のクリーンルームに保有しており、新原理や新技術に基づく各種微細構造デバイスの研究を行っています。
アスペクト比の高い立体的な微細構造を有するデバイスは、「プレーナ技術」に基づく従来のシリコン半導体の可能性を一層広げるものとして、大きな期待が寄せられています。
本センターでは、医学・農学・薬学をはじめとする異分野間の連携協力体制の構築に努め、マイクロデバイス技術を中心とした産学官の共同研究を実施しながら、新しいデバイス技術の実用化、ならびに新しい応用展開を常に模索しています。 |