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「企業は何のために事業を営んでいるのか」について考えましょう。 企業が事業を営む目的には経済目的としての「利益の追求」と、社会目的としての「社会的責任」があります。 「利益の追求」とは、いわゆる“儲け”のことです。 「社会的責任」とは、“倫理や法令を守ること”“社会性を重視した事業活動を行うこと”“社会との良好な関係を築くこと”です。近年ではCSR（corporate social responsibility）と一般的に呼ばれています。 ユニクロ事業を営んでいるファーストリテイリンググループを例に社会貢献についてみていきましょう。 ファーストリテイリンググループは、ステークホルダー（企業と直接利害関係にある、社員、顧客、地域社会、株主や取引先などのほか、環境・資源保全などの社会全体）との対話や意見などを通じて導き出した「生産」「環境」「人材」「コミュニティ」の4つの重点テーマを中心に、CSR活動を推進しています。 1つ目のテーマ「生産」では、服の生産活動にかかわるすべての人々を尊重し、常に誠実さを保つことを心掛けています。そして、取引先工場において従業員の健康と安全や、人権と法律で保証された権利が守られ、従業員が長く働ける労働環境づくりを目指しています。 具体的には、従業員の不利益になることがない方法で、意見や要望を吸い上げ、公正に判断・対応する仕組みづくりのためのホットライン（苦情処理制度）に着手しています。 2つ目のテーマ「環境」では、経営環境に関する法令を遵守し、国際社会が抱える課題や地球環境にも留意した行動を心がけています。ファーストリテイリンググループは、企業として環境負荷を最小限に抑えるためにできることを考え、無駄な業務を行っていないか、最低限の資源で最大の付加価値を提供するためにはどうしたら良いかを常に考えて行動しています。 具体的には、工場訪問や研修などにより、工場の全従業員が情報を共有し、ルールを守る重要性を理解し、現場で実践できる仕組みづくりと運用を推進しています。 3つ目のテーマ「人材」では、人種・国籍・男女など、あらゆる差別をなくし、従業員の人権の尊重を最優先とした経営を実践しています。そして世界各地の多様な人材が大志をもって集い、それぞれの個性を最大限に発揮できる企業となり、最高のチームでしか生み出せない価値と、従業員にとって誇りになる仕事を実現するために、仕事とプライベートの両方が充実し、安心して働きやすい環境をつくることに尽力しています。 具体的には、従業員を第一に考えた職場環境を整備するため、従業員に支給しているスマートフォンに出退勤打刻用アプリケーションを導入し、勤務時間が 1日の所定労働時間を超えると退勤を促すアラートが表示されるなど、時間管理の取り組みを行っています。 そして最後のテーマ「コミュニティ」では、服のビジネスを通じて社会課題の解決に貢献するため、“必需品としての服の提供”を行っています。 具体的には、全商品をリサイクル活動の対象としてユニクロとジーユーの店舗で回収し、アフリカやアジアなどで服を必要としている人々に届ける活動を行っています。 ＊本原稿は、株式会社ファーストリテイリンググループのHPを参考に作成しました |
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専門分野/研究分野 経営戦略論、中小企業経営論 趣味/マイブーム 愛犬を溺愛すること 研究をしていて面白かったことは？ 研究をしていて面白かったことは、点と線がつながったときです。 |
| 氏名：大杉奉代 所属・職名：経済学部・准教授 |
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