国立大学法人香川大学特殊排水処理規程

○国立大学法人香川大学特殊排水処理規程

平成16年4月1日

(目的)

第1条　この規程は、国立大学法人香川大学の排水路に水質汚濁防止法(昭和45年法律第138号)その他の法令に定める排水基準(以下「排水基準」という。)以上に健康及び生活環境阻害物質を排出しないようにするとともに、特殊排水処理施設(以下「施設」という。)の装置の運転操作にあたり、直接人体に及ぶ危険及びその装置の破損等に起因するすべての危険を防止することを目的とする。

なお、医学部並びに医学部附属病院については別に定める。

(定義)

第2条　この規程において「特殊排水」とは、排水基準に定める物質及び濃厚酸を含む排水をいう。

(特殊排水の分類及び処理方法)

第3条　特殊排水の分類及び研究室、実験室等での処理方法は別表のとおりとする。

2　廃棄有機溶剤の処理については、別に定める。

(貯留排水の施設への搬入)

第4条　貯留排水の施設への搬入は、各学部が行う。

2　搬入時には特殊排水履歴カード(別紙様式)に必要事項を記載したものを係員に提出し、指示に従わなければならない。

3　搬入及び容器返却の日時は、別に指示する。

(施設における遵守事項)

第5条　施設においては、次の各号に掲げる事項を遵守しなければならない。

(1)　貯留排水は、定められた処理方式によって処理した後に排水路に放流すること。

(2)　施設から放流する排出水の水質検査は、随時実施し、かつ、記録すること。

(3)　施設において有毒ガスの発生その他危険発生の疑いを生じた場合には、直ちに運転を停止し、修復後、安全性確認のうえ処理を再開すること。

附則

この規程は、平成16年4月1日から施行する。

別表(第3条関係)


分類	種類	物質名	取扱方法	備考
無機化合物	シアン含有	シアン化ナトリウム、シアン化カリウム等のシアン化合物、シアン含有物	苛性ソーダ等を用いてPH10以上にし、青色ポリ容器に貯留すること。	＊貯留に当つては次の事項に留意すること。 (ア)　原則としては洗浄水まで各種類ごとに貯留すること。 (イ)　結晶、ガラス片、金属片、紙屑及び固形物は、ろ過し混入をさけること。 (ウ)　無機系廃液への有機溶媒、油脂、洗剤等の混入はさけること。特に有機溶媒の混入は、爆発事故等の原因となる場合が有るので注意すること。
	水銀含有	水銀化合物等	赤色ポリ容器に貯留すること。
	重金属含有	鉄、ニツケル、コバルト、亜鉛、銅、マンガン、鉛、カドミウム、カリウム、クロム、ビスマス、チタン、ゲルマニウム、スズ、ヒ素、アルミニウム、マグネシウム、銀等の化合物	白色ポリ容器に貯留すること。
	強酸	塩酸、硫酸、硝酸等	有害物質を含まない場合は、PH5.8～
	強アルカリ	水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、濃アンモニア等	8.6に中和し、多量の水とともに放流すること。有害物質を含む場合は、それぞれの該当する種類ごとに貯留すること。
	無機塩	塩化ナトリウム、塩化カリウム、リン酸ナトリウム等の塩類	水で希釈し放流すること。
有機溶剤	アルコールカルボン酸	メタノール、エタノール、グリセリン、ギ酸、酢酸、プロピオン酸等	他に有害物質を含まない希薄水溶液は放流してよい。	(エ)　重金属を多く含む有機化合物は、洗浄等により除去し、洗浄液は重金属系溶液にふくめる。ただし、水銀が含まれる場合は、水銀系廃液として分別貯留すること。 (オ)　水溶液とそれに溶けない溶媒が混入しているものは、水溶液層と溶媒層を分離し、分別貯留すること。 (カ)　自然性溶剤は、消防法(昭和23年法律第186号)でいう危険に該当するものを多く含むので火気等、取扱いには十分注意すること。 (キ)　混合すると爆発する危険性のある薬品の組合せが予想される廃液については、区別し、混入しないこと。
	水溶性	アセトン、ホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジオキサン等	黄ラベルを貼り付けた白色ポリ容器に貯留すること。
	非水溶性	石油エーテル、ヘキサン、酢酸エチル、ベンゼン、トルエン、石油ベンジン、キシレン、ジエチルエーテル、イソプロピルエーテル、アセトアルデヒド、二硫化炭素等	黄緑ラベルを貼り付けた白色ポリ容器に貯留すること。
	ハロゲン含有	クロロホルム、塩化メチル、ジクロロメタン、四塩化炭素、トリクロロ酢酸、臭化メチル、ヨウ化メチル、クロルベンゼン、トリクレン等	桃色ラベルを貼り付けた白色ポリ容器に貯留すること。
有機化合物	シアン含有	アセトニトリル、プロピオニトリル、0―フタロジニトリル等	黄、黄緑、桃色ラベルを貼り付けた白色ポリ容器に貯留すること。
	水銀含有	酢酸水銀、パラクロロマーキユリ安息香酸等	赤色ポリ容器に貯留すること。
	重金属含有	酢酸鉛、酢酸ウラニウム、金属錯体等	白色ポリ容器に貯留すること。
	フエノール含有	クレゾール、フエノール等	黄、黄緑、桃色ラベルを貼り付けた白色ポリ容器に貯留すること。
	有機リン含有	有機リン化合物	有害物質を含まない場合は、PH12以上の強アルカリ性にして24時間以上放置した後中和し、多量の水とともに放流すること。有害物質を含む場合は、上記と同様に処理し、それぞれの該当する種類ごとに貯留すること。
	水溶性	有機酸、有機塩基の塩類等	水で希釈し放流すること。
	非水溶性		黄緑、桃色ラベルを貼り付けた白色ポリ容器に貯留すること。
その他	廃油	灯油、軽油、テレピン油、重油、タービン油、クレオソート油、スピンドル油、ギヤ油、モーター油、動植物油等	白色ポリ容器に貯留すること。
その他	写真関係	写真廃液	現像液は黄ラベルを貼り付けた白色ポリ容器に貯留すること。定着液は10リツトル白色ポリ容器に貯留すること。

別紙様式