「第7回 香川自然博物館シーサイドスクール」に参加しました!

平成23年8月7日 日曜日  於:香川県観音寺市 有明浜干潟、有明浜沖、香川県立笠田高等学校理科実験室
 香川大学瀬戸内圏研究センターは、去る平成23年8月7日に、「第7回 香川自然博物館シーサイドスクール」に、講師・スタッフとして参加しました。

 これは「香川の水辺を考える会」が主催する干潟観察会で、地元である観音寺市の有明浜に生息する生物の観察と採取を通して、水辺の生物への関心と環境や生態系の知識を深めてもらうことを目的として、毎年、夏のこの時期に開催されているものです。

 当日はたいへん良い天気に恵まれ、小中学生とその父兄および高校生ら合計25名の参加がありました。
広大な有明浜の干潟
広大な有明浜の干潟
 観察会は初めに、香川県下でも最も広大で、美しい砂浜が魅力の有明浜で、生物採取を行いました。海水も透明度が高く、キンセンガニなどが泳いでいる様子がよく見えました。
 浅瀬で泳いでいるカニたちは、人の気配に気づくと、「パッ!」と忍者のように、瞬時に砂の下に消えるかのように潜ってしまうのには驚きました。
 生物採取では参加者全員で、できるだけ多くの種を集めてみるようにしました。
熱心に生物を採集しています 気持ちよさそうに泳ぐキンセンガニ
熱心に生物を採集しています 気持ちよさそうに泳ぐキンセンガニ
 続いて、観音寺市の室本港から、瀬戸内圏研究センターの調査船「カラヌスⅢ」に乗船し、有明浜沖においてプランクトン採取や海の底の泥採集などを行いました。
プランクトンの採集体験 海底の泥や生物の説明中
プランクトンの採集体験 海底の泥や生物の説明中
 お昼休みを挟んだ午後からは、香川県立笠田高校の理科実験室において、有明浜で採取した生物の種名を調べた後、海上で採集したプランクトンを顕微鏡で観察しました。この日、有明浜で採集されたエビ、カニや貝などの生物は37種でした。
 顕微鏡で観察したプランクトンは、形状も動きも様々で、参加者らは、顕微鏡を覗きながら歓声をあげていました。
採集した生物の種を確認 顕微鏡でプランクトンの観察
採集した生物の種を確認 顕微鏡でプランクトンの観察
 観察会には、瀬戸内圏研究センターから、多田教授、一見准教授、農学部の山口助教と学生、職員ら総勢17名がスタッフとしてサポートしましたが、本センターの活動フィールドである「新川・春日川河口干潟」とは環境の異なる有明浜において、このような観察会を行うことができたことは、スタッフにとっても新鮮な体験となりました。
 香川大学瀬戸内圏研究センターでは、このような干潟の生物観察会の開催、あるいは積極的な参画を通して、市民への干潟や海洋環境の保全啓発の機会を提供していきたいと考えています。
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