国際化の基本方針と重点戦略課題 / Principles and Objectives

-地域との連携を基盤に、地域に根ざした国際化を推進-

基本方針

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○地域に根ざした国際化

● 社会・経済のグローバル化や地球規模の課題に対応し、アジア・太平洋諸国等をはじめ、広く国際社会に貢献できる分野を重点に、海外の大学・研究機関等との学術・研究交流を促進する。

● 大学の持つ国際化に関する知識・経験やネットワークを地域と共有し、地域の行政、企業、住民等の国際化へのニーズに応える。

● 人と人とのつながりを基本に、地域の様々な国際交流活動との連携を深め、地域の国際化に貢献する。

○国際的通用性を備えた人材の育成

● 世界で活躍できる国際性豊かなグローバル人材を育成するとともに、アジア・太平洋諸国等から優れた留学生・研究者を受け入れ、相互の人材育成・交流を促す、双方向のグローバル教育を実践する。

● 世界を舞台とする社会貢献やキャリアデザインにつながるグローバルな学生交流の機会を提供する「世界の若者に開かれた大学」を目指す。

● 海外留学や国際ボランティアなど、国際的な視野を拡げ、経験を豊かにする学生の活動を積極的に支援する。

○国際化のための環境整備

● 海外の大学等との学生・研究者の相互派遣の拡大に向け、海外交流拠点のネットワーク整備を進めるとともに、教職員や学生による国際的な研究・交流活動を積極的に支援する。

● 国際的な学術交流の促進に向け、研究環境のより一層の充実・強化を図るとともに、留学生の生活面を含めた教育環境の整備を地域の支援・協力を得ながら進める。

● 多様な言語やライフスタイルを持つ海外からの留学生・研究者と本学学生・教職員との自由闊達な交流を促す「キャンパスの国際化」を推進する。

 
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重点戦略課題

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● 海外の大学・研究機関等との間で重点化すべき学術・研究交流分野の抽出並びに情報発信
・各学部における研究成果や研究テーマの整理データベース化、 国際的な学術 交流ニーズ、国際社会への貢献可能性などを踏まえ、重点分野を抽出し、ターゲットとすべき大学・研究者等に向けて情報発信

●地域を交えた国際交流活動などによる地域の国際化への貢献
・地域の自治体や企業等の交流ニーズを踏まえ、協定大学をはじめ、相互交流を促進する相手国・大学等を重点化するとともに、地域を交えた国際交流活動などを通じ、地域の国際化に貢献

● グローバル人材の育成に向けたプログラム化

①グローバル人材に求められる能力要素を踏まえて教育プログラムを見直し、各学部・大学院カリキュラムに反映 (例:英語による教養・専門科目、ディベートなどの必修化、各年次・卒業までに到達する語学力の目標水準を能力に応じて設定し、着実に達成)

②協定大学とのネットワークを活かした多言語プログラムや多様な留学コースを設置し、単位化するなどにより、学生の国際的視野を早期に拡大

③アジア・太平洋諸国等から優秀な留学生や研究者を受け入れ、本学の学生との一体的な教育や、研究者間相互の学術交流を促す特色あるコースを設置し、大学のブランド化を促進

● 海外交流拠点のネットワークを効果的に整備するため、協定大学を重点対象として、交流内容や諸条件を打診・調整

● 留学生・外国人研究者のニーズや視点に立った支援の仕組みを整備するとともに、「キャンパスの国際化」を実現

①留学生・外国人研究者のキャリア形成と地域社会の国際化ニーズをマッチングする仕組みを、地域の行政や企業等の支援・協力を得ながら構築

②多言語による情報提供のシステム化や、美しく安全で快適なキャンパスを目指した点検・整備 

 
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■ 関連事項 ■
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  チーム香川、希少糖、遠隔医療シーズを基盤とした、アジア諸国における糖尿病・肥満を中心とした生活習慣病の予防・改善、健康社会確立のための包括的研究」  
 

 

香川県における糖尿病・肥満の対策は「チーム香川」により平成20年度から積極的な取り組みを行なっている。またメタボリックシンドロームを克服するための希少糖(自然界に微量にしか存在しない単糖・誘導体の総称)のプロジェクトが本学を中心とした産学官連携で進んでいる。さらに遠隔医療については、かがわ遠隔医療ネットワーク(K-MIX)を活用した糖尿病、脳卒中、肝炎をはじめ様々なシステムが動き始めている。これらの研究素材を積極活用し、チーム香川のシステムをアジア諸国へ普遍化する研究、希少糖を用いた甘味料や健康食品の開発を目指す研究を、ブルネイ・ダルサラーム大学やチェンマイ大学などと共同研究を展開しようとするものである。

(主担当部局:医学部)

 
  2.「人間支援・バイオメディカル分野における先端的メカトロニクス研究の国際展開」  
 

メカトロニクスの研究分野は多様かつ多岐にわたるが、中でも人間支援・バイオメディカル分野は少子高齢化社会における成長市場でもあり、地域企業・産業との連携も活発に進められている。本学の教員と学生が、メカトロニクスならびにマイクロ・ナノデバイス研究を主導しているフランスの大学・研究所と連携して教育研究に従事することにより、これまで積み重ねてきた共同研究体制とその成果を更に広げるばかりでなく、大学を核とした地域の国際化に貢献し、また学生が国際的に視野を広げ、国際人として自立する機会を提供していく。このような産業界への展開面で強みを持つ国際的な研究プラットフォームを活用する本研究テーマを積極的に推進し、本学の研究・教育の特色として広げていく。

(主担当部局:工学部)

 
  3.「アジア諸国等における食品の安全に関する標準化研究、並びに地域農水産品のグローバル展開に向けた食品加工技術の開発・普及」  
 

国内外の食材(素材)や加工食品の安全性や機能性を深く研究し、安全に関する標準化研究を推進する。また、食材や加工食品の付加価値を高める加工技術開発を海外研究機関と協力し開発する。特に安全性に関しては、微生物関連の毒性評価の他、抗菌性、抗アレルギー性、栄養特性など各種生理機能特性の研究や乳化性、カプセル化、食感改善技術などの物理機能に関する研究を推進し、食品素材開発研究では、希少糖など新規な素材や新しい加工技術を使った食品開発を海外の大学と共同して取り組む。

(主担当部局:農学部)

 
  4. 「讃岐からの発信-持続的発展に寄与する水文化・環境構築を目指す国際共同研究」  
 

21世紀は、水需要の増大に気候変動影響が加わり、水資源危機が深刻化する時代となる懸念がある。1300年以上前に建設が開始された満濃池をはじめとして近代的な香川用水につながる香川県―讃岐地方―の経験を基盤に、来るべき水資源危機下の国際社会の持続的発展に寄与する水文化・環境構築をめざす教育研究を世界に発信する。本プロジェクトは、「地球ディベロプメントサイエンス国際コンソーシアム」や、新たな水文化・環境構築をめざすジオコミュニケーション学プロジェクトを基礎に展開されている。フライブルク大学やレイチェルカーソン研究所、バングラデシュ国際下痢疾患研究所、インド工科大学等の国際研究機関との共同研究、Eckerd大学との豊島を舞台とした国際環境教育プログラムや、南ボヘミア大学への学生派遣事業を進めている。

(主担当部局:教育学部)

 
  「東南アジア産の植物の生物活性物質を利用する医薬・農薬の研究開発と早生樹のバイオマス利用」  
 

 

香川大学は農学部を中心に昭和30年代から東南アジア諸国の大学・機関(タイ王国チェンマイ大学、インドネシア共和国ボゴール農業大学等々)と学術交流を行い、多くの留学生を受入れてきた。そのネットワークを生かして、東南アジアの熱帯亜熱帯産の多種多様な植物・樹木(ジャトロファ等)あるいは植林されている早生樹(ファルカタ等)からの抗酸化性等の生物活性を有する物質の探索を行う。その活性物質と相互作用する酵素・受容体の構造解析、活性物質の誘導体化による構造活性相関研究を行い、新規な抗がん剤や抗菌剤など医薬、農薬の研究開発を行う。また、その早生樹の廃材や樹皮等の木質バイオマスとして液化やプラスティック化による高度利用を図る。以上は農学部の応用生命化学研究センターと、医学部・教育学部、香川県の研究機関、香川県の企業とそのインドネシアの関連会社と連携して行う。

(主担当部局:農学部)

 
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