小豆島ミニ歩き遍路体験に参加した経済学部地域社会システム学科の学生の方々に、レポートを書いていただきました!
坂本祥子さん
は4月に行われた小豆島ミニ歩き遍路体験に参加した。この活動に参加したのは、瀬戸内国際芸術祭に訪れた方々に小豆島遍路を体験していただき、瀬戸内の美しい風景、歴史、文化を紹介したいと考えたためである。現代において歩き遍路を行うことの目的とは、昔のような宗教的なものではなく、各々の人の精神的なものや自己鍛練のためなどさまざまなものとなっており、これまで仏教や遍路などについて関心を抱いてこなかった方にも比較的なじみやすいものとなっている。特に小豆島には、四国に劣らない遍路文化が今も残っており、瀬戸内国際芸術祭のために小豆島に訪れた方々に歩き遍路という体験を行ってもらうことで、瀬戸内海の魅力をより多く伝えられると感じたため、この活動に参加した。
実際に活動を行うと、さまざまな方々に参加していただくことができ、私たちの説明を熱心に聞いてくださった。またその一方で参加者の方々から、それぞれのさまざまな経験談や知識など、私たちの身になるお話もしていただくことができた。中山から肥土山への道を行き、千枚田を見ながら、そういったこの小豆島ミニ歩き遍路体験により縁をもらった方々とさまざまな会話を交わすことで、当初の目的であった瀬戸内海の魅力を参加者の方々にお伝えするだけでなく、私たち自身にも自分自身や文化・社会のあり方に、新たな視点を持つことのきっかけをいただくことができた。この活動を通して目に入るもの、耳に入るもの、五感で感じるものすべてが意味をもっており、今回の活動で見たさまざまな光景や参加者の方々にお話いただいたことも、私自身にとって何かの意味を持っているのではないかと感じることができた。
今回の活動を通じて私たちの小豆島遍路に関する知識や理解の不足を感じたため、今後は私たち自身がより多くの知識を持つことが必要だと感じた。参加者の方の中には地元の方で小豆島に詳しい方や遍路に詳しい方がいらっしゃり、私たちに小豆島遍路に関してどれほど知らないことが多いのか知ることができた。そのため今後の抱負として小豆島遍路に関してより理解を深め活動すべきだと感じた。
乗松香菜美さん
たちは4月6日、7日に小豆島の中山地区で、歩き遍路体験を行いました。この日のために小豆島に何度も足を運び、準備を進めてきました。1日目は残念ながら強風と雨というかなりの悪天候に見舞われ、中止せざるを得なくなりましたが、2日目は天気も回復し、無事予定通りイベントを開催することができました。
午前中の1回目は土日を利用して観光で小豆島に来ていた方が参加してくださいました。そのため、お遍路を身近に体験してもらおうと、お遍路初心者のために棚田の中を歩く短めのコースに変更しました。参加者の方も写真を撮ったり、一緒に般若心経を読んだりと楽しんでいただけたようでこちらも嬉しい気持ちになりました。農村歌舞伎の方が舞台の案内などもしてくださり、充実した内容になりました。私も、大学に入るまで正直お遍路にはほとんど興味がなかったので、一般の方にも気軽に小豆島の魅力やお遍路を知ってもらい、体験してもらういい機会になったのではないかと思います。
お昼からの2回目は、風こそ強かったものの、すっかりいい天気になり、普段からお遍路をされている方がたくさん参加してくださいました。予定通りのコースを歩き、お寺をまわり般若心経を唱えました。参加者の間での交流も見られ、このイベントがきっかけで、人の輪が広がればいいなと思いました。遍路道ならではの険しい道もたくさんありましたが、皆さん声を掛け合い、和気あいあいとした雰囲気で楽しんでいただけたようで、このイベントをやってよかったと思いました。
このイベントを通して生まれた出会いに感謝しています。大賀先生をはじめ、、ゼミ生、地元の方々、参加者の皆さん、本当にありがとうございました。秋にはもっといいイベントがしたいと考えています。私たち学生もお遍路に関してまだまだ未熟なことばかりなので、次の秋の瀬戸内芸術祭でのお遍路体験までに、もっと知識を深めて、より多くの人に小豆島とお遍路の魅力を伝えていきたいと思いました。
田邉充希さん
たちはゼミの中で香川大学遍路研究会として、小豆島における遍路を中心に調査・研究しています。私が今回小豆島ミニ歩き遍路体験に参加するにいたった動機は2つあります。1つ目は瀬戸内国際芸術祭で訪れる県外の観光客の方に、四国では多くみられるお遍路さんを気軽に体験してもらい、四国独自の文化に触れてほしいと考えたからです。2つ目は観光客の方に作られた芸術品だけでなく、霊場を参拝し険しいお遍路道を体験してもらいながら、千枚田などそこでしか見ることのできない美しい風景を自らの眼で見てもらい、瀬戸内国際芸術祭のほかに付加価値のある観光にしてほしいと思ったからです。
4月6日土曜日。意気揚々と小豆島に降り立った私たちですが、天気予報どおり爆弾低気圧の影響で天気は大荒れで、中止を余儀なくされてしまい、非常に残念でした。その日は天気が回復するようにと願いながら、翌日に備え体を休めました。翌7日日曜日。曇り空ではありましたが風もおさまり警報もでていなかったため、決行できることになりました。スタート地点の中山に到着し、午前の部の時間になりましたが、前日の悪天候もあってか参加者ゼロという状況に陥ってしまいましたが、周りにおられた観光客の方に声をかけ何とか2名の女性が参加してくださいました。その方たちはお遍路未経験者の方で、私たちの話を興味深そうに聞いてくださいました。私たちも初めはそうだったように般若心経を読むのが難しいとおっしゃっていました。今回のコースの見せ場であり、私自身も大好きな湯船山からみる千枚田の風景は特に喜んでいただけてよかったです。中山の農村歌舞伎に到着した際、特別に舞台のなかに入らせていただき、独自の伝統文化に直接触れることができ、私自身とても良い経験ができました。午後の部は、多くの方がチラシなどを見て参加してくださり、そのほとんどがお遍路経験者の方だったので、少し本格的なお遍路道に挑みました。経験者の方ばかりだったので、逆に私たちが学ばせて頂くことがたくさんありました。険しい道のりを経て、ゴール地点に到着する達成感は何度やっても変わらないなと感じます。
今回は天気のこともあり、人が集まらなかったり、コースを変更したりして計画通りにはいきませんでしたが、次回に活かせる良い経験になりました。次回に向けさらに計画を練り、よりよいミニ歩き遍路体験ができるようにしたいと思います。
藤原菜々枝さん
机上で学ぶだけで終わらず、学んだことを発信していきたい。」という思いから、小豆島ミニ歩き遍路体験への参加を決めました。四国遍路とは違った魅力が小豆島遍路にはあり、実際に自分が体験したもの、目にしたものを人に伝えられるチャンスだと考えました。ゼミで仏教の基本を学んだことや、これまでの歩き遍路の体験が影響したと感じています。
生憎の天気により、初日は中止になってしまいましたが、2日目には観光客の方や小豆島の方が参加してくださり、実りある体験ができたと思います。午前の部では雨の影響を考慮し、予定のコースを変更して、棚田を下る短いコースにしました。私も初めて歩くコースでしたが、自然を身近に感じられる上、散歩コースのような手頃さで、楽しく歩くことができました。四季折々の風景を楽しめるということも、この小豆島ミニ歩き遍路体験の魅力の1つだと感じています。コースの最後では小豆島の方のご厚意により、本来は関係者以外立ち入り禁止である、農村歌舞伎の舞台裏と奈落を見学させていただきました。貴重な文化財を目にし、お話を伺うことができ、想像以上のものを得ることができたと感じています。実際に歌舞伎が上演されているところも見てみたいと思いました。午後の部では予定の長いコースを回り、しっかりとした遍路体験を行えました。私は読経のリズムを取ることが多く、ずれてしまわないかと緊張していましたが、楽しくできて、よい体験になったと思います。
今回、地元の方の知識に頼りがちになってしまうことが多かったと感じたので、秋の開催までにもっと自信を持って小豆島の魅力、遍路の魅力を伝えられるようになることが私の課題です。また、もっと多くの方に参加していただきたいので、次回はより広報活動に力を入れていきたいと考えています。
小豆島ミニ歩き遍路体験を通して、地元の方や観光客の方とふれあうことは、机上では決して得ることのできない学びが行えると考えています。秋の部もとても楽しみにしています。
六車早希さん
は大賀ゼミで小豆島ふれあい徒歩大巡行に参加してから今まで、小豆島の遍路を何度も体験してきた。大賀ゼミに入るまでは、小豆島にお遍路があることも知らなかったが、小豆島の勉強をして、お遍路を実際に体験したり、小豆島の方々と関わってきて、小豆島の遍路について、とても興味を持った。今回の小豆島ミニ歩き遍路では、小豆島の地元の方々はもちろん、小豆島以外から来られた人にも、小豆島遍路というものを気軽に知ってもらい、楽しんでもらいたいと思って、参加した。
小豆島ミニ歩き遍路体験に臨むにあたって、小豆島の既存の観光地を勉強したり、小豆島の霊場会の会長さんとの対談をしたり、実際にお遍路、参拝の作法を学んだり、さまざまな準備をしてきた。自分でできることとして、お経を読む練習をしたり、案内するコースの道を覚えるなどして、小豆島ミニ歩き遍路体験に参加した。下見では、実際に時間を計って学生の私たちが道案内をし、先達をしてお経を読んだり、木魚を叩いたりした。
本番では、2日間を予定していたが、悪天候で1日目は中止という形になり、2日目も天候のせいもあり、あまり参加者を集めることができなかった。1日に2回の案内をするということで、1回目では女性の方の参加で、道の変更をしたり、その状況に合った対処ができ、かつ、お遍路の楽しさと小豆島の中山の棚田も紹介でき、楽しんでもらえたので良かった。また、農村歌舞伎の裏舞台を見学できることになり、予定にはしていなかったが、とても貴重な経験ができた。午後からの2回目の案内では、参加人数も少々増え、予定していたコースを案内することができた。道を間違えることもなく、先達してお経を読んだり、木魚を叩いたりして、上手に案内できたと思った。
次回は今回の反省も活かし、瀬戸内国際芸術祭と同様にもっと宣伝をし、もっとたくさんの参加人数を集めたい。小豆島ミニ歩き遍路では、お遍路の楽しさ、達成感が得られること、そして、小豆島の自然豊かで美しい棚田、これらをもっともっとたくさんの人に伝えていきたいと思う。