香川大学 微細構造デバイス統合研究センター
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微細構造デバイスとは

本研究センターでは、半導体集積回路に代表されるフォトファブリケーション技術による微細加工を基盤とした各種のマイクロデバイス(微細構造デバイス)と、その設計・製作技術の研究を行っており、今日の技術で実現されていない各種機能や高い性能を実現する新領域のマイクロデバイス実現と、その応用技術の創出を目指しています。
「微細構造デバイス」とは、単結晶半導体シリコン、ガラス、高分子ポリマーなど様々な材料を用いてマイクロメートル以下の精度で形成した超精密構造を有する機能性部品または素子のことを意味します。
この微細構造を形成する技術で、MEMSと呼ばれる各種のマイクロセンサやマイクロアクチュエータ、電子デバイス、集積回路などを超小型の空間内に集積した形で実現することが可能となります。
今日、携帯電話やデジタルカメラに数多く用いられるようになったモーションセンサ(右図参照)も、微細構造を利用した機能性部品の一例となります。
微細構造デバイスの特徴・マイクロ加速度センサの構造

本研究センターでは、光の波長に近い空間周期を持つアレイ構造や、細胞サイズ(〜10ミクロン)に近い微細構造、ほんの僅かのエネルギー変化で応答する可動構造など、その用途に応じて各種の微細構造デバイスを新規に開発することが可能です。

光、熱、温度、圧力、慣性などの各種物理エネルギーや、生体・化学物質の反応によって生じる微小な化学エネルギーのわずかな変化を捉え、ナノメートルスケールでの緻密な制御を行う事が可能であるため、従来の技術では自由なアクセスと制御が困難であった「ミクロの世界」を自在に操れる可能性を秘めています。

また、我々の暮らしている実社会空間と、先端的な医学、農学、薬学分野の研究を結びつける新しいツールとしての役割を担っています(左図参照)。

このことから、微細構造デバイス技術は、新しい各種のセンサや分析装置、マイクロアクチュエータの実現を通して、私たちの暮らしを一層安全・安心なものへと変える技術の発展に貢献していきます。

高アスベクト比の微細構造を用いた新機能デバイスの研究

マイクロからナノまでの微細機械構造製作技術とノウハウの蓄積LSI作成で超微細パターンを形成するために必要な半導体フォトリソ技術や、原子数層レベルの精度で立体形状の形成が可能なナノ微細加工技術等を駆使することで、超微細なデバイスや機能部品を作成することが可能となる技術です。

2010年代に入った今日では、様々なナノテクノロジーが徐々に実用化されており、研究のターゲットも、微細加工技術を用いて「いかにデバイスを造るか」から「いかに役立つデバイスを創り出すか」ということにシフトしつつあります。
本センターが研究対象とする機能構造の寸法は,数μmから数nmのレンジであり、デバイスの用途に応じて自在に設計・開発・評価することが可能です。

高機能性のデバイス実現に加えて、従来に比べ大幅な低コスト化が可能な金型、成型技術の実現が期待できます。
我々は、幅と深さの比(アスペクト比)が20を超える微細加工が可能なシリコンDeep-RIE装置をはじめとして、電子線描画装置、フォトマスク描画装置、シリコン系無機材料の低圧CVD装置、シリコン熱酸化装置、不純物拡散炉、金属スパッタ蒸着装置、陽極接合装置、両面マスクアライメント装置、レジストスプレーコーティング装置など、微細構造デバイスの研究に必要なほぼ全てのプロセス設備を最高クラス1000のクリーンルームに保有しており、新原理や新技術に基づく各種微細構造デバイスの研究を行っています。

アスペクト比の高い立体的な微細構造を有するデバイスは、「プレーナ技術」に基づく従来のシリコン半導体の可能性を一層広げるものとして、大きな期待が寄せられています。

本センターでは、医学・農学・薬学をはじめとする異分野間の連携協力体制の構築に努め、マイクロデバイス技術を中心とした産学官の共同研究を実施しながら、新しいデバイス技術の実用化、ならびに新しい応用展開を常に模索しています。

 

 

 

 

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